令和4年度当初予算に係る市長記者会見(令和4年2月9日開催)

更新日:2022年02月09日

令和4年度当初予算に係る市長記者会見を行いました。

配付資料

会見の様子

発表項目について、動画で確認できます。

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会見録

※[ ]は注釈を加えたもの

1 発表

【資料1ページ】

令和4年度の当初予算の編成に至るまでの政策形成の考え方を説明させていただきたい。令和2年3月、本市の「第五次総合計画」を策定した。この総合計画は、「未来に挑戦する自然豊かな国際学術研究都市」の実現に向けた取組みを展開するものである。その際、特に留意したことは、「誰一人取り残さない持続可能な社会を目指すSDGs」の理念で、世界共通の価値観であり、本市において総合計画の根底を流れる理念である。このような社会を実現するためには従来型の施策だけではなかなか難しい。そのような中で、デジタル化、デジタルトランスフォーメーションをはじめとする先端技術を活用することにより、社会課題の解決や新たな経済的発展、Society5.0というような社会を目指すことができるであろう。そして、総合計画では市内の9つの地域、町単位それぞれの地域の特性や資源を活かすための「地域別計画」を作り、現在、その実現に向けたアクションプログラムを作っているが、このアクションプログラムに沿った施策を推進していくための予算編成である。一方、この計画をつくり、その間に、社会経済環境の変化がある。

【資料2ページ】

地球環境問題が深刻化している現代社会において、温暖化に対する懸念が自然災害の頻発という形で顕在化している。本市においても、平成30年7月豪雨災害の被災は、その後の復旧・復興などの防災対策、環境対策への意識や行動にも大きな影響を及ぼしている。
新型コロナウイルス感染症の日常生活への影響も2年と長期化してきた。「コロナとの共生」も引き続き必要となっている。
また、新たにデジタルを活用した地方の活性化を、より具体化していく時代に入ってきた。規制や制度見直しなど新たなルールが求められる中で、市政運営においても、こうした時代の変化を的確に捉えながら、柔軟に取り組んでいく必要であると考えている。
このようなことを踏まえ、「3 計画推進のための政策、組織、予算の連動」のとおり、施策の重点化に向けたスローガンを「新しい時代をリードする「やさしい未来都市」の実現」とした。第五次総合計画に、様々な政策、方向性を示しているが、その中でもとりわけ注視すべき項目であるということで掲げている。特に、記載している6つの項目を重点施策と位置付け、特に今回の予算においては、これらの施策に対する重点化を図っている。具体的には後ほど説明をさせていただく。

【資料4ページ】

「予算案の規模とポイント」について、令和4年度は「やさしい未来都市へ本格始動!!」と銘打ち、一般会計の予算総額は、当初予算としては過去最大の951億8,000万円、前年度比7%増としている。2段目の総合計画のまちづくり大綱に掲げる、5つの柱の予算額としては333億円、前年度比22%の大幅な増としている。積極的な予算編成になっているが、ポイントとしては、引き続き新型コロナウイルス感染症に機動的に対応することに加え、これまで災害時の対応を最優先課題としてやっていたが、一方で、生活関連事業は進度調整を行ってきた状況があった。これを加速化し、地域別に策定しているアクションプログラムに基づく予算措置などにも注力をしていこうというものである。

【資料5ページ】

「4-(2) 平成30年度予算との比較」について。令和4年度当初予算は、私が市長に就任した4年前(平成30年度)の肉付け予算と比較すると、205億円余の大幅な増となっている。具体的には、企業の誘致・留置、民間の投資の促進を図るような産業振興施策や、子育て世代に対する支援として、東広島版ネウボラの整備や保育施設の環境改善など、子育ての支援策、教育支援体制や教育環境の改善、GIGAスクールの推進、学校の施設整備、環境改善なども図っていく。また、高齢者や障害者など、社会的に弱者と言われている方々をいかに、ともに支えていくか。誰ひとり取り残さない包括的な相談体制や、地域共生に向けた施策も重要であり、このような内容になった。そして、豪雨災害や新型コロナウイルス感染症への対策などにも注力した結果、このような予算の伸びに繋がっている状況である。結果として人口の増加や企業の投資意欲の向上に繋がり、市税収入は平成30年度と比較すると65億円の増加、市税収入は370億円となっている。これは財源の4割を市税で賄うことができる財務体制であり、このような堅調な財政基盤を構築できたことから、今回、積極的な予算を編成することができた。
成長・発展の好循環について、市長1期目は、「仕事も暮らしもナンバーワン、選ばれる都市」を作っていこうということをスローガンとし、様々な施策に基づいたことであるが、好循環ループができつつあるのではないかと思っているところである。

