令和4年度 施政方針

更新日:2022年02月15日

令和4年第1回東広島市議会定例会 市長開会挨拶

   令和4年第1回東広島市議会定例会の開会に当たり、「市政運営に関する私の所信」並びに「令和4年度当初予算の概要」及び「重点施策」についてご説明申し上げ、議員各位並びに市民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。

1 はじめに

   私は、先の市長選挙において、市民の皆様からの信任をいただき、引き続き市長としての重責を担わせていただくこととなりました。これは、「体系的な計画なくして市政の発展なし」、「市民の皆様との対話の重視」、「市役所組織内での理念の共有」という3つの政治信条のもと、山積する課題、そして、これまでに経験したことのない事態に対し、すべての責任を負う覚悟で迅速に決断を下し、対応してきたことが評価されたものと受けとめております。
今後も、市民の皆様の負託に応えるべく、この基本姿勢のもと、市民起点に立った施策を推進してまいります。

   さて、私は、4年前の選挙におきまして、「輝け県央の地 東広島 仕事も暮らしもNo.1 選ばれる都市を目指す」という目標を掲げて市長に就任いたしました。

   当時、「賀茂学園都市建設」、「広島中央テクノポリス建設」の2大プロジェクトの推進により目覚ましい成長を遂げてきた本市も、成長の踊り場にあり、次のステップに向けて、多様な地域資源を活かした新たな戦略が必要なタイミングでした。

   そして、SDGsという世界共通の目標への対応や、急速に進展するデジタルを活用したまちづくりなど、新たな時代の潮流を捉えつつ、学園都市としてさらなる成長をどう導いていくか、このような問題意識から、令和2年3月に、2030年の本市のあるべき姿と必要となる施策を取りまとめた「第五次東広島市総合計画」を策定いたしました。

   この計画の中で、まちづくりの道筋を市民の皆様にお示しし、この総合計画に掲げる五つのまちづくり大綱である、「仕事づくり」、「暮らしづくり」、「人づくり」、「活力づくり」、「安心づくり」を積極的に進めてきたところでございます。

   この4年間は、平成30年7月豪雨災害や、新型コロナウイルスの感染拡大など、連続して発生する危機管理事案への対応に注力せざるを得ない状況でございました。しかし、そのような中でも、令和2年国勢調査では、人口が前回調査から3千7百人増え約19万7千人となり、また、多くの企業が設備投資を行い新たな雇用を生み出した結果、予算計上比較で、65億円増の市税収入を見込むことができるまでになりました。さらに、一般財団法人森記念財団都市戦略研究所がまとめた「日本の都市特性評価」によりますと、3年前と比較して、「経済・ビジネス」分野の偏差値が3.3ポイント上昇いたしました。

   これらのことは、これまでのまちづくりが、数値の上でも、成果として表れてきているものと考えております。

   これまでの4年間は、いわば、「まちづくり」のための畑を耕し、種まきを行った段階であり、この芽がようやく出始めた状況です。今年は寅年であり、「寅」は、「引(のばしひく)」「伸(のばす)」と同系の語で、『漢書 律暦志』では「草木が伸び始める状態を表す」と言われております。本年から始まる2期目の4年間において、この芽をしっかりと育て伸ばすことで、「新しい時代をリードするやさしい未来都市」として結実するように、取り組んでまいります。

   新型コロナウイルスの感染拡大や地球温暖化による気候変動などを受け、人々の価値観は大きく変化しており、時代は大きな転換期を迎えております。このような時代において、本市は、4大学や試験研究機関、先端技術産業に備わる高度な研究開発機能など集積された学術研究機能のほか、豊かな自然環境や、多様な人材といった地域資源が相互に作用しあうことで、「新たな価値」を生み出していく、時代をリードするまちとして成長していくことが求められております。

   この「新たな価値」が、仕事や暮らしなどあらゆる場面で創出されるよう、誰一人として取り残さない持続可能な社会を目指す「SDGs」の理念と、あらゆる社会活動の課題をデジタルや通信技術によって解決するDXの活用を、本市の施策の2本の柱とし、市民の幸福度(Well-being)の向上を図ってまいります。

