令和2年度 施政方針

更新日:2020年02月28日

令和2年第1回東広島市議会定例会 市長開会挨拶

 

   令和2年第1回東広島市議会定例会の開会に当たり、「市政運営に関する私の所信」並びに「令和2年度当初予算の概要」及び「重点施策」についてご説明し、議員各位並びに市民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。
 

1  はじめに

  30年余り続いた「平成」から、「令和」へと時代が移り、いよいよ本年は、東京オリンピック・パラリンピックが開催される年となり、本市においてもオリンピック聖火リレーが実施されるなど、日本中が1つの目標に向かって進む年になるのではないかと考えています。前回、昭和39年の東京オリンピックが、名実ともに先進国の仲間入りを印象付けたOECD(経済協力開発機構)への加盟、カラーテレビの急速な普及によるメディア文化の到来など、大きな時代の変化の年になったように、本年が、デジタル化の進展等の時代の変化を象徴する節目の年として、後世の記憶に残る1年になるのではないかと感じております。
  さて、昨年12月に、国の第2期「まち・ひと・しごと創生総合戦略」が策定されました。地方創生の動きを加速させることを目指す、この総合戦略には、「新しい時代の流れを力にする」ために、施策全体を横断する目標が、2つの視点に基づき加えられております。その1つが、新たな社会とされる、Society5.0の実現に向けた「未来技術」であり、もう1つが、持続可能な開発目標である「SDGs」でございます。まず、「未来技術」でございますが、本年は、東京オリンピック・パラリンピックの前に、第5世代の移動通信システムである、「5G」の商用サービスの本格展開が予定されております。あらゆるモノやサービスのデジタル化を含む未来技術は、自動化による人手不足の解消とともに、地理的・時間的な制約を克服し、本市におきましても、交通・物流、医療・介護、環境、教育などの様々な分野にわたり、これまで困難であった社会的な課題を解決できる可能性がございます。
   また、もう一方の「SDGs」は、「誰一人として取り残さない」ことを理念として掲げ、持続可能で多様性と包摂性のある社会の実現を目指すものであり、施策全体の最適化や、様々な施策と組み合わせることで、地球環境問題を含む多くの地域課題の解決に、相乗的な効果を期待できると考えております。
  これらは、第五次東広島市総合計画の策定に係る方向性と重なるものであり、こうした新しい時代の流れを積極的に施策に取り入れ、成果を出し続けていくことが、内外からの評価となり、「選ばれる都市、東広島」の実現に近づくのではないかと感じております。
  さらに、昨年は、ラグビーワールドカップにおきまして、「ONE TEAM」をキャッチフレーズとする日本代表チームが、史上初の決勝トーナメント進出を果たすなどの躍進を遂げ、多くの方に感動をもたらしました。多国籍で編成されたメンバーが互いに協力し支え合い、切磋琢磨する中で1つのチームとして成長していく姿は、地域内外から様々な市民が集い、外国人市民が急増する本市にとりましても、地域共生社会や多文化共生社会の実現に向けて、目指す姿そのものではないかと感じております。
  こうした新たな時代への節目に立ち、わが国の、まさに「人々が美しく心を寄せ合う中で文化が生まれ育つ」姿が、広く発信されていくことを願うものでございます。

 

2  本市を取り巻く諸情勢


  次に、本市を取り巻く国内外の諸情勢について申し上げます。昨年は、米朝協議が停滞する中で、北朝鮮による弾道ミサイルの発射が相次ぐとともに、徴用工判決等に端を発する日韓関係の停滞に改善の糸口が見えない状態が続いたほか、香港における民主化を求める若者のデモの長期化など、わが国を取り巻く東アジア情勢は不安定な状況が続きました。また、複雑な対立構造を背景とする米国とイランの関係性の悪化から、中東情勢において緊迫した状況が続いています。こうした中においても、昨年11月に、ローマ教皇フランシスコ台下(だいか)が教皇として38年ぶりに広島を訪問されたことの意味を、広島に住む者の1人として改めて重く受け止め、国際社会の安定と繁栄は、平和の上に築かれるべきであることを、まずは念頭に置いてまいりたいと考えております。
  一方で、世界経済の見通しにつきましては、一定の成長は持続するものの、全体としては減速が見込まれております。国内に目を向けますと、雇用・所得環境の改善により、わが国の経済は内需を中心に緩やかな回復を続けており、広島県内における、昨年11月末時点の大学生の就職内定率が79.3%と、この時期における過去最高の数字を記録しておりますように、引き続き経済の好循環が進展していくものと見込まれております。
  しかしながら、東京圏への人口の一極集中が続く中、広島県の人口は、この春に、37年ぶりに住民基本台帳ベースで280万人を下回ることが見込まれるなど、平成27年の国勢調査に基づく予測よりも減少が進んでいます。本市におきましては、留学生や技能実習生などの外国人市民の増加もあって、全体として人口の増加基調は維持しておりますが、周辺地域における人口減少が進行しております。そのため、東京オリンピック・パラリンピック後の反動など、今後の景気の動向や本市を取り巻く環境の変化を注視しつつ、各地域における特色を活かしたまちづくりの推進に、これまで以上に強い覚悟と意志をもって取り組む必要があると考えております。
  このような内外の情勢に係る認識のもとで、国や県、関係機関や各種団体をはじめ、まちづくりの主役である地域の皆様との連携により、効果的な施策の展開を目指してまいります。

