平成31年度当初予算に係る記者会見(平成31年2月12日開催)

更新日:2019年02月18日

平成31年度当初予算に係る記者会見を行いました。

配付資料

会見録

※[ ]は注釈を加えたものです。

1 発表事項

市長)本日は、お忙しい中、平成31年度当初予算に係る記者会見にお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。

はじめに、昨年の平成30年7月豪雨により、西日本各地が甚大な被害を受けました。本市におきましても、市内各所で土石流や河川の氾濫などが発生し、関連死も含めますと 18名もの尊い命が失われ、未だ1名の行方不明者がいる状況であります。我々がこれまで経験したことのない未曽有の大災害となりました。この場をお借りしまして、犠牲となられました方々のご冥福をお祈り申し上げるとともに、被災されました皆様に衷心よりお見舞いを申し上げる次第でございます。

さて、私は昨年2月、市民の皆様からの負託をいただきまして、市長に就任いたしました。昨年は、「仕事も暮らしもナンバーワン」、「選ばれる都市、東広島」の実現に向けて、大学をはじめとする試験研究機関の集積、豊かな自然環境、県央に位置するアクセス性に優れた土地、多様な人材、質の高い教育など、様々な可能性を秘めた本市のポテンシャルを最大限に発揮させるべく、その一歩を踏み出した年でありました。

その矢先である昨年7月に、豪雨による甚大な被害を受けたところでありまして、以後、災害復旧と被災された皆さまの支援に全力を傾注してきたところであります。

このような状況の中で編成しました新年度予算につきましては、災害からの復旧・復興を最優先に、市民の皆さまが1日も早く元の生活が取り戻せるよう、全力を挙げて取り組むこととし、あわせて、私が市長に就任した時から掲げてまいりました「仕事も暮らしもナンバーワン」と評価されるまちを目指し、県央の中核都市としてふさわしい都市機能を備えた、「選ばれる都市、東広島」の実現を、さらに推し進める予算としました。

私は、この予算を着実に実行し、災害からの復旧・復興と、本市の発展のために全力で取り組んで参りますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

それでは、「平成31年度予算(案)」につきまして、その概要を説明させていただきます。

お手元に配付しております「平成31年度 予算の概要」の1ページをお開きください。

始めに、第1の1の「平成31年度の経済見通し」でございます。

現在、我が国の経済は、アベノミクスの推進によりまして、雇用・所得環境の改善が続く中で、緩やかな回復が続くことが期待されています。そのような中において、今年の10月には消費税率の引き上げが予定されておりますが、経済の回復基調が持続するよう、税率の引上げ前後におきまして、需要変動を平準化するための支援策が講じられる見通しとなっております。

このような状況におきまして、2の(1)「国の予算」でございますが、政府は「人づくり革命」と「生産性革命」に最優先で取り組むとともに、農林水産業をはじめとした地方創生、国土強靭化、女性の活躍、障害や難病のある方の活躍、働き方改革、外国人の受け入れなどの推進によりまして、経済の好循環をより確かなものとするとして、臨時・特別の措置を含めて101兆円を超える一般会計予算を組まれております。

2ページをお願いします。

(2)の「地方財政対策」におきまして、地方交付税につきましては、前年度を上回る額を確保するとともに、臨時財政対策債については前年度から大幅に抑制しております。また、防災・減災、国土強靭化のための3か年緊急対策の推進や、幼児教育無償化に係る財源を全額国費による対応をするなど、地方財政計画の規模を、89兆5,900億円と見込まれたところでございます。

次に、3の「平成31年度東広島市予算(案)」の内容でございます。

まず、(1)の「本市の財政環境」でございます。

本市の歳入の根幹である市税収入につきましては、近年、増加傾向にありますが、普通交付税について「合併算定替え」から「一本算定」への段階的縮減の影響もあり減額が見込まれております。

このような状況の中、平成31年度におきましては、先ほども申し上げましたとおり、平成30年の豪雨災害からの復旧・復興への着実な取組みや、美術館とその周辺整備、志和・福富・河内の小中学校一体型施設の建設などの大型事業の推進を予定しております。また、待機児童ゼロに向けた取組みなどの子育て支援、障害者福祉にかかります扶助費の増加などから、厳しい財政運営となることを想定しております。

こうした状況を踏まえつつ、今後のまちづくりを着実に推進していくためには、中長期的な財政見通しをしっかりと見据え、将来世代に過度の負担を残さないよう、健全で持続可能な財政運営に努めていく必要があります。

次に(2)の「予算編成の基本的な考え方」でございます。

平成31年度の予算編成に当たりましては、重ねてになりますが、平成30年7月豪雨災害からの1日も早い復旧・復興に向けた取組みを最優先といたしまして、併せて「選ばれる都市、東広島」の実現に向け、5つの視点から、特にまちづくりの柱となる12の重点施策を掲げ、「仕事も暮らしもナンバーワン」と評価されるまちづくりを推進するための予算といたしました。

この12の重点施策につきましては、3ページの上段に記載しておりますが、これらの具体的な内容につきましては、後ほど説明させていただきます。

次に(3)の「予算(案)の規模」でございます。

平成31年度当初予算は、災害復旧・復興・被災者支援に約69億円を計上いたしました。この内容についても後ほど説明させていただきます。

また、土木施設等の整備事業のほか、経常的・計画的な事業におきましては、実施時期の見直しや縮小など一定の進度調整を行っております。一方で、「選ばれる都市」の実現に向けて、12の重点施策に約68億円を計上しました。

この結果、一般会計の予算総額は、当初予算としては過去最大の822億8,000万円となっております。

この予算(案)を一言で表すなら、「災害からの復旧・復興と選ばれる都市への挑戦」予算でございます。

4ページをお願いします。

(4)の「予算(案)の特徴」について説明させていただく前に、この資料の構成についてご説明いたします。

「災害からの復旧・復興の早期実現」についてこのページと5ページに、次に、「選ばれる都市、東広島」の実現について6ページから12ページまでに記載しております。続いて、13ページをお願いします。ここから「第2 予算(案)の概要」としまして、平成31年度当初予算と前年度当初予算、いわゆる昨年作りました骨格予算でありますけれども、を比較した「会計別予算の規模」をお示ししております。次のページからは、一般会計歳入款別内訳、同じく歳出の款別内訳及び性質別内訳を記載しております。続けて、20ページをお願いします。ここから23ページにかけまして、先ほどご覧いただいた表と同じものですが、参考資料といたしまして、前年度予算額を肉付け後予算として比較したものを示しております。