【資料7ページ】

積極的な投資をするにあたっては、現在の財務体質をしっかり分析し、中長期的な投資を議論する必要があるが、一般的に、経常収支比率や、実質公債費比率、地方債の残高、基金の状況等の指標を見ながら、財政運営していく。類似団体と比べても、経常収支比率については、税収の伸びによってかなり改善しつつあり、実質公債費比率についても、他団体に比べると極めて低い水準にあり、もっと投資ができる環境であるとも読める状況にある。一方、財政調整基金残高についても、毎年当初予算で切り崩しながらの予算編成であるが、税収の増等もあり、結果的には令和3年度の見込みは152億円余であり、市長就任当時[平成30年度]の128億から積み上がってきている。地方債残高についても、できるだけ地方債を早期償還するという取組みの中で、減少基調である。今は低金利の時代であり、投資ができる環境にあるため、中長期な分析をする中、積極的予算が組めると考えている。
とは言え、「6 今後の財政運営」のとおり、決して楽観視できる状況ではないと考えている。本市の財政指標は良好でありコロナの影響も少ないという構造であるが、今後も堅実な財政運営を図りつつ、様々な財政指標も常に注視しながら好循環のループが引き続き展開できるような後押しが必要だと考えている。

【資料8ページ】

重点施策について、事業費の合計は約100億円を計上しており、対前年度比35%増。先ほど、総合計画の主な施策に対する予算額は333億円と申し上げたが、それの約3割であり、これらの6つの項目に特に注力をしている。

【資料9ページ】

はじめに、「(1)命と暮らしを守る体制の整備」について、近年、激甚化・頻発化する自然災害に対応すべく、災害死ゼロを目指した防災体制の整備、感染症等から市民の命を守る医療体制を整備することは、まさに喫緊の課題である。
具体的には、災害死ゼロを目指した防災対策として、市域内の浸水被害に対する総合的な治水対策や、防災用の大型排水ポンプの整備、災害対応力を強化するための総合防災WEBの導入、さらには、河川カメラでの暗視機能の追加など、防災対応力の強化に向け、効果的な取組みを推進していく。また、東広島医療センターへの医師の確保や、新型コロナウイルス感染症予防対策としてのワクチン接種の体制の整備など、「コロナとの共生」の視点を持った感染防止対策、自宅療養者支援などを実施していく。

【資料10ページ】

次に「(2)仕事と生活価値を創造する基盤づくり」について、本市における中小企業活性化のための商工振興の取組みや、農林水産業の生産性の向上、そして観光コンテンツを効果的に融合させることで、それぞれの分野の成長を促進して参りたいと考えている。具体的には、中小企業の強みを引き出し、経営改善を図るため、Hi-Bizの相談体制の強化や、商工会議所等との連携により支援体制を構築するとともに、新たな企業の誘致・留置、そして設備投資や技術導入を促進するための支援を行っていく。
農業分野においては、クラウドを活用した実証栽培による生産性の向上をはじめ、集落法人等の活動の持続や経営安定化を目的とした新たな支援制度の構築、有害鳥獣の捕獲・防御対策を推進していく。
加えて、地域循環型の観光・マイクロツーリズムの推進として、観光協会や商工会など地域の事業者や学生が参画し、市民共創による観光コンテンツの開発体制を構築することにより、一連の取組みの連動を図ることで、豊かな市民生活の実現に繋げていく。