 

3  基本認識


  次に、まちづくりにおける基本的な認識について、本市の新たな将来ビジョンとして取りまとめました、「第五次東広島市総合計画」の案から申し上げます。
  「第五次東広島市総合計画」は、先に申し上げましたとおり、「未来に挑戦する自然豊かな国際学術研究都市」を将来都市像として、この将来都市像を、「仕事づくり」、「暮らしづくり」、「人づくり」、「活力づくり」、そして「安心づくり」の、5つのまちづくりの柱につながる2つの方向性から設定しております。
  その1つが、「世界に貢献するイノベーション創造のまち」でございます。これは、大学や試験研究機関、先端技術産業に備わる高度な研究開発機能、豊富な人材の集積、恵まれた自然環境と調和した都市環境、アクセス性に優れる交通基盤等の有効活用により形成される「イノベーション力」を基軸として、革新的な技術やアイデアが次々と生まれ、世界の様々な課題の解決に貢献するものでございます。
  もう1つが、「暮らし輝き笑顔あふれる生活価値創造のまち」でございます。これは、豊かな自然環境や長年培われてきた歴史・文化、整備が進む生活基盤などを活かし、本市に住み、集う誰もが、開放的な雰囲気の中でそれぞれの求めるライフスタイルや価値観を実現していこうとするものでございます。
  これらによって、魅力ある仕事にあふれ、自然と都市環境が共存し、心豊かな暮らしが営まれることによって市民がこのまちに誇りを持てるような、そして、仕事や暮らし、学びを求め、多様な人材が国内外から集まってくるような「選ばれる都市」の実現を目指すこととしております。
  このような認識のもとで、本市が未来に向かって更なる発展をしていくために、大きな時代の変化の中で、将来を見据えた有効な施策を積極的に推進し、市内経済の好循環を生み出すとともに、財政基盤を強化する中で、市民の皆様の生活満足度の向上に向けた取組みを進めてまいります。
  また、そのために、私自ら先頭に立って、チームとしての組織の成長を促すとともに、時代の転換期における市政運営に全力で努めてまいる所存でございます。議員各位をはじめ、市民の皆様のご支援とご協力を賜ることができますよう、改めてお願い申し上げる次第でございます。

 

4 令和2年度当初予算の概要


  こうしたことを踏まえまして、令和2年度の予算編成に当たりましては、平成30年7月豪雨災害からの1日も早い復旧・復興に向けた取組みを引き続き最優先とするとともに、「第五次東広島市総合計画」による新たなまちづくりへの挑戦の第一歩といたしまして、「選ばれる都市」の実現に向けた予算といたしました。

  次に、予算案の規模でございます。令和2年度の当初予算は、平成30年7月豪雨災害からの復旧復興・被災者支援に係る経費として、約115億円を計上しております。また、第五次総合計画に掲げる5つの大綱の12の重点施策に対しまして、約242億円を計上いたしました。この結果、一般会計の予算総額は、過去最大であった昨年度を上回る909億3,000万円を計上いたしております。
  この予算を一言で表すなら、『災害からの復旧・復興と新たなまちづくりへの挑戦』予算でございます。

 

