元東広島市職員の再逮捕にかかる記者会見(令和3年11月25日開催)

更新日:2021年12月03日

元東広島市職員の再逮捕を受け、記者会見を開催しました。

発表

当該元職員は、令和3年9月27日に道路河川等維持業務に関する収賄容疑で逮捕され、同10月18日に起訴されたことを受け、10月29日をもって懲戒免職処分としていました。この元職員について、本日、東広島警察署から別の収賄容疑で再逮捕されたとの発表がなされました。逮捕容疑は、警察発表によると、受託収賄とのことです。

概要ですが、当該元職員が、令和2年6月頃から令和3年7月頃までの間、贈賄被疑者から公共工事の単価表の情報を提供してもらう、有利かつ便宜な取り計らいを受けたい旨の請託を受け、令和2年7月頃から令和3年8月頃までの間、前後13回にわたり、請託の主旨に従って同情報を提供したことに対する謝礼であることを知りながら、自己の職務に関する賄賂として、合計現金13万円の供与を受けたものです。

この件を受け、高垣市長から、「道路河川等維持業務に関する収賄容疑で逮捕起訴された事件について、職員が一丸となって再発防止に取り組む中、元職員が別の収賄容疑で再逮捕されたことにつきましては、誠に遺憾に堪えません。再逮捕という事態を厳粛に受けとめ、今後も捜査等に全面的に協力するとともに、市民の皆様の、市政に対する信頼回復に向け、より一層真摯に、職員全員が全力で取り組んでまいります。」とのコメントを出しています。なお、このコメントは、市ホームページにも掲載します。

次に今回の再逮捕による市業務への影響等について、説明します。まず単価表について、これは道路、河川等の公共土木施設や、農道、ため池等の農林業施設の工事の積算に用いる資材等の単価をまとめたもので、庁内で共有している公文書です

次に、市発注工事への影響については、現在調査中です。今後の取り組みについて、単価には非公表となる部分が含まれており、一般に公表はできないこととして、取扱注意をしているところですが、今回の件を受け、職員の職務上の秘密の保持及び、単価表の取り扱いにさらに一層注意を図ることについて、改めて職員に周知徹底を図ります。

この度は大変申し訳ございませんでした。

質疑

※[ ]は注釈を加えたもの

記者)元職員は安芸津支所に勤務していたということだったが、今回は、被疑者は河内町の会社と聞いている。元職員は、河内の支所などに勤務していた実績があるのか。

市)安芸津支所の前に河内支所に勤務していた。

記者)河内支所で勤務していた期間は。

市)平成22年度から平成28年度末(平成22年4月から平成29年3月末)に、河内維持分室へ在籍。職位は主任から主査へ変遷した。

記者)単価表の説明を詳しく聞かせてほしい。どのような目的で作られ、どのような扱いをするものなのか。

市)公共工事の単価表は、例えば公共土木施設(道路、河川、公園、下水道)、農林業施設(農道、用排水路、ため池、林道)のような公共施設の工事の積算を行うにあたって、工事で使う材料や資材の単価を一覧表としてまとめたものである。各職員が工事の積算に用いるもので、庁内で情報共有する公文書として取り扱っているものである。

記者)単価表は各自治体で作られるものなのか。

市)はい。広島県が作成したものを本市は活用している。

記者)単価表は内部で積算に用いて、その工事業務にはいくらになるかの根拠になるものということか。

市)はい。資材の単価以外にも、労務単価や機械の運転経費なども積み上げ、諸経費も加え、工事の全体額である設計金額を算出する。

記者)単価表を業者に示した場合、業者にどのようなメリットがあるのか。

市)例えば、業者が工事費を見積る際、各業者が単価の情報を集め、見積もられると思うが、いち早く単価の情報を得るメリットがあると思われる。

記者)それを受けて、業者が自分で計算することのメリットは何なのか。

市)単価を調べようとした場合、刊行物を購入したり、それ以外の単価を自ら材料のメーカーなどに問い合わせたりして積算されると思うが、単価情報の収集が早くできるということは考えられる。

