(仮称)西高屋情報ラウンジ開設準備検討ワークショップ

更新日:2024年03月29日

JR西高屋駅の橋上化にあわせて、図書機能と交流機能を備えた施設「(仮称)西高屋情報ラウンジ」を令和6年度末に整備します。整備するにあっては、近隣の学校の学生の意見を運営に活かしていくため、情報ラウンジの運用や内装・備品等の空間デザインを検討する全3回のワークショップを開催しました。

ワークショップ第1回

開催概要
開催日時 令和5年5月29日(月曜日)16:30~18:00
場所 近畿大学工学部
テーマ 情報ラウンジの運用・空間について
参加者 近畿大学工学部建築学科の学生19名、近畿大学附属広島高等学校東広島校の生徒18名
方法

大学生が持ち寄った、情報ラウンジのイメージにあうと思われる写真のコピーを全グループに配布し、学生がそれらの写真から、自分のイメージに合うものを切り抜き、模造紙に貼ってグループごとにキーワードやテーマについてディスカッションし、追記する方法で検討しました。
また、検討するにあたっては、近隣の学校の学生にご協力いただいたアンケート調査の結果(PDFファイル:423.1KB)を参考にしました。
資料として使用した平面図案等は、次のとおりです。


検討した内容

第1回目のワークショップで各グループごとに情報ラウンジについて検討した内容は、次のとおりです。

ガウディグループ

検討内容
全体コンセプト シックで落ち着く
雰囲気 ほっとする、おしゃれ、癒し、つながりが感じられる、時間を忘れて世界に入り込める
静寂or賑わい 集中も楽しく話し合いも
用途 カフェ、飲食も、プロジェクションマッピング、吹奏楽の演奏会、ワイワイ会議、自習・個人作業
スペースの仕切り・家具

仕切りはあっても人が隠れるスペースは作らない、全体が見渡せる、勉強は仕切りがほしい

 

ライトグループ

検討内容
全体コンセプト 共有スペース+個人スペース
雰囲気 木のぬくもり、柔らかい・囲んでくれる、子ども、幅広い年代が使える、学生向けの明るい感じ、おしゃれカジュアル、カラフル、植物、緑
静寂or賑わい 閉鎖感をなくしつつプライバシーの確保、グループワーク
用途 自習・オンライン、読書、電車・バス・車の待ち時間におしゃべり、リユース(傘等の忘れ物を活用した)、ごはん、足湯、フォトスポット、ゲーム(eスポーツ、ボード)、野菜や植物を育てる、食育
スペースの仕切り・家具 ラフなスペース、カーテンによる仕切り、棚による仕切り、用途に応じて共有・個人スペースを使い分ける、人数を増やせる机、固定されるスペースを減らす、植物・家具による仕切り、ブランコ(子ども向け)

 

タウトグループ

検討内容
全体コンセプト 用途によって雰囲気を変える
雰囲気

交流スペースと図書スペースの融合、明るい雰囲気と暗い雰囲気を分ける

静寂or賑わい 静寂も賑わいも
用途 おしゃべり、会議、集中して勉強
スペースの仕切り・家具 場所によって用途を分ける

 

コルビュジエグループ

検討内容
全体コンセプト ○×○
雰囲気 二つの要素の融合、落ち着いた雰囲気、ゆったりと座れる、人と人が出会う、人と本が出合う、情報と情報が出会う、人と文化が出会う
静寂or賑わい 雑談、リモートワーク、1人でもみんなでも
用途

飲食できるスペース、自習できる集中スペース、起業家のためのコワーキングスペース、部活や地域のミーティングスペース、eスポーツ、講演会や演奏会、ビブリオバトル、ブックトーク、読み聞かせ、みんなでつくる本棚、一箱本棚、本を使った謎解き

スペースの仕切り・家具 カウンター

 

ワークショップ第2回

開催概要
開催日時 令和5年7月7日(金曜日)16:30~18:00
場所 近畿大学工学部
テーマ 情報ラウンジの空間、内装・備品等の提案について
参加者 近畿大学工学部建築学科の学生19名
方法 第1回ワークショップで学生が持ち寄った、情報ラウンジのイメージにあうと思われる写真のコピーから、学生が自分のイメージにあうものを切り抜き、情報ラウンジの図面が印刷された模造紙に貼って、グループごとにより具体的に情報ラウンジの空間、内装・備品等についてディスカッションし、模造紙に追記する方法で検討しました。

検討した内容

ガウディグループ

  • 空間はもので仕切るのではなく、光の使い方を工夫することで区切る。
  • 明るい空間は会話ができ、段々暗くしていき、暗い空間は集中して勉強や読書ができるようにする。
  • 明るい空間は天井高も高くし、暗い空間は低くすることで、雰囲気や用途の違いを演出する。