それでは、ここからは、本日のポイントとなります、予算(案)の特徴につきまして、別に配付しております資料により、重点施策の概要として説明をさせていただきます。

お手元に、「東広島市当初予算における災害関連の概要」をお願いします。その1ページをお開きください。

はじめに「災害復旧・被災者支援関係」でございます。

現在も災害からの復旧、被災者支援等に全力で取り組んでいるところでございますが、平成31年度におきましても引き続き、最優先に取り組んでいく予算配分として、総額で約69億円を計上しております。

具体的には、道路、河川などの公共施設等の災害復旧に約63億円を計上し、インフラの復旧に取り組んでまいります。

2ページをお願いします。

「(4)被災者支援」としましては、応急仮設住宅の提供や、被災者の相談支援、住民同士の交流機会の提供を行うことを目的に、地域支え合いセンターを今年度に引き続いて設置いたします。

 

3ページをお願いします。

次に、「防災・減災対策」でございます。

災害発生後から今日(こんにち)まで全国の皆様から心温かいご支援の寄附金を頂戴しております。これまでに2億4千万円を超える額となっております。このうち1億2千万円をこちらに記載の事業と、予算の概要の4ページに記載しております、復興イベント、被災者支援等に使わせていただくこととさせていただきました。この場をお借りしまして、ご支援をくださった皆様に厚くお礼を申し上げる次第です。

さて、事業の説明にもどりますが、3ページの「防災・減災対策」でございます。

本市はFMラジオを活用し、緊急告知放送を行っておりますが、地域によっては受信しにくい地域があることから、その対策を実施します。また、緊急告知ラジオの無償配布を、75歳以上で構成される世帯や避難行動要支援者の支援者へ拡大することとしています。

次に、地域における自主防災組織を中心とした地域防災活動の充実・維持を図ることを目的に、地域をけん引する防災活動リーダーの養成を行ってまいります。

こうしたことから、防災情報の確実な伝達による市民の安全安心の確保を図るとともに、地域における自助、共助、公助による防災意識の高揚を図ってまいります。

次の冊子、「東広島市当初予算における重点施策の概要」をお願いします。その1ページをお開きください。

始めに「仕事づくり」のうち、「産業イノベーションの推進と雇用の創出について」でございます。

「(1)産業イノベーション拠点形成」でございますが、本市中心部に産業イノベーション創出の拠点となる施設を設置いたします。また、コワーキングスペースの開設やサテライトオフィスの整備費用の支援等、民間による拠点づくりを支援してまいります。

次に「(2)中小企業支援」でございます。

「中小企業ハンズオン支援」としまして、中小企業の経営改善を図るため、既存の支援に加えまして、専門家による支援実施体制を整備します。

2ページをお願いします。

「中小企業の活性化支援」としましては、市内の、ものづくり企業の技術向上や経営改善に向けた各種研修費用の助成などを行います。

「(3)イノベーション創出・創業支援」でございます。

次世代産業の人材育成を図るため、創業間もない企業などが成長を加速化させるためのアクセラレーションプログラムを実施するなどし、地域の未来を創る創業者の育成や、新分野への進出の支援を行ってまいります。

「大学連携政策課題共同研究の実施」、シーズ型と言っておりますけれども、市内の大学の知的・人的研究資源を活用し、「仕事づくり」に繋がるものについて共同で研究を行い、個性と魅力あふれるまちづくりを推進してまいります。

4ページをお願いします。

次に「農林水産業の生産性とブランド力の向上」でございます。

農業を、地域経済の活力をもたらす一つの産業として発展させるために、生産基盤の規模の拡大に対する支援や、農産物の高付加価値化、ブランド化を推進してまいります。

始めに「(1)園芸作物モデルの推進」でございます。

「次世代農業の担い手育成」といたしまして、園芸センターにおける各種研修の拡充や、就農後における経営支援、横の繋がりの強化により、次世代の農業を担う人材の育成を図ります。

次に、「生産基盤の規模拡大支援」でございますが、新規就農時などの初期投資や、規模拡大に対しての支援を拡充し、農業者の生産基盤の拡大を促進します。

5ページをお願いします。

「畜産・ジビエによる新事業展開」では、新たなブランドを創出することを目的に、ジビエの活用や新たなブランドとなる地鶏の品種開発を推進してまいります。

6ページをお願いします。

続いて「地域の特色を活かした魅力ある観光地づくりの推進」でございます。

「かもしだす東広島の魅力」を基本理念に、WEBなどを活用したプロモーションを展開するなど、本市の認知度の向上、観光客誘致による観光産業の活性化を図ります。

具体的には、「(1)日本酒のまちの魅力向上」を図るため、日本酒大学の開催や、西条駅周辺地区での周遊メニューの開発に取り組みます。

「(2)観光産業の振興」としましては、魅力的な観光資源を活かし、大学と連携したニューツーリズムの実践や、滞在・体験型のコンテンツの整備を行ってまいります。

7ページをお願いします。

「(3)観光による地域づくり」につきましては、今年度策定した「観光総合戦略」を推進するため、観光推進組織「東広島DMO」の設立に向けた準備に取り組みます。

9ページをお願いします。

続いて2つ目の視点「暮らしづくり」のうち、「公共交通ネットワークの利便性向上」についてでございます。

本市中心部における交通結節点の整備や、中山間地域における公共交通空白地域における新たな移動手段の構築に取り組んでまいります。

「(1)公共交通ネットワークの構築」として、「公共交通空白地域の新たな移動手段の構築」につきましては、福富地域ではNPOによる公共交通空白地有償運送に必要な車両のリースに対する支援を行うとともに、入野地域では乗合デマンドタクシーの運行を行います。

10ページをお願いします。

「バスの交通結節点の整備」につきましては、広島大学の中央口及び大学会館前に新たな交通結節点の整備を進め、利便性の向上を図ってまいります。

11ページをお願いします。

次に「市民一人ひとりが輝く共生社会の実現」でございます。

「障害者の自立と共生社会の構築」に向けては、いわゆる「手話言語条例」及び「障害者コミュニケーション条例」の制定の準備を進めており、様々な障害者にとって意思疎通を図りやすい環境を整備するため、コミュニケーション支援者の確保や、手話への理解、及びその普及を図るための啓発活動を行い、すべての人が共に暮らす地域共生社会の実現を図ります。