【資料12ページ】

「(3)誰ひとり残さない多様性と調和社会の実現」について、SDGs未来都市にふさわしい、多様性と調和を基に安心して子どもを産み育てられるまちづくりや、地域共生社会の実現、そして、外国人市民と地域の交流促進など国際色豊かなまちを形成していく。
具体的には、地域すくすくサポート等における妊娠・出産・育児支援の拡充や、こども食堂への支援、保育施設の整備を推進するとともに、地域共生社会の実現に向けてコミュニティソーシャルワーカーによる地域生活の支援体制強化や、ヤングケアラーの啓発・支援を進めていく。
こうした取組みに当たり、これまでは高齢者、障害者、生活困窮者などの切り口から縦割りであった支援体制を、重層的・包括的な相談支援体制に転換することにより、課題の早期発見にもつなげていく。

【資料14ページ】

「(4)多彩な地域の特徴を生かしたまちづくり」について、市内の9つの地域ごとに策定している地域別計画の推進により、地域の特徴を生かしたまちづくりを進めるとともに、スマートシティ構想など希望ある未来へ挑戦するプロジェクトの展開を図るものである。
具体的には、地域別のアクションプログラムに基づく施策の推進とともに、住民自治協議会や学生の活動を持続可能なものとするよう取組みを進めていく。
また、希望ある未来への挑戦として、広島大学を中心としたTown&Gown構想の展開として、行政、大学、そして民間企業の力を融合し、広島大学や周辺地域のスマートシティ化への実証を進める「(仮称)広島大学スマートシティ共創コンソーシアム」の活動プロジェクトの支援をはじめ、近畿大学工学部や広島国際大学へのTown&Gownの展開についても検討を進めていきたいと考えている。
そのほか、中山間地域における暮らし方を豊かに変えていくため、市と民間企業が連携し、福富地域において住民参加型の研究・事業企画プラットフォームである、「(仮称)生活デザイン・工学研究所」を設置するなどして、新たな取組みに着手していきたいと考えている。

【資料16ページ】

「(5)時代を担う子どもを育てる教育・保育の推進」について、新たな時代を担う子どもを育成するために、質の高い教育・保育を推進していく。具体的には、学校支援センターの設置による学校支援の充実とともに、広島大学と連携し、乳幼児教育や保育現場における研究と実践の一体的な推進のため、未来を担う子どもの育ちをサポートする取組みを新たに開始する。
また、遠隔授業等への活用も目指したGIGAスクールの充実や、学校運営協議会の設置校数を増やすなど、特色ある教育活動を推進していく。

【資料17ページ】

最後に、「(6)持続可能な次世代環境都市の構築」について、脱炭素化の推進や、豊かな自然環境の保全と活用を図り、持続可能な次世代環境都市の構築を目指していく。具体的には、公共施設における脱炭素化の推進や、Jクレジット制度を活用した、CO2排出量の削減に取り組むとともに、企業等とのパートナーシップによる、森林の適正管理に努めていく。
また、ごみの減量化プロジェクトの推進として、生ごみの水切りやたい肥化など、一般廃棄物の減量化に加え、飲食料品等小売業者が行う食品残渣の資源化等を通じた資源循環を推進していく。

【資料18ページ】

予算編成上のポイントの「(1)新型コロナウイルス感染症への対応」について、現在、3回目のワクチン接種がスタートしているが、新年度においても接種に必要な経費を措置するとともに、小中学校等における感染防止対策や、生活困窮者の自立支援などのセーフティーネット、さらには中小企業等向けの事業活動支援など幅広い対策を実施していく。

【資料19ページ】

次に「(2)生活関連事業の加速化」について、近年、平成30年7月豪雨災害からの復旧・復興を最優先として、公共施設や公共インフラの整備等については進度調整をしながら進めてきたが、災害復旧事業が一定程度進捗したことを踏まえ、令和4年度においては公共施設等総合管理計画を着実に実行すべく、生活関連事業への取組みを加速化するものである。具体的には、総合的な治水対策や、道路・街路の整備、保育所改修の前倒しなど、市民生活に密接に関わる公共施設等の整備を積極的に進めていく。

その他、資料20ページ以降には9つの地域ごとの取組みを、25ページ以降には第五次総合計画の理念とまちづくりの5つの柱に基づいた主要な施策をそれぞれ掲載している。

2 質疑

記者)重点施策として、「命と暮らしを守る体制整備」を筆頭に掲げているが、災害の復旧事業が一定程度進捗した、目途がついたとした上で、今回「命と暮らし」を重点施策に掲げたことへの思いを聞かせてほしい。