   その実現に向けて目指して参りますのが、SDGsの理念を持って、先端技術を最大限活用する「世界に貢献するイノベーション創造のまち」と、豊かな自然と共に快適に生活できる「暮らし輝き笑顔あふれる生活価値創造のまち」で、この2つの目指すべきまちの姿を達成することで、「やさしい未来都市」の実現を図ってまいりたいと考えております。

2 本市を取り巻く諸情勢

   次に、本市を取り巻く国内外の諸情勢について申し上げます。

   昨年は、9月に日米豪印4か国の協力枠組み「クアッド」の首脳会談が開催されるなど米中対立が継続する状況となっております。また、新型コロナウイルス感染症が世界的な流行を続けており、11月以降は感染力の強い新たな変異株「オミクロン株」が急拡大し、先日には累計感染者数が4億人を超えるなど、依然として終息の兆しは見えておりません。

   今年の世界経済は、コロナ禍からの正常化に向けて、引き続き回復することが見込まれておりますが、新型コロナウイルスのワクチン接種の状況も影響してくるものと想定され、成長速度は鈍化する見通しとなっております。

   国内に目を向けますと、昨年も新型コロナウイルスの感染拡大により、我々の生活が大きく脅かされた1年でございました。緊急事態宣言が2度発出されましたが、ワクチン接種を進めた結果、秋には感染者数が落ち着きました。しかし、昨年末のオミクロン株の急拡大により、再びまん延防止等重点措置が適用されている状況にあります。

   本市におきましては、3月に医療従事者等への接種を皮切りに、6月には広島大学と連携した職域接種を全国でも早いタイミングで実施するなど、関係機関と連携しワクチン接種を進めた結果、10月には対象者の80%を超える方が2回のワクチン接種を終えることができました。12月からは3回目のワクチン接種を開始しており、国が示す接種時期に遅れることなく、市民の皆様への円滑なワクチン接種が実施できるよう、全力を挙げて取り組んでいるところでございます。

   また、2年に及ぶ新型コロナウイルスの感染拡大により、地域経済は大きな影響を受け疲弊しています。そのような中、必要に応じた補正予算の編成により、感染予防策を講じながら、適宜、適切に経済対策など、積極的な対策を講じてまいりました。

   こうした新型コロナウイルス感染症対策など、市民の生命と安全の確保につきましては、今後とも、最優先に取り組んで参る所存でございます。

   また、国内政治におきましては、10月に岸田新総理が誕生いたしました。広島県からは宮澤総理以来約30年振りであり、また、ここ東広島市にご先祖のゆかりがあるなど、本市とも深い関わりがあると伺っており、私も大変嬉しく思いますとともに、今後の活躍に期待しているところでございます。

   岸田総理は、施政方針演説の中で、持続可能な経済社会の実現に向けた歴史的スケールでの経済社会変革の動きが世界的に始まる中、成長と分配の好循環による「新しい資本主義」によって我が国の経済社会変革を達成することを表明されており、この成長戦略の第一の柱として掲げられていますのが、「デジタル田園都市国家構想」でございます。

   このデジタル田園都市国家構想は、地方が新しい資本主義の主役となるべく、デジタルを活用して地方の活性化を図るもので、デジタルサービスの実装に合わせた規制・制度の見直しによって新しいルールを創り出し、地域社会に新たなサービスを生み、日々の暮らしを豊かにすることを目指すものでございます。

   この政策は、「未来に挑戦する自然豊かな国際学術研究都市」という将来都市像をDXの活用によって達成しようとする本市の施策と軌を一にするものであり、これからの本市の施策を推進する上で、大きな後押しになるものと期待をしているところでございます。