ライトグループ

  • 通路側の緩やかな曲線の壁はガラス張りなので、外から見て賑わいを感じられるようにし、自由通路側に共有スペースを配置する。
  • 共有スペースの隣が中間スペースで、個人でも使えるし、グループワークもできるようにする。床に段差を付けて、段差を本棚とし、段差に座って本も読めるようにする。
  • 中間スペースはブランコのようなものがあり、1人でブランコに座って本を読んだり、友人と段差で会話もできるようにする。
  • 施設の奥側が個人スペースで、目隠しのような低い仕切りを設ける。仕切りはカーテンでも良い。
  • 個人スペースの窓側は外を眺められるよう仕切りのある椅子を配置する。

タウトグループ

  • 図書スペースとフリースペースを、高低差を付けることで壁や仕切りを設けずに空間分けする。
  • 図書スペースは曲線の家具を置いて、窪んだところは1人用、膨らんだところは複数人用というように、家具を分けずに、人それぞれの使い方ができるようにする。
  • 視線の仕切りは植物を置き、座ったときは視線遮られ、立ったときは全体が見渡せるようにする。
  • 書架も曲線として、書架で空間を仕切る。
  • フリースペースは、高校生から部活やクラスのミーティングができるとよいとの意見があり、学校のような組み合わせられる机を置き、会議や話し合いができるようにする。

コルビュジエグループ

  • 自由通路側のスペースは広場のようで、子どもが遊べるキッズスペースとする。同時に高齢者が座れる和風の椅子を置き、子どもと交流ができるようにする。
  • 施設の奥側のスペースは図書スペースとするが、出会いが中心となる。
  • 小さなブロックを組み合わせて本棚を作ったり、お薦めの本の表紙を映像で流す等、本を通した交流ができるようにする。
  • 夜は立ち飲みのバーを作り、お酒を飲みながら本の話ができる環境を作る。

ワークショップ第3回

開催概要
開催日時

令和5年9月22日(金曜日)16:30~18:10

場所 近畿大学工学部
テーマ 情報ラウンジの空間イメージ、運用の具体化について
参加者 近畿大学工学部建築学科の学生19名、近畿大学附属広島高等学校東広島校の生徒12名
方法

第1回ワークショップの結果を踏まえ、第2回ワークショップでは大学生・大学院生がグループごとに情報ラウンジの空間、内装・備品について話し合った。その後、大学生・大学院生は第2回ワークショップの結果を掘り下げ、見直し、プレゼン資料としてまとめた。第3回ワークショップでは、大学生・大学院生がまとめたプレゼン資料を模造紙に貼り、高校生を交えて、内容の追加、修正を話し合い、模造紙に追記しました。

検討した内容

ガウディグループ

大学生・大学院生がまとめたプレゼン資料の内容
コンセプト 「情報で彩る白いキャンパス」~人々が集う光の空間~
想定する用途 高校生の進路に関する情報提供、演奏会、個人の作品、お薦め本の展示、ビブリオバトル
空間、内装・備品の特徴

共有スペースを設け、広く使うためにソファ等は置かず、学生から地域住民まで様々な人が自由に使えるスペースとする。
個人スペースを設けるが、スタッキングチェアを置き、共有スペースとしても使えるようにした学生が勉強するスペースとする。
クリエイティブスペースを設け、壁に本を飾れるような棚を設置する。小学生から大学生までが学校で作った作品、地域住民が作った作品を棚に展示する。ビブリオバトルの本を展示する。
進路に関する悩みを地域住民や大学生がパネル上でアドバイスする悩み相談パネルを設置する。

 

グループワークでの意見

・個人スペースと共有スペースを設けて区切る。
・音を完全に遮断することは難しいが、視覚的にそれぞれのスペースを見えなくする。
・個人スペースの机も分けて使えるようにする。
・展示スペース(クリエイティブスペース)を広く取る。
・情報ラウンジの外の空間を活用する。
・天井の高さを変えて、空間の違いを演出する。
・グループワーク用の大テーブルを配置する。

ライトグループ

大学生・大学院生がまとめたプレゼン資料の内容
コンセプト 「育む」知識を育む、思考を育む、関係を育む、植物を育む、能力を育む
想定する用途 グループワーク、ワークショップ、講演会、お薦め本の展示
空間、内装・備品の特徴

待合スペースを設け、地域共同で製作した木製のスタッキングチェアを置き、植物を中心に配置する。
くつろぎスペースを設け、ソファが置かれたスペースと、クッションや木製のボックスが置かれ靴を脱いで上がるカーペットのスペースが同居するスペースとする。
少人数スペースを窓際に設け、軽量の机や椅子を自由に移動できるようにする。
大人数スペースを設け、可動式の机や椅子が置かれ、グループワーク、ワークショップ、講演会ができるスペースとする。
入口にディスプレイを置いた本の展示スペースを設ける。
スペースの区切りは背面のない本棚、回転式の本棚、ドーナツ型のベンチ、植物、ストリングカーテン等による。
天井の高さを3段階に分け、天井の高いところは開放的な雰囲気、低いところは落ち着いた雰囲気とする。
床材は経年変化でなじむような素材を使用する。

 