市長)今の社会情勢をどう捉えるかだと思う。新型コロナウイルスは発生から2年が経過し、いまだ先が読めない状況にある。感染症はこれで終わりではなく、世界の経済活動が活発化する中で、次から次に出てくる可能性もある。災害についても、世界各国で様々な自然現象による災害が発生し、この流れはしばらく変わらないと見ている。その前提の中で、どのような施策を打つか考えたとき、まず、都市の成長をどう図っていくかは大変重要テーマであるが、市民の皆さんの命と暮らしを守ってこそ、はじめてその先を期待することができるのだと考えた。我々を取り囲む環境下でどのような災害が起こるか分からない。地震や豪雨災害はこれまで以上に被害が拡大する恐れもある。そうした災害に対する対応は常に意識しておく必要がある。また医療については、本市は都市が急速に発展したにもかかわらず、医療資源は近隣の地域に比べて十分とは言えず、県下でも、どちらかというと下のレベル。命を守る上においては、医療支援の充実ということも大変重要であり、第1の大きな政策として考えた。災害の復旧復興が終わったから、災害対策が終わったということではなく、これから来るであろう災害に事前に対応することの重要性を、この4年間でひしひしと感じた結果である。

記者)復旧の目途がついたという点で、当初は令和3年度末に復旧工事を完了予定だったと思うが、現時点で、農地、道路、橋梁等は進捗率が5・6割程度であることをどう捉えているか。また、それを踏まえて令和4年度はどう対応していくのか。

市長)平成30年7月豪雨災害は、当初3年の復旧復興計画を立てた。それから3年が過ぎ、現在、[工事の]契約はほぼ終わっている。工事の完了は60%程度で、ご指摘のように、農業や林業の施設災害などは、まだこれからしっかりやっていく必要がある状況下で、市民生活を支える公共土木施設については目途がたっている。職員を挙げて全力で対応してきたところであるが、建設業界全体の施工可能量、対応できるパワーを見ると、業界の皆さん方には大変一生懸命やっていただき、結果的に遅れたというのは、我々の想定以上の規模の災害であったということだろう。引き続き全力を尽くし、早期復旧に向けてやっていきたい。

記者)呉市に迫る勢いの予算であることについての考えと、予算が1,000億円を超えると「中核都市」としての位置付けも考えられると思うが、その辺りについてどう考えているか。

市長)規模については、意識しているわけではない。総合計画を作り、重点施策をいかに達成していくか、その積み上げの結果が今回950億円になった。本市の財政状況や、中長期の展望、世の中の経済情勢の中で、投資環境にあることを踏まえ今回の予算規模となった。呉市は、数年来1,000億円を超えた予算編成がなされていることは承知しているが、本市は1,000億円を一つの指標としているわけではなく、本市が掲げた2030年に向けたまちづくりのために令和4年度における効果的な投資を考えたとき、このような結果になった。また、中核都市は人口規模が一つの要件だと思う。人口20万以上の都市が、中核都市の基準になると思うが、現在本市の人口は約19万7000人で、20万人に迫ってきている。中核都市であるならば、それにふさわしいような、組織、体制、予算等を考えていく必要があるかもしれない。いずれそのような段階になったときにしっかり考えていく。