   次に、国内経済に目を向けますと、政府が発表した先月の月例経済報告では、「景気は、新型コロナウイルス感染症による厳しい状況が徐々に緩和される中で、このところ持ち直しの動きがみられる」とされており、先行きは、感染対策に万全を期し、経済社会活動を継続していく中で、各種政策の効果や海外経済の改善もあって、持ち直しの動きが期待されております。

   また、広島県内における昨年12月末時点の雇用情勢では、有効求人倍率が先月を0.02ポイント、前年と比べると0.2ポイント上回り、1.37倍となっており、改善傾向が継続しておりますが、新型コロナウイルス感染症の影響に注意する必要がある、とされております。

   こうした中で人口の推移につきましては、東京都においては、11月までの7か月連続で転出超過となっており、人口の東京一極集中に、歯止めがかかる傾向が窺(うかが)えます。

   一方で、広島県の発表によりますと、県内の人口は、令和2年国勢調査で280万人を下回っており、平成27年と比べ約4万4千人、率にして1.6%の減少と、人口減少が進み、また、転出超過も7千人を超え全国最多となり、大変厳しい状況となっております。

   このような社会情勢も注意深く見極めていくとともに、国や県、関係機関をはじめ、まちづくりの主役である地域の各種団体の皆様との連携、協働により、効果的な施策の展開を目指してまいります。

3 基本認識

   次に、まちづくりにおける基本的な認識について申し上げます。

   社会が新たな時代に向かって動き始める中、私の第1期目にあたるこれまでの4年間では、東広島市を新たなステージへと押し上げるための道筋として、目指すべき将来都市像「未来に挑戦する自然豊かな国際学術研究都市」を掲げ、「世界に貢献するイノベーション創造のまち」と「暮らし輝き笑顔あふれる生活価値創造のまち」という2つの目指すべき方向性をお示しさせていただきました。

   このうち「世界に貢献するイノベーション創造のまち」は、大学を中心とした高度な研究開発機能を活かして革新的な技術やアイデアを次々と生み出すことで、世界の様々な課題解決に貢献する取組みでございます。代表する事業としまして、スマートシティに向けた取組みや、昨年10月の広島大学フェニックス国際センター ミライクリエの開館、これに合わせたTown&Gown Officeの正式稼働などがございます。市と大学がまちづくりのビジョンを共有し、様々な仕掛けを行いながら、科学技術の活用を中心とした地域課題の解決に向けた取組みを着々と進めており、この取組みに興味を持った民間企業と連携をしながら大学周辺におけるイノベーションの創出拠点の構築に取り組んでいるところでございます。

   もう一方の「暮らし輝き笑顔あふれる生活価値創造のまち」は、豊かな自然環境を活かした中山間地域を中心とした取組みであり、代表する事業は、昨年12月の民間企業との生活価値創造に関する連携協定で、市民との対話や共創を通じ、生活者視点での新たな暮らし方、生活価値の創造に向けた取組みをスタートさせております。

   この2つのプロジェクトを本市発展のエンジンとしまして、私が公約に掲げました6つの重点施策をはじめとした第五次総合計画に掲げる施策を着実に進めることで、「やさしい未来都市 東広島」を実現してまいりたいと考えております。

   この重点的に取り組む6つの施策でございますが、1つ目は、「命と暮らしを守る体制の整備」で、災害死ゼロを目指した防災体制の整備や感染症から市民の命を守る体制の整備を行ってまいります。

   2つ目は、「仕事と生活価値を創造する基盤づくり」で、中小企業の活性化や農林水産業の生産性向上により豊かな市民生活を実現してまいります。

   3つ目は、「誰ひとり取り残さない多様性と調和社会の実現」で、SDGs未来都市として安心して子どもを産み育てられるまちづくりや地域共生社会を実現してまいります。

   4つ目は、「多彩な地域の特徴を生かしたまちづくり」で、地域別計画の推進による地域の誇りの創出や、スマートシティ構想などの希望ある未来へ挑戦するプロジェクトの展開を図ってまいります。