12ページをお願いします。

「多文化共生社会の形成」につきましては、増加する外国人市民が快適に居住し、生活できるよう案内看板などの公共サイン等の多言語化を行います。また、市役所の窓口等において円滑なコミュニケーションがとれるよう、自動翻訳ツールをモデル的に導入します。こういった取組みを行うことによりまして、外国人にも優しい住みやすいまちの形成を目指してまいります。

13ページをお願いします。

次に3つ目の視点「人づくり」でございます。

「キャリア教育の推進」につきましては、本市には4つの大学と多くの研究機関があり、その強みを活かして専門的な知識や技術を活用した出前講座、名称を「科学の芽育成講座」ということにしていますが、これを、小中学生を対象に実施し、理科・数学が好きな子どもの裾野を広げてまいります。

「教育環境の向上」につきましては、市内の全小中学校の普通教室に空調機の整備を進め、近年の酷暑に対処し、快適な教育環境の整備に努めてまいります。なお、空調機整備は平成32年度の夏の市内全校での供用開始を目指し、鋭意取り組んでまいります。

14ページをお願いします。

「人と人がつながる豊かな東広島ライフの促進」でございます。

「(1)大学連携の推進」のうち「大学連携政策課題共同研究(ニーズ型)」の実施については、「仕事づくり」にもありましたが、こちらは市から大学へ課題を提示し、共同でまちづくりについて研究し、その結果を本市の施策へ反映していこうというものです。

15ページをお願いします。

次に「市民協働の推進」のうち、「市民協働のまちづくり活動の支援」でございますが、住民自治協議会の活発な活動を促すため、課題の把握やその解決策の提案を行う「協働支援員」を新たに設置することとしております。

こうした取組みから、人と人を結び、豊かな人づくり、地域づくりを推進してまいります。

16ページをお願いします。

4つ目の視点「活力づくり」でございます。

「拠点の整備」のうち、「産業用地確保基本計画の策定」についてでございますが、現在、市内の公的産業団地の分譲率は100%であることから、戦略的に企業誘致・留置を行うことを目的に、市内各事業所の立地特性や本市の地域構造等を整理し、中長期的な産業用地確保基本計画の策定に取り組んでまいります。

17ページをお願いします。

「交流・連携を支える交通基盤の整備」につきましては、 その一つとして、「(仮称)八本松スマートインターチェンジの整備」に取り組んでまいります。

八本松地区を含めた周辺地域の利便性の向上を図り、あわせて地域活性化を図るため、事業化を予定している八本松地区へのスマートインターチェンジの整備に向けて、実施計画書の修正等を行い、事業を推進してまいります。

18ページをお願いします。

5つ目の視点「安心づくり」でございます。

妊娠から出産、育児に関する子育て支援や待機児童ゼロに向けた取組みとして、保育士確保対策の強化を図るなど、子育て環境の充実を図ります。

具体的には、「(1)待機児童対策のうち保育士の確保」といたしましては、「保育士の早期復職サポート制度の実施」により、子育てのために離職した保育士の0~2歳の子どもを、復職のために保育所に預ける際の、保育料の負担を軽減し、早期に復職しやすい環境を作ります。その他に「保育士するなら東広島応援金」については、私立保育所に新規雇用された保育士等に対して、最大30万円の応援金を給付します。

19ページをお願いします。

「(2)待機児童対策のうち受け皿の確保」といたしましては、「円城寺保育所の移転民営化」、「保育コンシェルジュの設置」などを行い、児童の受け皿の拡大を図ります。

これらの施策を展開することにより、私立保育所等の保育士の確保、及び受け皿の拡大に努め、待機児童ゼロを目指します。

20ページをお願いします。

次に「地域医療体制の整備促進と健康寿命の延伸」のうち「地域医療体制の整備」についてでございます。

「初期救急医療対策」のうち、新規事業としまして「初期救急医の確保支援」でございますが、休日診療所では慢性的な出務医師不足となっており、この解消に向けて、出務医師に対して診療患者数に応じた補助金を交付することとし、出務医師不足の解消を図ります。

「二次救急医療対策」につきましては、「病院群輪番制病院運営事業」により、東広島地区及び竹原地区の各医療圏において救急医療体制を確保し、二次救急空白日を生じさせないことを目的に、病院群輪番制病院運営事業を実施する医療機関に対して運営に係る補助金を交付します。

「(3)高度専門医療対策(東広島医療センター)」につきましては、「地域医療支援病院の機能強化」としまして、救急医療、周産期医療などにおいて、高度で専門的な医療を提供している東広島医療センターが行う機能強化に対して支援を行います。

このような取組みを行うことによりまして、市民が安心して医療を受けられる環境とすることで、市民生活の安全・安心を確保してまいります。

22ページをお願いします。

「健康寿命の延伸」についてでございます。

「(1)働く人の健康づくり事業」として、全国健康保険協会広島支部と連携し、同協会が行う健診会場において、市が実施するがん検診を行い、がんの早期発見に寄与してまいります。

「(2)社会参加型の健康寿命延伸プロジェクト」のうち、「企業・大学等と連携した健康寿命延伸プロジェクトの実施」については、介護保険特別会計において実施するものですが、市内の企業、大学と連携し、「運動」、「栄養」、「社会参加」などのテーマに沿った健康プログラムを実施するなど、介護予防につなげる取組みを実施いたします。

23ページをお願いします。

「(3)元気輝きポイント制度の創設」については、介護予防活動などの実績に応じて元気輝きポイントを付与し、当該ポイントを高齢者に還元する仕組みを創設します。これにより、高齢者の社会参加を促し、健康づくりへの取組みの機運を高め、結果的に健康寿命の延伸につなげてまいりたいと思います。

予算(案)の特徴と重点施策の概要につきましては、以上でございます。

それでは、最初にご覧いただいた、「予算の概要」に戻っていただきまして、31ページをお願いします。

水道事業につきましては、「安全な飲料水の確保」、「水道施設の整備・更新・強靭化」、「水道事業経営の健全化」に向けた取り組みを推進してまいります。

34ページをお願いします。

下水道事業につきましては、平成28年に地方公営企業法の適用を行っており、引き続き「下水道経営の健全化」、「計画的、効率的な施設の建設と更新」、「災害に強い下水道の構築」に向けた取組みを推進してまいります。