記者)中核都市に向けての一歩となるような予算と認識しているか。また、今回の予算案は、「超」積極型予算と位置付けてもよいか。

市長)中核都市を目指した予算というよりも、我々の意識では、今回のスローガンとして掲げた『時代をリードする「やさしい未来都市」』というものを意識している。本市は大学を誘致し、設置していただき学園都市として成長してきた。その過程で国や県から相当な支援をしていただいた都市であり、そういう中で今、スマートシティをはじめ、民間を含めた様々な動きが大学周辺で始まった。そういう意味からすると、先行的に様々なプロジェクトを展開しながら、その成功事例を他の市町にも活用していただく、そのような都市でありたい。ゆえに、『時代をリードする「やさしい未来都市」』というスローガンで市政を進めていこうと思っている。これは決して中核都市を目指しているという意味ではなく、これまでの本市の都市づくり、国や県の支援の中で築き上げられたこの都市がさらに飛躍していくためにも、そのような取組みを行い、他市から手本としていただけるような、そんなことをやっていきたい。そういう意識で予算を組んだ。市税収入の増加も要因であるが、4年間で200億を超える予算が増えたというのは、国や県の様々な制度や補助金をいかに活用していくかによって決まる。職員が日頃から様々な新しい施策を、アンテナを高くして積極的に活用していった結果であると思っている。これだけの予算でやっているということで、「超」積極型と言うまではいかないが、積極型なのかもしれない。「やさしい未来都市」に向け、本格的にアクセルを踏んでいくと思っていただきたい。

記者)今回、例年にも増して、Town&Gown以外にも様々な場面で大学や学生との連携事業が多く見られる。先ほども「学園都市」という言葉が出てきたが、市長として改めて、市の様々な分野に大学の知見を活用していくことについてのねらいや思いを聞かせてほしい。

市長)本市は学園都市で、4つの大学がある。さらに今年は広島大学の中にアリゾナ州立大学が設置されるなど、学園都市の中でも非常にポテンシャルが高い市であると思っている。研究者の皆さんや多くの学生が市民として生活されており、その力を借りながら市の発展に貢献していただける環境にある。本市の施策、地域課題と、皆さん方の持っている知見をいかにうまくマッチングしながらやっていくかは大変重要だと思う。現在、広島大学の中にTown&Gownという組織を作り、日常的に課題解決に向けた取組みを行っている。嬉しいことにこれは非常に注目を浴びており、この中から日本を代表するような民間企業との連携も生まれつつある。本市には近畿大学工学部や広島国際大学、エリザベト音楽大学もある。都市の発展に皆さんの力をいただけるような環境をいかに作っていくか。これまでは「待ち」の姿勢があったかもしれないが、こちらから積極的にアプローチをしていくことも重要だと考えている。ここ3年ぐらいは大学との取組みを積極的に進めており今後もさらに推進していく。今回の予算の中にも、そういった政策が多くある。

記者)Town&Gownの関連で、今後コンソーシアムを作っていく中で、現在の3社以外の企業も参画してくると思うが、広島大学のある東広島市の環境はどのような点で企業から評価・注目されていると感じているか。

市長)この枠組みができたのは、SDGsに対する意識が共通していたからであると思っている。本市がSDGs未来都市に選定され、また広島大学は平和やSDGsを柱に世界貢献をしていきたいという大学であり、両者の方向性が合っていたと思う。現在、具体的に取り組もうとしているのは、2030年に向けてカーボンニュートラルをどう図るのかということと、5Gの時代に向けてスマートキャンパスをどう作っていくのか、である。この考えは本市がこれから取り組むべきテーマであり、それをともにやっていく。本市だけでなく、産業界もこれらの分野に対して注目し、投資する流れが進むだろうと考えている。現在は3社と連携協定を結んでいるが、それ以外にもエネルギーや通信関係については様々な企業が関心を持っているため、今後コンソーシアムはもっと大きくなっていくのではないかと思っている。また、大学ではないがマツダ株式会社と連携して、新しい生活価値をどう生み出していくのか、新しい技術で地域課題を解決できないのかという取組みを福富で行う。こちらもカーボンニュートラルが念頭にあり、効率的なサーキュラーエコノミーをどのように構築していくのか、かつての「里山資本主義」にテクノロジーの力を加えることで具現化できないかという取組みに発展すると思う。民間企業と連携する中で新たな課題解決ができると考えており、本市をその実験フィールドとして民間企業には参画いただきたい。

記者)民間企業との連携による課題解決について、これまでの企業誘致は、製造業を呼んで活性化させる意味合いが強かったと思うが、これからは企業誘致という言葉を打ち出す際、工場を誘致する意味合いが強いのか、広島大学や福富で行われていくプロジェクトのように、市と企業が連携してまちづくりを行う中に様々な企業が入ってくる形での企業誘致となるのか。