   5つ目は、「時代を担う子どもを育てる教育・保育の推進」で、人づくりの観点から質の高い、新たな時代を担う子どもを育てる教育・保育を推進してまいります。

   そして、6つ目は、「持続可能な次世代環境都市の構築」で、脱炭素化の推進や豊かな自然環境の保全と活用を図り、持続可能な次世代環境都市の構築を目指してまいります。

   これらの施策を推進してまいりますその前提といたしまして、私は、東広島市は更なる発展に向けた高いポテンシャルを持っていると考えています。この可能性を引き出すのが、私の仕事であり、吉田松陰が言いました「夢なき者に成功なし」。この言葉を胸に市民の皆様と共に素晴らしい東広島市の夢を描き、そして実現していくことが私の基本姿勢とするところでございます。

   市民の皆様と共に、自然豊かなこのまちに集まる全ての人々が幸せを感じながら生活ができるまち「やさしい未来都市東広島」を実現してまいりたいと考えております。

   また、そのために、私自身が先頭に立ち、市政運営に尽力してまいる所存でございます。
議員各位をはじめ、市民の皆様のご支援とご協力を賜ることができますよう、改めてお願い申し上げる次第でございます。

4 令和4年度当初予算の概要

   こうしたことを踏まえ、令和4年度の予算編成に当たりましては、「やさしい未来都市東広島」の実現を目指した施策を効果的に推進することを念頭に、先に述べました施策の2本柱、「SDGs」と「DX」を基盤として、編成を進めてまいりました。

   「誰一人として取り残さない」「世界基準」というSDGsの理念を前提とし、本市がSDGs未来都市の実現を目指すことによって、自然と都市環境が共存し、魅力ある仕事にあふれ、心豊かな暮らしが営まれ、市民誰もが誇りを持てるようなまちづくりを目指すものでございます。

   併せて、社会課題の解決や経済発展の手段として、ビッグデータ、AI、IoT、ロボット等のデジタルテクノロジーなど、先端技術を積極的に活用し、市民の暮らしに密着したDXを推進してまいりたいと考えております。

   その予算案の規模でございますが、令和4年度当初予算は、これまでの確かなまちづくりに裏付けられた税収の増加など、良好な財政状況のもとで、「第五次東広島市総合計画」の5本の柱に基づき、重点施策に100億円余を計上し、一般会計の予算総額は、当初予算としては過去最大の951億8千万円となっております。

   この予算(案)を一言で表すなら、『やさしい未来都市へ本格始動』予算でございます。

5 主要施策

   それでは、5つの柱に沿った主要な施策につきまして、その概要をご説明いたします。

   はじめに、「仕事づくり」についてでございます。

   本市は、市内に立地する4大学をはじめ、多くの高度学術研究機能が集積しており、新たな価値の創造につながる知的資源に恵まれています。また、豊かな自然環境のもとで培われた農林水産業や酒造業などの伝統産業、自動車関連産業や電子デバイス関連の先端産業などの基幹的な産業が、本市の成長を支えています。

   これらの特色を活かし、多様な地域資源とも組み合わせることで、魅力ある「仕事」が生まれるまちの実現に取り組んでまいります。

   また、女性や若者など、多様な人材の社会進出や市内企業への就職を促進する取組みを通じて、新たな価値が生み出され、さらに創造的な仕事へと展開していくような好循環を生み出しながら、次のステップへと成長し続けるまちの実現を目指してまいります。

   まず、「産業イノベーションの創出」でございます。

   本市の強みである大学、試験研究機関、企業の集積を活かし、市内大学と企業のマッチング、学生の参画など、大学と企業との共創の仕組みづくりに取り組み、産業イノベーションを加速してまいります。

   「広島大学フェニックス国際センターMIRAI CREA」や「イノベーションラボ ミライノ」において、研究者や企業、NPO法人等の市民活動団体、女性、若者など多様な人や団体が相互に交流することで、イノベーションの創造や新たなビジネスの創出、創業や社会の課題解決に結びつけてまいります。