5 主要施策


  それでは、令和2年度における災害復旧施策と、5つの柱に沿った重点施策につきまして、その概要をご説明いたします。
  まず、「災害復旧・被災者支援等」でございます。災害からの復旧、被災者支援等につきましては、全国の皆様からの災害支援寄附金等を活用し、全力で取組みを進めているところでございます。令和2年度におきましても、引き続き、道路、河川などの公共施設等の災害復旧や、急傾斜地の崩壊対策工事などに取り組んでまいるほか、地域支え合いセンターの運営などを通じ、被災者支援を継続してまいります。また、ハザードマップの改訂や、75歳以上の世帯等への緊急告知ラジオの配布、河川監視カメラの整備、市内全域の浸水箇所調査などにより、「災害に強いまちづくりと復興支援」を推進してまいります。
  次に、5つの柱のうち、「仕事づくり」でございます。
  本市には4つの大学が立地し、試験研究機関をはじめ多くの学術研究機能が集積しており、イノベーション創出の鍵となる知的資源に恵まれています。また、豊かな自然環境のもとで培われた農林水産業や酒造などの伝統産業、自動車関連産業や電子デバイス関連の先端産業などが基幹的な産業となり、本市の成長を支えています。これらの特色を活かし、国内外の人々と地域の交流を促進するとともに、多様な地域資源と組み合わせることで、魅力ある「仕事」の創出に取り組んでまいります。また、働き方改革の推進などにより、女性や高齢者をはじめとする多様な人材の就労環境の整備や社会進出を促進するとともに、仕事と生活を両立しながら創造的な仕事に取り組むことができ、その仕事が新たな仕事を生むような好循環の形成を図ることで、成長を続けるまちの実現を目指してまいります。
  この「仕事づくり」の重点施策と具体的な取組みでございますが、「産業イノベーションの創出」では、昨年11月に設置した「東広島イノベーションラボミライノ+」の活動を本格化させ、新たな価値の創出により、市内外の経済成長を牽引するための事業を軌道に乗せてまいりたいと考えております。こうした観点から、広く市民の皆様と、「現役起業家」、「プロフェッショナル人材」、「様々な領域の研究者」等、多様な人材が交わる事業の推進により、新たなアイデアや価値など「イノベーションの種」を生み出す動きを加速させてまいります。
  「農山漁村の魅力づくりと農林水産業の活性化」では、これまで推進してきた施策の効果を見極め、経営全体の高度化や効率化を図っていく一方で、兼業農家への支援やグループ経営への支援など、段階に応じた施策展開が必要であると考えております。こうした観点から、スマート農業等の省力化技術の導入に対する支援や、ICT技術を活用した有害鳥獣捕獲システムの導入などへ支援を行うことにより、集落法人等の経営の安定化の促進とともに、兼業農家のグループ営農、集落法人化へ向けた支援を行ってまいります。また、持続可能で効率的な森林管理の促進と水産業の発展に向けた取組みを進めてまいります。

  次に、「暮らしづくり」でございます。
  本市の特色である豊かな自然環境と利便性の高い居住環境が共存し、魅力的な暮らしのあるまちを実現するためには、持続可能であり、また、誰もがいきいきと活躍できるような快適な生活環境の形成を伴って、まちづくりが進んでいくことが必要でございます。そのため、「コンパクト・プラス・ネットワーク」の視点に基づき、各地域の生活を支える拠点の形成を図り、生活交通ネットワークの充実や、生活に身近な生活道路網を構築するとともに、3R活動の推進による循環型社会の構築や、良質な水の安定的な供給、公共用水域の水質保全等に取り組んでまいります。
  また、それぞれの地域の個性を活かし、多様な市民が活動・活躍する市民協働のまちづくりを推進するとともに、言語や文化の違いにかかわらず、外国人を含む全ての市民が、相互理解のもと、地域でともに活躍できる多文化共生のまちを目指してまいります。
  この「暮らしづくり」の重点施策と具体的な取組みでございますが、「暮らしを支える拠点地区の充実」では、人口の動向や宅地開発の状況などを踏まえ、各地域における、生活・にぎわい・交流を支える拠点地区の形成とともに、宅地開発の適切なコントロールが必要であると考えております。こうした観点から、八本松駅前土地区画整理事業を本格化させ、良質な住宅や宅地の供給を担う、新たな市街地の形成を進めてまいります。
  「安全・円滑な生活交通の充実」では、市民の移動を支える公共交通の利用者が減少傾向にある中で、維持が中心であったこれまでの施策を見直し、進化を続ける情報通信技術等も取り入れて、地域特性に沿った交通施策の展開が必要であると考えております。こうした観点から、入野地域や福富地域において、住民が主体となる地域公共交通の導入支援により、公共交通空白地域の解消に向けた取組みを進めてまいります。
  また、「多文化共生と国際化の推進」では、外国人市民が約8,000名となり、今後も留学生や技能実習生等の増加が見込まれる中で、国籍・地域、在留資格など、多様化する外国人市民の生活環境の充実や、ともに活躍できる環境づくりが必要であると考えております。こうした観点から、生活ガイドブックなどによる生活支援や、わかりやすい案内サイン等について調査検討を行うとともに、大学生や留学生等が中心となった国際交流フェスタの開催支援などにより、言語・文化の違いによらない円滑な暮らしの実現や、多文化共生社会の実現に向けて、市全体における国際化を推進してまいります。