市長)本市の持っているポテンシャル、そして企業がどういう地域を求めているかということを整理したところ、一つは流通系がある。流通系は、大市場である広島市に隣接する市として、誘致の可能性が非常に高い業界ではある。これまで誘致してきた製造業系も誘致していきたい。ゲノム編集など、広島大学が持つ日本有数の研究資源があり、「創薬」や「農業」分野に対するゲノムの活用ということもありうるかもしれない。大学周辺には、製造業だけではなく違う業界が立地しうる可能性がある。高速交通網が整備されている本市、特に西部地域においては、流通系企業は誘致の可能性があると思う。最近の企業の動きからすると、電力と水がきちんと供給できるような地域が検討されている。そういった企業にも着目をしながら、製造業にこだわることなく、企業誘致をすすめていきたい。

記者)財政状況に関し、新型コロナウイルス感染症の影響が少なく堅調な財政基盤を構築できた、とあるが、要因をどのように分析しているか。

市長)企業の積極的な投資による償却資産に係る固定資産税の増加が大きい。また、人口が増える中で都市開発が進み都市資産が形成されていることも要因である。またそこに住む市民の方からの市民税もある。本市は景況に関わりのない分野において、税収が確保できるような構造にある。特に重要なのは、旺盛な設備投資ではないだろうか。

記者)堅実な財政運営が必要だと述べられていたが、積極的な予算を組んだ上で、堅実な方向性で進めると言われているのは、どういうことがリスクだと考えているからか。

市長)様々な施策を打つ際、常に効果がどう表れていくかを検証しながらやっていく必要があると思っている。総合計画が目指す方向に合致した予算であるのかを検証しながら、無駄のない投資を続けていく必要がある。財政的に豊かだからやってみようというような安直な判断ではなく、それをやることによってどのような効果が出てくるのか、根拠のある施策運営を行う。放漫経営にならないようにやっていく。

記者)生活デザイン工学研究所について、マツダ株式会社と連携があったが、他の企業の参入も想定しているのか。

市長)マツダ株式会社、株式会社博報堂と12月に連携協定を結んだが、生活デザインという観点から関心を持っていただける企業もある。今後そのような企業との話を進めていこうと考えている。

記者)この研究所の目指すところは、地域の資源発掘、産物の高付加価値化をベースとして、産物は重視しているのか。

市長)ブランド化も考えていく必要があると思うが、こういう地域が選ばれるようになるためには、基本にエネルギーの問題があると思う。その地域でエネルギーが完結し、またはエネルギーを移出できるようなことになれば、その地域は非常に力をもつのではないか。太陽光やバイオマスなどを含めた形のものを考えながら、蓄電して供給することも含めてポイントになってくると思う。福富で自己完結するような経済圏ができるような生活を提示できればと思う。福富には、様々な地域から移住している人がいるが、そういう方々と新しい生活価値を生み出したい。エネルギーが大きく関わってくると思うが、サーキュラーエコノミーを基盤に、それぞれの自己実現ができるような、生活が営めるような地域になればという思いである。

記者)挑戦的な事業の中で、それを担う人材が重要になってくると思うが、近年は、横ばいの体制ではないか。施策を加速すると、例えばインフラの整備においては技術職員が必要になってくる。先日の収賄事件で、業務量と職員体制の均衡が分析されていたが、まちづくりにおいて、庁内や地域の人材育成の視点はどのように考えているか

市長)資料において「計画推進のための政策、組織、予算の連動」と銘打っているが、組織体制に関して、業務量が相当増えてきた。今の組織でマンパワーが十分であるか検証をしているところである。また、従来型の業務だけではなく新しい業務が増えてきている。外部人材を活用させていただきながら、ともに協働して仕事を進めていきたい。人材を確保することが難しいという実態がある中で、民間が持っている力を活用するための委託、例えば、包括ケアシステムについても、これまでは直営というイメージあったが、今ある施設の皆さんが持っている資源を活用させていただき、生かしていく取組みを進めている。これだけ予算が増えるということは、人も必要になっているということ。外部ともうまく協働しながらやっていくことを考えている。また、ご指摘のあったとおり、昨年は土木分野で不祥事があった。その温床をいかに断ち、組織的に対応していくのかも含め、いずれご説明させていただく。

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