以上、平成31年度は、「災害からの復旧・復興」を最優先に取り組みつつ、「選ばれる都市、東広島」に向けた取組みに果敢に挑戦し、市民の皆様に、東広島に住んで良かった、東広島に住み続けたいと実感していただき、「仕事も暮らしもナンバーワン」であると評価していただけるよう、各種施策を重点的に推進してまいります。

記者の皆さまには、何とぞ、ご理解・ご協力のほど、よろしくお願いいたします。

私からは以上でございます。

 

2 質疑応答

記者)今回の予算編成のねらいの部分になりますが、予算規模がかなり膨らんだということで、その背景をまずお伺いしたいのと、豪雨災害の復旧・復興を最優先としつつ、それを除いた額で見ても、前年度の肉付け後の予算からさらに数億円増えていると思いますが、要するに豪雨[災害からの復旧・復興]を最優先としつつ、市政の継続に向けた、ある種、積極的な投資というものが見える内容なのかなと思いますけれども、そのあたりいかがでしょうか。

市長)予算規模は822億8千万円ということで過去最大ということですが、この大きな要因とすると、やはり災害復旧に69億円の予算を積み上げていますが、この影響が大変大きい。一方で社会福祉に係る経費も増えてきているということがあります。それと併せて、普通建設の関係ですが、学校の統廃合に伴う施設整備ということもありまして、 本市はある意味で言うと成長段階にあるという中、そのような大規模投資もする必要があるということで、結果的には822億円という予算規模になったというところです。

記者)その大規模投資の部分も含めてですが、豪雨があったときに、優先順位をつけながら、実施時期の見直しや縮小など、進度調整を行った部分があると思いますが、それをやったうえで、必要な部分には必要な分だけきちんと目配せをしたというか、事業に山谷をつけずに進めていこうという意図が、やはりおありということでしょうか。

市長)今回、災害復旧に係る予算は、平成31年度の当初予算では69億円ということになりますけれども、わが市の災害、これは公共施設災害、あるいは農業災害を含めると、たぶん県下でいちばん多いんだろうと思います。そういう中で、この災害からの復旧をまず優先的にやっていく必要がある。昨年10月に作った、災害に関する復旧・復興プランに基づいて、3か年での復旧ということでありますから、これは避けて通れないということになってきます。ただ一方で、選ばれるまちづくりに向けて、着実なセーブもしていく必要がありますが、その中ではやはりプライオリティを考えながら進度調整をせざるを得ない。これはやはり災害復旧が優先ですから、そのための、わが市における執行体制。あるいは、これは業界のみなさんの受け皿と言いますか、そういうこともあるわけで、そこらへんも考慮しながら優先順位をつけたと。ですから公共事業については、市民生活に密接に関わる安全安心に関わるものは、これはなかなか切ることはできませんが、例えば改良系の事業については進度調整を行う。あるいは、事務事業についても、これは本市の全体の執行体制を災害シフトにせざるを得ないわけですから、そういう意味で言うと、計画づくりについても、一定の進度調整をしながら、そこから出る人役を災害復旧の方に回すということもしつつ、今回の予算編成をしたというところです。

記者)そういう進度調整とか、見直し、縮小した事業で、例えばこういう事業を先延ばしにせざるを得ないとか、具体的に挙げられますでしょうか。

市長)まず道路改良系ですよね。そういうもので、街路事業として本市の骨格を成すような事業については進めていこうと思っていますが、交通量もそれほど多くないような市道改良については少し先送りにさせていただいたということ。あるいは、安芸津では、本市の中でも最も被害の大きい箇所ですが、例えば昨年、ハート島[小芝島]を眺望する施設を計画しておりまして、これも先送りになりましたが、これも災害復旧優先、島内における被害状況を踏まえると、それは少しあとに送る必要があるかなと。そういう事業の調整をしております。個別にはいくつかありますけれども、これについてはあとで担当課に聞いていただいたらと思います。

 

記者)関連もありますが、災害復旧の金額として69億円ということですが、先ほど被害が大きいというのは、どれくらいの被害が概算で上がっていて、今年度にはそれに対してどれくらい当てていて、というところを教えてください。

市長)2月1日に災害査定が終了しました。これで、公共土木施設災害と、農業用施設災害、林道被害を含めて、約115億円の査定結果となりました。このほか、災害がれきの対応であるとか、土砂撤去であるとか、単独の復旧支援等を含めると、ざっと221億円というのが被害総額となっています。それで、平成30年度、今年度2月補正後の予算が108億円、そして平成31年度が69億円、残りが次年度以降となります。

 

記者)先ほどの補足でお伺いします。平成30年度2月補正後予算が108億円で、繰越しがいくらかあるかなと思いますが、それを含めて、平成31年度は実質いくらになるんでしょうか。

市長)平成30年度から31年度への繰越しが60億円。それから平成31年度当初が69億円。

担当部)125億円が平成31年度の執行額になります。人件費と、被災者支援関係を除くと平成31年度当初は65億円になります。

市長)私は今、69億円と言っていますが、69億円のなかには、被災者を支援する額が入っているので、実質的に我々が執行する予算で言うと65億円が平成31年度の予算。そして先ほど言った平成30年度から31年度への繰越しが60億円。合わせて125億円が来年度執行する予算ということ。

記者)その60億円は108億円から引くわけですね。

市長)そうです。

記者)全部トータルだと。

市長)48億円を平成30年度に執行し、残りを繰り越す。平成31年度予算が、69億円のうち、65億円が実質的な執行となるので、合わせて125億円。

 

記者)今回、重点施策の中に、この4月に開設を予定されていた、夜間休日急患センターが何かしら入るかと思っていましたが、見当たらないようですが、これはどうなっていますか。

市長)夜間休日急患センターについては、昨年3月に医師会の方からも答申をいただき、できるだけ早く開設をということでありました。それに向けてわれわれも具体的な動きをしたわけですが、実は医師確保というのが相当大きな課題であります。そういう中で、新規の医師の確保というのがなかなか難しいという中、この機能をしっかりと強化していく必要があると我々も考えています。そういう意味で、それぞれの医療機関から、医師会館にあるこのセンターに対する医師の派遣をより多くしていただくような形で、初期救急医確保支援ということで約500万円の予算を計上しているところです。これは、救急で出ていただいたときに、患者の数に応じて、それだけの報償をお支払いするようなインセンティブをつけながら、医師確保に努めて、一応機能的には回るような形でやっていきたいということであります。長期的には、このセンター化に向けてさらに動いていく必要があると思いますけれども、医師の絶対数の課題、あるいは、医師の皆さんに対する働き方改革という大きな課題も出てきていますので、われわれとしては全力を尽くしたいと考えていますが、当面はそういう予算において、できるだけ多くの方にローテーションに入っていただくような仕掛けを考えたところです。