   具体的には、学生活力による企業の課題解決の促進や、学生のアントレプレナーシップの醸成を図るため、学生と企業とのマッチングの場を創出してまいります。

   さらに、イノベーションを担う多様な人材を育成するため、学生による新たなビジネス活動のスタートアップやビジネススキル向上にチャレンジする学生の活動を支援してまいります。

   次に「農林水産業の活性化」でございます。次世代を担う多様な農業経営者を確保し、地域農業の中核を担う人材の育成や園芸農業の拠点整備、集落法人の組織化や省力化を支援し、経営の持続と安定を支援してまいります。

   また、農業DXの活用の検証として、消費者の声を起点とするマーケットイン情報の共有システムや高度化技術を活用した実証栽培による農業者の生産性の向上、高収益化の促進に取り組むなど、新たな農業テクノロジーの活用を推進してまいります。

   さらに、東広島市農林水産物統一ブランド認証である「東広島マイスターブランド」の認知と、その魅力向上を図るとともに、本市のゲートウェイとして交流の起点となる「道の駅 西条 のん太の酒蔵」を活用した地産地消の推進により、農林水産物のブランド化と販路拡大を図ってまいります。

   次に、「中小企業者の活性化」でございます。

   東広島ビジネスサポートセンター「Hi-Biz」におきましては、他の支援機関との役割分担を明確化し、さらなる企業の強みを引き出すなど、引き続き経営改善を支援してまいります。

   また、商工会議所や市内企業との連携を強化し、情報の共有化やデジタル化など、一体的な企業支援サービスの提供体制を構築してまいります。

   次に、「新しい時代に対応した観光」でございます。

   観光振興の調整役・進行役であるディスカバー東広島とともに、広島県観光連盟やせとうち観光推進機構等と連携し、マーケティングや観光コンテンツの充実等、観光プロモーションの一元化を図ってまいります。

   また、本市の日本酒文化の振興を図るため、広島大学での教養講座の新設や市民向け講座を充実させるとともに、酒蔵通り周辺の案内サインの更新を行ってまいります。

   次に、「暮らしづくり」についてでございます。

   誰もがいきいきと活躍できる魅力的な暮らしのあるまちを実現するには、豊かな自然環境と利便性の高い居住環境が共存した、快適な生活環境の形成が必要です。

   そのため、「コンパクト・プラス・ネットワーク」の視点に基づき、各地域の生活を支える拠点の形成を図るため、生活交通ネットワークの充実や、生活に身近な道路交通網を構築するとともに、一人ひとりが環境負荷の軽減を意識した生活スタイルの実現や3R活動の推進による循環型社会の構築、良質な水の安定的な供給、公共用水域の水質保全等にも取り組んでまいります。

   また、多様な市民が活動・活躍する市民協働のまちづくりを推進するとともに、言語や文化の違いにかかわらず、外国人を含む全ての市民が、相互理解のもと、地域でともに活躍できる多文化共生のまちを目指してまいります。

    まず、「市民協働のまちづくり」では、活力が湧き出す地域の実現を目指し、令和3年度に策定する「地域別計画」のアクションプログラムを推進することで、構想・研究段階にある事業等の具体化を推進してまいります。

   学生協働による地域活動の活性化として、学生が地域活動を実践的に学ぶ講座を広島大学に開講するとともに、学生協働支援隊による地域おこしのきっかけづくりを行ってまいります。

   また、地域センター等の整備、大規模改修による長寿命化を図るとともに、外国人市民が安心して生活できるよう地域とのつながりを促進するなどハード・ソフト両面で市民の幸福度が向上するまちづくりを推進してまいります。

   次に、「循環型社会の構築」でございます。

   ごみの減量化に対する意識の醸成を図るため、家庭や事業所から出るごみの減量に有効な「生ごみ水切り器」や「水切り紙袋」の配布、ごみ減量化に関するコンテストの開催、出前講座の開催など啓発活動を積極的に展開しつつ、ゼロエミッションの実現に向け、市民、地域団体及び事業者と一体となった食品リサイクルループの構築など資源循環の取組みを支援するとともに、食品ロスゼロ運動の展開等により、食品ロス削減に向けた取組みも推進してまいります。