グループワークでの意見

・幅広い世代が育み、成長できる空間を作る。
・待合スペースは電車利用のついでに寄っていく人のためのスペース。
・くつろぎスペースは読書をするためのスペースで本と飲み物を置ける机を置く。
・くつろぎスペースの靴を脱いで上がるカーペットは、親子で遊べるような広さとして、絵本や児童書を入れた本棚を置く。
・少人数スペースは主に勉強に使うので、椅子は硬めのもので、多様な人の好みに合うよう色々な種類を置く。
・大人数スペースでは、高校生の進路の参考となるような、企業説明会や働いている人の話を聞くイベントを開催する。ビブリオバトルのイベントも開催し、イベントの記録をボードに残しておく。
・展示スペースでは、色々な学校のイベントのポスターや学校で流行っている本を置き、学校間で間接的に交流できるようにして、月ごとに展示内容を変える。
・スペースによって天井の高さを変えるが、高さはなだらかに変化させ、空間的につながりがあるようにする。
・回転する本棚を置き、下の方に児童書、上の方に一般書を置く。

タウトグループ

大学生・大学院生がまとめたプレゼン資料の内容
コンセプト 「視覚によって雰囲気を変えることで違う目的を持った人たちが共存できる空間」
想定する用途 eスポーツ、学生同士の交流、高齢者向けの体操、就職・進路の情報提供、お薦め本の展示、学生・幼稚園児・保育園児の作品展示、勉強会、セミナー、子どもの読み聞かせ、ライブビューイング、ミーティング
空間、内装・備品の特徴

交流スペースは、可動式で組み合わせて使える机、カラフルな色の椅子を置き、床は汚れが目立たないpタイルで、天井はチークを使い、図書スペースと空間的なつながりがあるようにする。ダウンライトやスポットライトを活用して明るさを調整する。
図書スペースでは、S字の低層の創作本棚、シックな色の椅子を置き、少し暗めな雰囲気とする。S字の創作本棚はスペースの仕切りにもなる。手元のランプを照明とする。
展示スペースは、本や作品を展示できる棚や壁面を確保する。

グループワークでの意見

・シックなイメージと明るいイメージの融合。
・暗い場所でも育つ植物を配置する。
・展示スペースにはコピー機を置く。
・ミーティングルームでは野球やサッカーの試合を観戦するパブリックビューイングのイベントを開催する。
・セミナーでは、教員免許を取ろうとしている大学生が高校生や中学生を教える機会を作る。
・図書スペースと交流スペースのタイルの色は明確に分けるのでなく、グラデーションで変化させる。

コルビュジエグループ

大学生・大学院生がまとめたプレゼン資料の内容
コンセプト 「出会い、交流する」
想定する用途 ひとはこ図書館(おすすめ本の展示)、eスポーツ、ビブリオバトル、謎解き、読み聞かせ、ブックトーク、企業説明会
空間、内装・備品の特徴

図書スペース:回転する小さな円形の本棚を分散して配置し、カウンターテーブル、背もたれのない椅子等を置いた本や人と出会うスペース。
円形の本棚には、学校や地域で選んだ本を置く。
利用者のおすすめ本を箱に入れ、読んだ人に感想を書いてもらう「ひとはこ図書館」を配置する。円形の本棚を森に見立て、謎解きのゲームをする。
自習スペース:曲線のゆっくり座れるソファを置いた、読書をしたり、人と交流するスペース。地域住民や企業にイベントを提案してもらったり、企業説明会を開催する。

グループワークでの意見

・高校生は部活等で帰りが遅くなり、帰りに利用ができないため、早朝に学校へ行く途中で、勉強したり、課題を仕上げる場所として活用する。
・電車の音がするので、静かな場所よりは少し賑やかな場所とする。
・駅は様々な世代が利用するので、勉強や趣味等、多世代で交流できる場所とする。
・マンガやライトノベルを置くことで、学生がお互いの興味のある分野で情報交換できるようにする。
・帰りが遅くなる学生のために、パンやおにぎりの自販機を設置する。
・子どもが遊べるお座敷を設ける。
・小中高校の体育祭の結果を貼り出す。

提案発表会

近畿大学工学部建築学科の学生により、ワークショップで検討を重ねたデザイン案をプレゼンテーションしていただきました。

開催概要
開催日時 令和5年10月11日(水曜日)11:15~12:00
場所 東広島市役所
提案者

近畿大学工学部建築学科の学生22名
4つのグループごとに提案していただきました。

提案いただいた4つのデザイン案の中から実現化する部分を複数採用する予定としています。
提案された内容の一部が東広島市立図書館の地域学習用デジタルコンテンツ「のん太の学び場」に掲載されていますので、ご覧ください。

「のん太の学び場」
https://adeac.jp/higashihiroshima-lib/top/topg/study/page_2-8/page_7.html

この記事に関するお問い合わせ先

生涯学習部 生涯学習課 
〒739-8601
東広島市西条栄町8番29号北館2階
電話:082-420-0979
ファックス:082-422-1610

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