記者)では、計画は難航しているというか、4月開設という話が出ていたと思うので、それは一旦白紙ということですか。

市長)白紙ではないですが、継続的に努力をしていくということです。

記者)目指すところはありますか。

市長)それは医師の確保次第ですが、これについては、例えば中山間地域に対する医師の地域枠、ああいうことであるとかやられていますよね。そういう中で、これから医師の絶対量は増えてくる。そういう中、その中から回していただけるかどうかを含めて、代役あるいは県にお願いしながら、確保に努めていきたいと。

 

記者)総論的な部分に戻りまして、今回スローガンというのは、そこにある文言になりますか。

市長)そうですね。

記者)ここに込められた思いとか、ねらいはあるのでしょうか。

市長)この1年を振り返ってみて、東広島市の発展の可能性というのはいろんな意味であると思っています。大学の集積、研究機関の集積、あるいは産業も集積しているという中で、さらにこの市を伸ばしていくためには、やはり戦略的計画的な投資が必要になってくるのは間違いないところです。そういう中で、私は仕事と暮らしを大きく掲げて負託を受けたということですが、その中でも仕事に関して、やはり将来のこのまちをリードしていくような、そういう仕事をこの地には創出していく必要があるなと。そういう意味で、イノベーションがこの地から次から次へと起きる、いわゆるイノベーションエコシステムと言いますけれども、このシステムをこのまちに作っていく必要があるということで、その拠点を市の中心部に作るということがひとつ。それから、この地にある中小企業のみなさんをしっかりと支援するような、言うならば伴走型の支援ができる、いわゆるハンズオンと言いますけれども、こういう形のものも作っていく必要がある。さらに農業においても、本市は米に関しては、県内でも最も作付面積の多いところでありますが、米を中心としつつも、いわゆる換金性の高いような園芸作物をひとつ加えることによって、力強い農業と言うか、若い人がこの地でやってくれるような、農業経営体ができるような仕組みづくり。それと、昨年からやっていますけれども、大学と連携した形で、[仮称]広大赤鶏というところまで来ていますけれども、東広島ブランド地鶏を作るべく、来年度もやっていくと。そういう中で、農畜連携であるとか、そういう農業形態にすることによって、この地が、農業においても、もっと支えられ、若い人が業としてやりたいと思ってもらえるような仕事づくりを目指していきたいと思っています。

そういう意味で、「選ばれる都市への挑戦」というのはそういう意味を含めて、今回のスローガンとしたところです。

記者)資料の6ページを見ると、5つの視点と12の重点施策、67.8億円。これを平成30年度の肉付け後予算との比較をすると、ほぼ倍増になっていると思いますが、そのあたりでも、より加速させたいという思いが表れているのでしょうか。

市長)柱は、「仕事づくり」、「暮らしづくり」にエッジを効かせたところはありますが、5本柱があります。仕事、暮らし、人、活力、安心を作っていくという中で、それぞれいくつか、今重点的にやっていかなければならない、そういう項目が、今おっしゃった3ページの上にありますが、「選ばれる都市、東広島」の実現に向けた、5つの視点と12の重点施策ということで掲げてありまして、これについて、予算については一定の配分をし、力強くやっていこうということにしたところです。

 

記者)財政調整基金ですが、今回の関係で言うと、予算で取り崩した額というのは年度末残高見込み、市債発行は、骨格のみとの差、結果かもしれませんが、やや増えているかと思うんですけど、そのあたり災害の影響とか、市債の残高の総額がいくらになるとか、いかがでしょうか。

市長)予算規模822億円ということで過去最大になっています。一方で、歳入もある意味で言うと、国あるいは県からの負担金あるいは補助金も入ってくるということです。災害復旧については災害復旧事業債という有利な起債も発行できるということがあります。さらに、実は一般財源だけでは足りないということがあり、ここに財政調整基金、それと減債基金等を活用しながら今回の予算編成はしたということです。基金残高の質問がありましたね。

記者)基金残高と、取り崩し額を。

市長)取り崩し額は、財政調整基金は21億3千万円。平成31年度末での基金残高は95億4千万円。それと地方債ですか。

記者)市債の発行額と、あと残高ですね。

担当部)数字はこちらでお答えします。平成31年度予算の市債の発行予定額は、74億5千万円を予算計上しております。地方債残高の平成31年度末の見込みは、787億8千万円を予定しております。

記者)発行額の増減はいくらになりますか。

担当部)発行額は「予算概要」の14ページの「市債」のところに、平成30年度骨格予算段階では33億3千万円、今回が74億4千万円。ただ肉付け後の予算がありますので、それは21ページの表でご覧ください。24ページ、平成30年度、2千万円あまりになります。これはいずれも当初予算の段階です。

 

記者)市税収入が伸びていますが、その伸びの要因ですね。市税が増えると地方交付税がカットされて減額されると思いますが、今回は地方交付税はかなり減額されているんでしょうか。

担当部)市税の伸びでございますが、市税の中でも主に市民税と固定資産税で申し上げますと、個人の市民税については税制改正の影響もあって微減になります。法人につきましても、経済の不確実性が懸念されますので、伸びが見込めないと思いまして、減額予算としています。ただ、固定資産税につきまして、新築の家屋が増えていることとか、地目変更があるという状況、それから、固定資産税の中には企業の設備投資によります償却資産がございますので、そういった償却資産については高く伸びるのではないかという予想をしていますので、市税全体では増額になると見込んでおります。その増額の範囲につきましては予算概要の方でご確認いただきたいと思います。それから、普通交付税のご質問をいただきましたが、普通交付税につきましても、ご指摘いただきましたとおり、一般論としては市税が増えると交付税が減るというのが一般的です。ただ、国の施策でありますとか、地方財政計画によって、基準財政需要額のとらえ方は変わってまいりますので、一概に必ず市税が増えると交付税が減るというものでもございません。私どもの今回の試算では2億円減の78億円とさせていただいたところです。