   「持続的な生活インフラの整備」では、市民の利便性の向上を目的として、拠点となる地域では、まちの骨格となる街路を、集落等では生活道路の整備を推進してまいります。また、道路・橋梁などのインフラについて、予防保全の取組みを一層推進し、インフラ施設の長寿命化を図ってまいります。

   「生活交通の充実」につきましては、引き続きバス、タクシー、生活航路をはじめ、多様な移動手段を組み合わせ、地域特性に沿った交通施策を展開することにより、公共交通空白地域の解消と利便性向上を図ってまいります。

   次に、「人づくり」についてでございます。

   全ての活力の源泉は「人」であり、誰一人取り残すことなく、全ての人が尊重され、誰もが夢を持って成長し、活躍できる環境こそが、まちづくりの基本であると考えております。

   また、大きく変化し続ける時代に、しなやかに対応し、広く社会で活躍できる人材を育成していくためには、子どもから大人まで、切れ目なく、様々な学びに触れ成長できる環境が必要です。

   そのため、乳幼児期における教育・保育の充実から、高い教育力と伝統を活かした学校教育の実践とともに、学術研究機関の集積等を活かしたアカデミックな学びまで、多様な機会の提供により、新たな価値を創造する人材の育成や国際性を活かした人づくりを推進し、市民一人ひとりが自らの個性や能力を最大限に発揮しながら、生涯にわたって輝き続ける人生を送れるまちを目指してまいります。

   まず、「学校教育の充実」では、学校における教育力の向上を図るため、学校支援センターを新設し、若手教員への伴走型支援やオンデマンド型の研修支援を行うほか、デジタル教材の導入など1人1台タブレットを活用したGIGAスクールの充実に取り組んでまいります。

   また、仮設教室の解消のための校舎の増築工事や長寿命化改良工事、バリアフリー対策、屋内運動場への空調設備設置の検討など教育環境の向上にも取り組んでまいります。

   次に、「幼児教育・保育の充実」では、市内大学と連携して新しい幼児教育・保育モデルを構築する「未来を担うこどもの育ちサポート」の創設や、子どもの5つの力を育む保育環境づくりを進めるとともに、保育現場を支える保育士等のスキルアップを図り、乳幼児期における教育・保育の質の向上を推進してまいります。

   「「学びのキャンパス」づくり」では、市民が生涯にわたり主体的に学び、その成果を活かすことができるよう、地域をはじめ様々な団体と連携して、各世代のニーズに沿った学習プログラムを提供するとともに、生涯学習関係施設の適切な維持管理を行い、学びを支える環境づくりを行ってまいります。

   また、学びを実践につなげる好循環が生まれるよう、スポーツや文化・芸術活動を含め、市全体を「学びのキャンパス」にするための基礎調査を実施してまいります。

   情報拠点である図書館は、電子図書館システムを充実し、電子書籍を含めた蔵書の検索の利便性を高めるとともに、自動セルフ貸出・返却機の運用による図書館運営のICT化も進め、利用の拡大を進めてまいります。さらに、地域図書館の拡充にも着手し、全ての市民が利用しやすい図書館づくりを推進してまいります。

   「歴史・文化の伝承」といたしましては、本市が令和6年に市制施行50周年を迎えることを記念して『東広島市史』の発刊事業を推進し、本市の歴史を明らかにするとともに、地域の歴史や文化に対する理解と愛着、郷土愛を深めてまいります。

   次に、「活力づくり」についてでございます。

   本市のさらなる成長・発展のためには、本市の特長である学術研究機能や多様な人材の交流から、未来を見据えた活力を生み出し、さらに新たな活力が湧き出すまちづくりを推進する必要がございます。

   この学術研究機能を起点とした活力の創出に向け、この地を研究者や学生などが研究や実践のフィールドとし、広く内外から注目を集める中心市街地の魅力づくりを推進してまいります。