  次に、「人づくり」でございます。
  あらゆる分野の活力の源泉は「人」であり、全ての人が尊重され、健やかに成長し、活躍できる環境を整備していくことがまちづくりの基本でございます。また、広く社会で活躍できる人材の育成を図るためには、地域において、子どもから大人まで、切れ目なく、様々な学びによる成長の機会を持つことが重要でございます。そのため、乳幼児期における教育・保育の充実や、知・徳・体のバランスの取れた「生きる力」を育成する学校教育の充実とともに、学術研究機関の集積等を活かした多様な学びの提供などにより、市民一人ひとりが自らの個性や能力を最大限に発揮し、生涯にわたって充実した人生を送れるまちを目指してまいります。
  この「人づくり」の重点施策と具体的な取組みでございますが、「高い教育力と伝統を活かした学校教育の実践」では、本市の高い教育力と伝統を活かし、全ての子どもたちが、「確かな学力」、「豊かな心」、「健やかな体」を育む教育を受けられ、青少年が将来に夢と希望を持ち、主体性と創造性を持った人間として健やかに成長し、活動していくことができる環境を整えてまいりたいと考えております。こうした観点から、福富、河内、志和地域におきまして、小中一体型施設の整備を本格化させるとともに、新たにコミュニティスクール推進員を配置し、地域の教育力を学校に活かすことにより、学校運営を支援し教育内容を充実させてまいります。
  また、「市全体が学びのキャンパスとなる環境づくり」では、複雑に変化する時代を背景に、生涯学習の果たす役割が高まりつつある中で、市民が主体となった学習活動の活発化や、生涯にわたってスポーツを楽しめる環境の形成、本市の歴史・文化の伝承とともに、芸術文化活動の活性化を目指してまいりたいと考えております。こうした観点から、新美術館において、開館記念特別企画展を開催するなど、新たな地域文化の育成や、地域芸術の創造発信に向けた取組みを始めるほか、オリンピック聖火リレーやパラリンピック聖火採火式を実施し、東京オリンピック・パラリンピックに向けた機運を醸成してまいります。

  次に、「活力づくり」でございます。
  複雑に変化を続ける社会の中で、未来を見据え新たな活力を生み出していくためには、これまでに備わってきた都市特性を、さらに多方面に幅広く効果的に発揮させていくよう、産学官民が一体となった積極的な取組みが必要でございます。そのため、学術研究機能のさらなる発揮や、研究者、学生などがこの地を研究や実践のフィールドとして多様な活動の場としていくとともに、広く内外からまちの魅力を支持されるような中心市街地の魅力づくりを推進してまいります。また、都市としての成長に資する新たな産業用地の確保、移動手段としての基幹的な交通ネットワークの強化とともに、環境との調和のもとで、先進的な実証実験型のプロジェクトが次々とこの地で生まれ展開していくようなまちを目指してまいります。
  この「活力づくり」の重点施策と具体的な取組みでございますが、「学術研究機能の発揮による都市活力の創出」では、現在、広島大学において、世界トップレベルの総合研究大学を目指し、世界中から優れた研究者や留学生が集う基盤の整備とともに、共同研究・研究交流を推進し、研究力強化や持続的なイノベーションを創出する「国際的研究拠点」の構築を推進されているところであり、本市といたしましても、積極的に支援を行っていく必要があると考えております。こうした観点から、「国際的研究拠点東広島」の形成に向けた広島大学の取組みに対しまして、地域振興の観点から総合的に支援を行い、イノベーション創出の環境づくりや、国際学術研究都市としての総合的な魅力づくりを、ともに進めてまいります。
  また、「未来を感じるプロジェクト挑戦都市」では、AIやIoTなど、これまでの生活や経済社会を画期的に変える技術革新を積極的にまちづくりに取り入れていくことにより、市民生活の質的向上や、地域の魅力を活かし、持続可能で自立した地方の姿を実現していくことが必要であると考えております。こうした観点から、引き続き、自動運転技術の導入につながる実証実験の実施とともに、行政手続きと行政サービスのデジタル化を進める統合アプリケーションの開発など、先端技術の活用により、持続可能な都市の実現に向けた取組みを進めてまいります。