記者)今回、市税の伸びはまさに景気が回復したことが大きな要因ということでよろしいでしょうか。

担当部)一言で申し上げればそのとおりです。

記者)簡単に言うと住宅着工件数が増えて、企業の設備投資も増えたということ。

担当部)その両方です。

記者)関連しまして、市民税の減見込みというのは、豪雨災害の影響というのはどこまであるのでしょうか。

担当部)豪雨災害の影響はあると思いますが、実は計算ができないです。国税である法人税がどのくらいになるかというところから予想していきますので、その法人税の減額の状況を予想しながら、県税、それから市税である法人市民税を予測していくということになります。それから、一概に被災を受けた企業が、その決算をその事業年度の決算にされるとは限りません。財産を処分されるとかいう決算の処理もございますので一概には言えません。ひとつ言えるのは、景気がそんなに伸び続けないという予想の中から、雑損控除ということも考えながら、減額ということにしたところです。

 

記者)少し各論にはなりますが、重点施策の中の「産業イノベーション拠点形成」、チャート図がありますが、まずどこに置こうというのが現段階で分かれば教えてほしいのと、イメージとしてはどんな施設を目指しているのかということ。そこに行けば何があって、どんな支援が受けられるのか。

市長)産業イノベーションの拠点施設のイメージは、広島県が紙屋町に作っているCamps[キャンプス]をイメージしていただくとよろしいかと思います。場所については、もちろん今内々にはいろいろなところをあたっていますが、まだ確定したものではございません。基本的にはそこに、様々なイノベーションに関わる関係者の方がおいでいただいて、意見交換なり、アイディアを交換しながら、その中で新しいものができるような、そういう形になればということです。来年度の予算については、そういうところのコンセプトについても詰めながら、テナントを借りることになるかと思いますが、そういう中で改装してスタートすることになります。

記者)ねらいとしては、いわゆる起業・創業支援になるのか、あるいはすでに創業されている駆け出しの中小企業さんの経営力強化というところになりますでしょうか。

市長)実は両方の機能を欲しいと思っていますが、今言っている拠点というのは新しいものを生み出すような場を提供する。それから伴走型の支援と言ったと思いますが、その伴走型の支援において、ご指摘のような、中小企業なり、新しい事業展開をするにあたって、商品企画からプロモーションに至るまで、段階ごとにちゃんと支援ができるような仕組み、これは近隣で言うならば福山市に「Fuku-Biz」[ふくびず]というのを作られました。これは静岡県の富士市にあるfビズがモデルになって、今全国で展開されているところですけれども、そのような機能を本市にも持ちたいというところです。ある程度、事業化見込みがあるようなものについて、後者のハンズオン支援機能というものを持つと。一方で、新しいものを生み出す機能がイノベーション創出拠点と。これがCamps[キャンプス]のようなものをイメージしていただければよいかと思います。

記者)サンスクエアにあるコラボスクエアの機能との住み分けというか、どのような違いがあるのでしょうか。

市長)それはインキュベーションで、インキュベーションとは違うんです。それはそれで必要な機能です。だから例えば、イノベーション創出拠点の方では、こんなものがあったらいいな、すると、それを具体化しようとすると作業場が必要ですよね。それがサンスクエアにある[コラボスクエアの]機能で、インキュベートしていく。それからさらに、強みを生かし、商品としてうまく売っていくために様々な支援がいる。それがハンズオン機能だと理解いただけたらと。

記者)これは市の単独事業でしょうか。それとも国、県の補助あるいはその他の予算が。

市長)地方創生交付金を活用してやろうと思っています。

記者)先ほどおっしゃった「仕事づくり」という中で、最上位に記されていますけど、これが特に力を入れたいことととらえてよろしいでしょうか。

市長)やはり本市の課題というのは、学生がこの地に留まってもらえないということを一つのテーマとして、元々考えていました。それは、大企業の立地が進んでいけば、そういうところに就職してくれるかも分かりませんけれども、なかなかそれはすぐというわけにはいかない。したがって、学生が自分で事業を起こしてみたいというような、あるいは研究者が、この地でやるための仕掛けづくりというのは前々から必要だと思っていました。この地にないのはそういう交流の場。例えば広島中央サイエンスパークには様々な機能が集積している、大学もある。しかし産業界のみなさんとコラボレーションして何か起きるような場が、実はこの地にはないということを前々から考えていました。そういう意味で、2年目になりましたけれども、こういうものを作る中、創業に向けた支援をしていくという機能ができたということは、そういう意味で言うと、今回の予算の中では、もちろん災害復旧ということはありますけれども、「選ばれる都市」という意味からすると、これはひとつの目玉だと思っています。

 

記者)「暮らしづくり」の中の重点施策「公共交通ネットワーク」についてですが、今この重点施策の中に見ると、広島大学を軸にした公共交通結節点だとかカーシェアリングというような取組みが目立っていると思いますが、例えば市外から東広島駅に着いたときに、そこから中心部へのアクセスだとか、そういう東広島駅を巡った公共交通のあり方、路線バスだとか、そういうものはどのようにお考えですか。

市長)今回、公共交通のどこにポイントを置いたかと言うと、もちろん市内、西条駅から広島大学へのアクセス、あるいは広島大学周辺の研究機関をどううまく結んでいくかという課題と、それと東広島駅あるいは広島空港に、大学の方からどう行くのかという課題と、中山間地域における公共交通がなくなったところ、この地域をどう支えていくのかということが大きな課題でした。今ご指摘のカーシェアリングについて言いますと、様々な検討をしますが、なかなか通常の運送業の層が入って、バス路線を引くというのは、ニーズはあるのですが、量からすると路線を引くというのは難しいというのが実情としてはあります。そういう中でやはりそこに対するアクセスをどう確保するのかということで、ひとつカーシェアリングみたいな形で、言うならば、非常に随意性の高い機能を持ってくることで、そこの課題がカバーできないのかということで、ひとつこれが社会実験。もうひとつ、中山間地域で、デマンド系のものができないかということで考えているところです。

記者)今回中山間地域で、どんどん免許証を返納していくという時代の中で必要かなと思いますが、大学を軸にされたのはなぜでしょうか。

市長)地域交通においてはふたつの課題があって、大学と交通の結節点とを連携するもの、あるいは大学周辺との連携をどう図るかというのがひとつの課題。中山間地域は中山間地域で別の課題ですよね。このふたつの課題を整理するために、ふたつのモデル事業をやると。ひとつは大学周辺のカーシェアリングであり、ひとつはデマンドタクシーのような形のものをやっていく。ひとつはNPO法人にやっていただくのと、それからタクシー会社に委託してやるという二つの形をとっていますけれども、これはまさに免許を返納されたみなさん方に対する支援をどうするかということで検討しています。大学はまた違った視点です。