   また、都市としての成長に資する新たな産業用地の確保、移動手段としての基幹的な交通ネットワークの強化とともに、環境との調和を図りながら、先進的なプロジェクトが次々とこの地で誕生し、さらに大きく展開していくような創造のまちを目指してまいります。

   まず、「Town&Gown構想の推進」でございます。

   「大学等の知的資源を活かしたイノベーションの創出環境の充実」として、大学と市が共同で地域における課題の解決に取り組むため、広島大学内に設置した「Town&Gown Office」において、大学との研究推進体制・機能の充実強化を行うほか、新たなイノベーションや世界からの起業家や研究者等が集まる持続可能なまちづくりにつながる事業を展開するものでございます。

   また、次世代学園都市の実現に向けた事業展開として、持続可能な学園都市モデルの実現を目指すため、「次世代学園都市構想」に基づくハード面を中心としたエリアデザインを策定いたします。

   さらに、行政機関・大学・民間企業の力を融合した「広島大学スマートシティ共創コンソーシアム」による広島大学、周辺地域のスマートシティ化や、ゆとりある居住空間、企業との共同研究拠点の設置など次世代学園都市の形成につながる取組みを推進してまいります。

   次に、「大学連携・学生活躍」では、市内4大学の特色を活かした魅力あるまちづくりを進めるため、各大学との強力な戦略パートナーシップの構築を推進してまいります。

   また、学生と地域との連携を促進し、学生の成長や地域への愛着を促すため、地域で様々な活動や体験、活躍が可能となる機会の創出を図るとともに、主体的な活動を支援してまいります。

   「次世代環境都市の構築」では、市が率先してCO2排出量削減に向けた脱炭素化を実施し、先行事例を示すことで市域全体の脱炭素化の推進を図ってまいります。

   具体的には、福富支所を中心とした温室効果ガス排出量の削減に向けた脱炭素の先行地域の形成や、CO2排出量の多い施設を対象に、太陽光発電設備等の導入ポテンシャル調査の実施、市内で生み出される創エネ等の環境価値をクレジット化するJ-クレジット事業に取り組んでまいります。

   「未来を感じるプロジェクト挑戦」では、AIやビッグデータ等の最先端技術を活用し、未来の暮らしを先行実現する「まるごと未来都市」に向けた取組みを推進してまいります。

   中山間地域の暮らし方を豊かに変えていくため、市と民間企業が連携し、生活者発想で創り上げる住民参加型の研究・事業計画プラットフォームを構築してまいります。

   また、再生可能エネルギーの確保の取組みと連動してカーボンニュートラルを目指すとともに、地域活性化の仕組みや循環型経済の確立に向けた活動資金の確保の仕組みを構築してまいります。

   「中心市街地活用における都市活力の創出」では、東広島らしい景観を有する酒蔵地区で、景観の整備・保全を推進し、地域の活性化やにぎわい創出を図るとともに、中央生涯学習センター跡地及び跡地周辺公有地活用プランに基づき、整備方針や導入施設、事業スケジュール等を整理し、具体的活用に向けた基本計画を策定してまいります。

   「都市の成長を支える公共交通網の整備」では、西高屋駅の南北自由通路や駅前広場等の整備により、駅及び周辺のバリアフリー化や交通結節点機能の向上を図るとともに、情報の収集、発信とにぎわいの創出の拠点として、待合交流スペース兼情報ライブラリ等を備えた情報ラウンジ棟を整備してまいります。

   また、市民や来訪者の広域移動を見据えた交通機能の強化を図るため、下見鏡山地区及び黒瀬地区にバス交通結節点を整備し、運行ダイヤの適正化や路線の再編を行い、利便性の向上と運行の効率化に向けた取組みを推進してまいります。

   そして、「安心づくり」についてでございます。

   災害に強い強靭な生活基盤をつくり、安全・安心な市民生活を実現するため、行政、関係機関及び地域が連携し、過去の教訓を活かした防災・減災対策に取り組む必要があります。加えて、犯罪及び交通事故の未然防止や、消防・救急・救助体制の確立を進め、自助・互助・共助・公助によって安心した生活を送れるまちの実現を目指してまいります。