  そして、「安心づくり」でございます。
  平成30年7月豪雨災害等を踏まえ、災害に強い地域づくりや、行政、関係機関及び地域が連携した防災・減災対策に取り組むとともに、犯罪及び交通事故の未然防止や、迅速かつ的確な対応が可能な消防・救急・救助体制の確立を進めることで、安全・安心な市民生活を送れるまちの実現を目指してまいります。また、総合的な医療体制の確立とともに、住み慣れた地域で生涯元気に暮らし続けることができますよう、健康寿命の延伸に取り組み、生涯現役社会の実現を目指してまいります。さらには、少子高齢社会が進展する中で、地域共生社会の実現を目指し、医療・福祉・介護に至るまで、様々な担い手が連携し、誰もが地域でつながり支えあう環境を形成するとともに、安心して子どもを産み育てられる環境づくりを進めることで、誰もが幸せを実感でき、住みたくなるようなまちを目指してまいります。
  この「安心づくり」の重点施策と具体的な取組みでございますが、「災害に強い地域づくりの推進」では、先の災害における教訓を踏まえ、自助を前提とした共助機能をより一層強化するとともに、公助機能との緊密な連携により、市民の生命、身体及び財産を災害から守っていくことが必要であると考えております。こうした観点から、ハザードマップの改訂により、災害時における適切な避難行動の誘導につなげてまいります。
  「総合的な医療体制の確立」では、高度専門医療を担う医療機関が少ない本市においては、広島中央二次保健医療圏の中で、高次の救命救急医療に対応している東広島医療センターの機能の維持・強化が必要であると考えております。こうした観点から、同センターにおけるMRIの導入への支援を行い、高精度の診断による高度医療の実施とともに、慢性的に発生している長期の予約待ちの状況を解消してまいります。
  「誰もが生き生きと暮らせる地域共生社会の実現」では、高齢者の増加、介護人材の不足への対応、障害者の自立支援への対応など、社会の変化や価値観の多様化等に伴いニーズが複雑化する中で、地域における支えあいの促進と総合的な相談支援体制の構築を進め、誰もが住み慣れた地域で安心して暮らせる「地域共生社会の実現」が必要であると考えております。こうした観点から、新たに地域共生社会推進体制を構築し、要支援者の見守りや課題発見、課題解決に至る相談体制の充実等により、その実現に向けて取組みを進めてまいります。
  また、「安心して子どもを産み育てられる環境づくり」では、保育所・学童保育ともに待機児童が発生している現状を踏まえ、勤労形態の多様化や核家族化の進行、女性就業率の向上などに伴う、保育ニーズの多様化へのさらなる対応が必要であると考えております。こうした観点から、老朽化した西条東保育所の建て替えのほか、病児・病後児保育施設を新たに開設するなど、保育環境を充実させてまいります。

  以上が、令和2年度予算の概要でございまして、一般会計予算は前年度に比べ、10.5パーセント増の909億3千万円としております。この財源といたしましては、市税が345億円余、地方交付税58億円、国・県支出金が250億円余、市債が86億円余などでございます。また、特別会計は7会計で311億円余、水道事業会計予算は、59億8千万円余り、下水道事業会計予算は、108億7千万円余としております。

  これら新年度予算20件以外の議案といたしましては、人権擁護委員の候補者の推薦に係る「諮問」が2件、農業委員会委員の任命に係る「同意案」が24件、地方自治法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係条例の整理など「条例案」が24件、本年度の執行見込等に伴う「補正予算案」が10件、第五次東広島市総合計画の策定など「その他」の議案といたしまして16件、全体では96件の議案を提出いたしております。

  議員各位におかれましては、どうぞ、慎重にご審議いただいたうえ、適切なるご議決を
賜りますようお願い申し上げます。

 

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