記者)大学はどういう視点ですか。大学の優先順位が高いというか、今回力を入れてされるという理由は。

市長)大学からは兼ねてから、西条駅、東広島駅、広島空港へのアクセス強化というニーズは非常に高いものがあるわけです。大学がこの地に立地するにあたって、西条と大学の間の軌道系というのはずっと懸案事項として残っています。この軌道系については、私はいろいろなところで言っていますが、言うならば新しいテクノロジーを使った仕組みができるのではないか、それを試行するためにいろいろなことをやっていますが、それと当面対策として何ができるのか。それはより使いやすい交通というものをここに提供する、それがひとつカーシェアリングではないかと。マイカーを持っている方も多いと思いますが、広島市からJRでおいでになって、バスで大学へ行く。急きょどこかへ行かなければいけないというときに、このカーシェアリングがあればひとつの有効な手段になるのではないかと。その社会実験をやってみようと。

記者)今回災害で、東広島駅から広島駅が代替移送になったと思いますが、そのときに東広島駅というのは市民のみなさんに見直されて、そこが一定の機能を果たしたというところもあって、例えば2万人くらいいる黒瀬町から東広島駅に行くバスがなかったり、東広島駅からの公共交通が貧弱だという声を聞きますが、そのあたりはこれからやっていくところなのか、そこはあまり需要がないという判断なのか、そのへんはどのようにお考えですか。

市長)今回、東広島駅の効果というのはある意味実証されたというか、災害にも強いし、広島駅にも10分弱で行けるという高速性もあるしということで、見直されたと思います。ただ課題もあります。ここに新幹線が止まる頻度ですよね。これをどう高めていくかというのは、三原などとも連携して動いていく必要があると思っています。そういう中で、より使いやすい新幹線になるようにわれわれでも要望していく。そのためにはちゃんとしたニーズがありますよということをJR側にも提供していかないといけないでしょうし、あるいはそのニーズに対して応えるために、東広島駅に至る公共交通的なものをどう確保していくというのは課題です。今回、確かに予算には計上していませんが、これを引き続きわが市における公共交通の課題として、しっかり検討していきたいと思っています。

 

記者)災害復旧の予算69.4億円の中で、本市単独で行う事業の費用は入っているのでしょうか。

市長)入っています。例えば、小規模災害復旧は単独です。40万円未満の小規模な災害。これはまさに単独です。

記者)もう1点。先ほどのカーシェアリング。これは社会実験とありますけれども、その上の「公共交通空白地域の移動手段」このあたりはいわゆる社会実験ということでしょうか。

市長)実は2か所で公共交通空白地域への取組みをやろうと思っています。福富と入野ですが、福富については、地元のNPO法人が無償での運行をしておられます。これは法律上の規制があって有償でやると、道路運送法をクリアしていかなければいけないという大きな課題があります。そういう意味で無償運行されていますが、公共交通の空白地域では有償運行が認められるんです。それをうまく活用しながら、車をリースで確保していただいて、それに対する助成をしながら、自ら一定の料金を得て、その交通空白地域をカバーしていくと。言うなれば、これはひとつのコミュニティビジネスという形で、もちろんそうすると赤字になってくるわけですね。赤字をどう補填していくのかということを地域の知恵で出していただいて、自らも負担する、われわれも負担する、そういう中で維持していこうという仕掛けが、この福富方式。もう一方はまだそういう基盤がない、受け手がないというところなので、タクシー会社にお願いして、デマンド系のタクシーを走らせていただいて、その空白を解消していこうと。両方、やり方としてはあると思います。ふたつの取組みをしながら、有効に働くのであれば、これをそれぞれのこういう地域の実情に応じた形で展開していけたらと、そのための実験だと思っていただけたらと思います。

記者)イノベーション創出を含めて、実験的な、ある種試行的な予算が、特に重点施策の中で目立つかなと思いますが、その点、お考えとしてはどうでしょうか。

市長)実はどこもみなさん困っているんです。こうだという明快な答えがまだないわけです。そういう中で、様々な試行をする中、より優れたものを選択しなければいけないというようなポジションにあると思っています。そういう意味からすると、一定の仮説を持ちながらこの重点施策にしていますが、それを検証しながらよりよいものにしなければいけないだろうと。そういう意味で、実は挑戦だと思います。これは様々な地域課題、われわれがこれから解決していかなければいけないものがいっぱいありますが、そういう中で、いろいろな新しい技術を活用しながらやっていく必要がある。ある意味で言うと、これからしばらくそういう時代があるだろうと思います。そこにわれわれも、果敢にいろいろなことを試しつつ、良い成果は水平展開していきたいと。どこも困っている課題です、実は。

記者)どこもというのは、どこの自治体もということですか。

市長)そうです。

記者)東広島市はある意味で成長都市と言うか、ある種まだポテンシャルがあったり可能性という言葉がよく使われますが、そういう中で、さらにその可能性をどう生かすべきかという考えが反映されているのかなと思うのですが。

市長)よく言うように広島県の縮図みたいな市ですよね。だから発展をリードする地域ももちろんありますが、人口は合併後25%も減っているような中山間地域もあるわけですよね。そこには、県の中山間地対策と同じような課題がなお残っているわけですよね。そこでは、さっき言ったようなチャレンジをする必要がある。一方では、産業面において、この地は相当、国や県からの支援の中でここまで来たわけですが、これをさらに発展させていくという使命があると思っています。そういう意味から、県がイノベーション創出拠点Camps[キャンプス]を作ったと。それは、実はあそこのCamps[キャンプス]が果たして立地上いいかどうかというのは、いろいろな見方があると思います。わが市には研究資源がたくさんある、研究者がたくさんいると。そういう人が集まる中で、新しいものが生まれる、そういう触媒的役割というのがわが市にはあるというふうに思っています。