   また、住み慣れた地域で生涯元気に暮らし続けることができるよう、総合的な医療体制の確立とともに、健康寿命の延伸により、生涯現役社会の実現に取り組んでまいります。

   さらには、少子高齢化が進展する中にあって、地域共生社会の実現を目指し、医療・福祉・介護の様々な担い手が連携し地域で支え合うことで、誰もが安心して子どもを産み育てられる環境づくりを進めることが、Well-beingの実現、誰もが幸せを実感でき、住みたくなるまち、住み続けたいまちの実現に繋がるものと考えております。

   まず、「災害対応力及び消防力の強化」では、河川の増水に備え監視カメラの増設や機能追加のほか、防災用排水ポンプの配備による排水対応力の強化、西条第二地区、八本松駅前地区におきましては、市街地における浸水対策を実施し、局所豪雨等に伴う浸水被害に対する総合的な治水対策を推進してまいります。

   また、被災防止の観点から、民間開発行為の適切な誘導に向けた、開発許可基準等の検討及び制度構築を進めるほか、中小河川浸水想定区域や浸水実績等を掲載したハザードマップを配布することで、適切な避難行動へ誘導してまいります。

   さらに、救急活動の現場滞在時間の短縮による救命率の向上のため、傷病者の情報を医療機関とリアルタイムで共有し、医師による的確な指示・助言を受けることのできる、救急業務総合支援システムを構築してまいります。

   次に、「地域共生社会の形成」では、あらゆる世代のあらゆる地域課題の把握・解決及び地域特性に合わせた活動を推進するため、エリア担当コミュニティソーシャルワーカーによる支援体制の強化を行ってまいります。

   さらに、ひきこもりやヤングケアラー等の複合的な課題を持つ人の早期発見と支援、関係機関のネットワーク構築に取り組んでまいります。

   また、令和3年度から進めております地元法人等による委託型の「地域包括支援センター」を他の地域へも拡充し、高齢者が住み慣れた地域で、自分らしく充実した生活が送れるよう「地域包括ケアシステムの深化及び推進」を行ってまいります。

   「子育て支援の更なる充実」では、広島大学に寄附講座を設置することで、東広島医療センターの診療体制の充実を図り、地域の小児周産期医療体制を強化してまいります。

   また、安心して子どもを産み育てられるよう、産前・産後サポートや産後ケアなど、出産前後の支援サービスの充実を図るなど、妊娠期から子育て期までの切れ目ない子育て支援対策に取り組んでまいります。

   「生涯現役社会の実現」といたしましては、受動喫煙から子どもや妊産婦等を守るための施策や、健診の受診環境及び内容の充実、加えて、こころの健康づくりなどにも取り組み、市民の健康意識の醸成と生活習慣病予防対策を推進するとともに、フレイル対策等による高齢者の介護予防に取り組んでまいります。

   以上が、令和4年度予算の概要でございまして、一般会計予算は、先に申し上げましたとおり、951億8千万円といたしております。 この財源といたしましては、市税が370億円余、地方交付税70億円余、国・県支出金が220億円余、市債が92億円余などでございます。

   また、特別会計は6会計で319億円余、水道事業会計予算は、72億円余、下水道事業会計予算は、124億円余といたしております。

   これら新年度予算19件以外の議案といたしましては、人権擁護委員の候補者の推薦に係る「諮問」が10件、財産区管理委員の選任に係る「同意案」が26件、東広島市個人情報保護条例の一部改正など「条例案」が12件、本年度の執行見込等に伴う「補正予算案」が7件、大芝辺地に係る公共的施設の総合的な整備に関する財政上の計画の策定についてなど「その他」の議案が7件、全体では81件の議案を提出いたしております。

   議員各位におかれましては、どうぞ、慎重にご審議いただいたうえ、適切なるご議決を賜りますようお願い申し上げます。

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