記者)今回の再逮捕容疑があったときの肩書きは、安芸津維持分室の主査であっているか。

市)そうである。

記者)この単価表は、職員であれば誰でもアクセスできるのか。

市)基本的に、公共施設を管理する、市として公共工事を発注する部署の職員はその単価を活用するため、職員は単価表を見ることができる。土木の部署以外でも公共施設を管理する他部署でも、工事を積算する場合があれば、見ることができる。

記者)どのような方法で見ることができるのか。

市)データを閲覧できる。

記者)その情報を外に出したということか。

市)データを外に出すことは制限をかけており、できない。もし出したとしたら[紙に]打ち出すか、口頭で伝えたかが考えられる。枚数が非常に多く、紙に印刷したとしても非常に時間がかかったとは思う。「非公表」や「取扱注意」とは書いてあるが、職員個人のパスワードがあれば閲覧はできる。

記者)誰でも見られるというのは、職位にかかわらず関連する部署であれば誰でも見られるという認識でよいか。

市)職位には関係せず見ることができる。

記者)今回の件において、入札金額を教えた可能性は考えられるのか。

市)今回はそこまでの情報を提供したということまでは出ていない。見積りのもととなる単価を提供したということだと認識している。

市)本市は、予定価格を公表している。

記者)単価表は、一般に公表していないとのことだったが、自治体によってはホームページに掲載しているところもあるが、東広島市はやっていないのか。

市)県のホームページには出ており、非公表部分は空欄である。県でも公表されていない。数字が全部は出ていない。

記者)冊子は出ているのか。どのくらいの頻度で出ているのか。

市)毎月出ている。市販されており、それを見ればわかる。

記者)今後の対策について、具体的に、どう注意喚起をして、大きく変える必要性がある部分はあるのか。

市)これは本人のモラルの話になってくる。今から再発防止委員会も行っていくが、その中で対策を練っていきたい。モラルの向上をどのように図っていくかを中心に考えていきたい。

記者)業務システムや、やり方の変更はないのか。

市)単価表の情報は、建築や工事をする部署だけではなく、公共施設を管理する部署ならば閲覧する必要があるため、それを制限することは非常に難しい。外部に出してはいけないものであるということを明示する方法、例えば「取扱注意」等の明記をより大きくするなどの工夫は必要であると考えており、既に変更し始めているところである。

記者)前回の事件により、再発防止委員会で調査や検証をされてきたと思うが、今回は新たな手口で再逮捕された。何か別の視点で検証したり対策を打ったりするのか。

市)それぞれの部署に漏えいのリスクが潜んでいる。自分たちの仕事の中に、潜むリスクを一つずつチェックしていく必要はあると思う。

記者)前回までの調査では、各職場で調査されたが、今回の事案はあがってこなかったとのこと。同じような調査では見つからないのでは。

市)本人の意識の改革ということになろうかと思う。今まで、職場内で誰がどんなことをしているかということに関心を持つことが足りなかったのではないかと感じている。職場内の風通しを良くするために定期的なミーティングを行うように話をしている。職場内で誰が何をしているのかを把握し、不正が起こらないような雰囲気づくりをしていきたい。

記者)前回、懲戒処分の会見の際、関係各所にヒアリングを行い、こういった事案がこれ以上はないと断言されていた。しかし、過去の事案でこういったことが出てきて、今後の対策としてコミュニケーション強化という話をされているが、今一度、こういった過去の事案も含め、関係各所のヒアリングを行うことは考えているのか。

市)再発防止委員会に諮って、考えていきたい。

記者)次の再発防止委員会はいつやるのか。

市)早いうちにやらせていただきたい。明日か月曜日までには。市長も、できるだけ早く開催したいという思いがある。

記者)今回は河内の業者で、過去に平岡被告が長年勤めていた地域だったということだが、業務や職場も含め、過去の調査の必要性は認識しているのか。

市)はい、さまざまな角度から調査していきたい。

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