記者)点数をつけられるのは難しいと思いますが、今回800億円を超える予算ということで、市長ご自身で、点数で何点くらいですか。

市長)点数は本当につけにくいです。実は今日災害復旧対策本部を開きましたが、わが市が最も県内で被害額が大きかったということが分かりました。そういう中で、やむにやまれずこういう予算になったわけですよね。逆に言えば「選ばれる都市」に向けた投資というのはやりたいわけですが、一方で災害対応をしっかりやっていくということがあるということなので、点数はつけにくい。頑張った予算ではあると思いますが、点数はつけにくい。これはみなさんに評価していただくことだと。様々なことを考えなければいけないわけですよね。本市の執行体制であるとか、あるいは業界のみなさん方がどういうふうに3年間でやっていただけるかということを踏まえた中で、全体調和の中の予算というふうに私は思っています。

記者)財政的な背景を踏まえてお聞きしますが、今回豪雨災害からの復旧に重点配分した上で、さらに力強い投資を盛り込まれていますが、そういうことが可能になった財政的な基盤を生み出す要因、背景というのはどうとらえていますか。

市長)わが市はある意味で言うと、税収も、多くの企業が立地していただいているということもあり、まだ成長段階にあるという中で、一定のものが確保できると。一方で、いろいろ投資もこれまでしてこられましたけれども、健全な財政運営がされてきたと私は思います。基金も、今回の災害で、他の市町は県も含めて、ほとんど基金を切り崩すくらいの予算編成をせざるを得なかったと。そういう中でなお、わが市がまだ財調基金も95億円ありますので、そういう意味で言うと、これまで健全経営がされてきたのかなという気がします。一方で、成長都市であるということは、扶助費がこれから増えてくる可能性もものすごく大きいです。これを踏まえると、財調基金がそれだけあるからと言って安閑とはしていられない。社会福祉がどんどん増えていますから。そういう意味で言うと、まだまだ手綱をゆるめることなく、しっかりハンドリングしながら、財政運営をしていかないといけないなと。そういう意味で、中期の財政推計というのも11月に出して、被災総額も大きく変わったものですから、もう一度見直しをしていますけれども、そういう意味で言うと、歳入的には激甚災害指定もしていただくことになるので、一定の国からの支援があるということで、数字的にはそれほど悪化しないと思っていますが、やはり引き続き、恒常的に社会保障的なものが増えてくるということを考えると、しっかりやっていかなければいけないなと。

記者)今後の見通しとして、もちろん扶助費の増というのはあると思いますが、大型事業への投資という面で言うと、ある程度落ち着いては来るんでしょうか。道の駅、市立美術館等、今回もおそらく計上されていると思いますけれども、そのあたりはいかがでしょうか。

市長)まだ学校の統廃合のこともありますし、一定の箱物のニーズというのはあります。そのことも踏まえながらの投資を考える必要があると。一方で都市基盤、街路であるとか、スマートインターチェンジであるとか、それから良好な市街地建設に向けた下水道投資であるとか、こういうこともまだまだやっていかなければいけないところがあるわけですから、そういうことを両方にらみながら、バランスのとれた投資をしていく必要があるという時期だと思います。

 

記者)細かいことですが、新産業団地の関連予算ですが、これは具体的にはどういった費用と理解したらよろしいでしょうか。

市長)これはふたつ考えています。ひとつは中長期的にわが市の産業団地をどういうところに立地していくかということも踏まえて考えていく必要がある。土地利用上の課題というのが本市には結構大きいものが残っています。線引き都市ですから、市街化調整区域があり、その中の開発抑制というのはかかっていますが、一方で、わが市のインフラの整備状況からすると、産業界のニーズも高いものがあるわけですよね。そういう中で、 どういうところに企業は立地する意向があるのかというようなことも踏まえながら、土地利用の方針を定めていく。土地利用の方針を定め、いずれは都市計画の変更もしながら、そういうところに計画的に立地できるようなことも考えていきたいというのが調査のひとつの項目です。それともうひとつは、平成27年、28年に検討されたと思いますが、現状の土地利用規制の中で立地可能なところはどこかという検討も実は終わっています。そういう中で、3か所くらいが絞り込まれて、それを具体的にどう動かすのか、 概略設計まではやっていますが、それをもう少し上の調査までしていって、実現に向けたステップアップを図っていこうというのがもうひとつ。ふたつの視点でやろうと思っています。短期的なもの、中長期的なもの。中長期的なものは土地利用を含めて、今後の本市の産業立地のあり方のような。

記者)その3か所はある程度候補があるということですか。具体的には難しいかもしれませんが、だいたいどのあたりに。

市長)この3か所いずれも課題がありましたが、ひとつは昨年、八本松のスマートICが、一応、国の調査をしていただけることになりました。これをさらに、実施に向けた調査を進めていくということになりますが、その周辺はひとつの有力な候補地としてかつて挙げていましたので、そこに対して、概略設計段階から少し上の調査に持っていくと。

記者)基本的に山陽自動車道沿いということですか。

市長)絞り込んだのは高速道路のインターチェンジ周辺というものがありました。

 

記者)多言語対応の充実について、窓口にアプリを入れたスマートフォンを置いて、要は外国人の方に使っていただくというイメージでしょうか。

市長)外国人の方と、こちらの応対側ですよね。アプリでやっていくことになるでしょう。

記者)今後、そういう専門の方を増員するであるとか、学校現場、外国お子さんも増えていますから、そういうことに対応する日本語の先生というのも不足が懸念されていますから、そういったところへの予算化というのは、今回はないようですが。

市長)外国の方が増えてきて、今7,200人くらいになりました。入国管理法が変わったので4月以降さらに増える可能性があるわけですよね。わが市は90か国からおいでになっているわけですよね。中国、ベトナム、それから韓国というような順ですが、やはりひとりの先生でカバーできないような状況にあるんだろうと思うんですよ。ということになると、これも先端技術をうまく活用しながらやっていく必要があるし、それをネットワークすることによって、例えば10の地域に外国の方がいらっしゃるとして、[専門員などを]10人つけるというのは不可能ですよね。だからそこは新しい技術を活用しながら、ネットワークということも含めて、効率的な配置をしていく必要があるのではないかと。そういうことは、これから国際化推進プランというものも来年度作っていこうと思っていますが、そういう中で、どういう需要に応えていったらいいかということも検討していく必要があると思っています。だから市役所に来ての様々な手続き関係だけではなくて、日常生活を市民のひとりとしてどのように支援していくのかという視点から、どういう取組みが最も効果的なのかを考えていく必要があると思っています。一方で、外国の方だけでなく、東広島市民の皆さんとの共生ということも併せて考えていく必要があるので、いろいろ考えていく必要があると思っています。

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