【救急DX化】東広島市救急業務システムHECRS(イクルス)について
令和5年4月から東広島市救急業務システムHECRS(イクルス)を導入しました!
救急活動の効率化を図るため、令和5年4月から東広島市消防局は、救急搬送時の患者の情報をデジタル化し、複数の医療機関とリアルタイムで共有できるシステムを導入しました。
このシステムの導入により、
1.救急隊員の現場滞在時間の短縮
2.病院滞在時間短縮による救急搬送の回転率向上
3.救急報告書作成時間の短縮により救急隊員の訓練時間の確保や休息時間の確保
に繋がっています。

イクルスに搭載した機能として、
まずは従来の紙用紙の活動記録表の電子化です。
これにより、傷病者情報等を「指令→救急隊→医療機関→報告書作成」まで限りなくシームレスな形で繋げることが可能となりました。
また、搬送困難時は、複数医療機関へ同時に搬送受入依頼ができる機能を搭載したことで、時間短縮が図れるようになりました。
更に患者監視装置とBluetooth連携することでリアルタイムでバイタルサインの数値がタブレットに反映されたり、交通事故等の状況、外傷の状況などを画像で医療機関に送付できることで、医療機関への収容依頼時に、互いに氏名やバイタルサイン、写真等を見ながら会話できるので、早期に共通認識が行え、時間短縮につながりました。
また、指令センターや患者監視装置と連携することが可能となり、指令場所やデータを自動的に取り込むことで、救急隊が傷病者の観察により注力できる環境を整えることができました。
さらに、活動中に入力した傷病者情報等のデータを報告書システムと連携させることにより、頻発する救急出動を担う救急隊の休息や訓練時間の確保につながっています。

救急隊は、画像のようにタブレットもしくは救急隊のスマートフォンを用いて、随時搬送先医療機関との情報共有を行っていますので、ご理解、ご協力のほどよろしくお願いいたします。
東広島市救急業務システムを、広く知っていただくため、愛称として、かっこ書きに記載しておりますHECRS(イクルス)と命名しました。
愛称の由来は、
●まず救急業務を統括するような意味を込めて、
東広島市消防局、救急、包括的、合理的、システム開発会社のスマート119の英語のかしら文字をとっています。
●また、その他に、ビジネスで改善に関してよく使われている用語として、
ECRSでイクルスがあります。
この2つを掛け合わせて、
●「救急業務を合理的かつ包括的に改善する」意味をこめ、「イクルス」としました。
初年度(令和5年度)のシステム導入効果について
1.現場滞在時間(救急現場に到着してから現場を出発するまでの時間)
導入当初は、医療機関、救急隊ともにシステムに不慣れなこともあり、なかなか効果が表れませんでした。しかし夏ごろから短縮し始め、最終的には時間短縮の効果が現れました。
R4年度平均16.1分、R5年度平均15.5分(0.6分の短縮)
2.病院収容所要時間(119番通報の覚知から病院に搬送するまでの時間)
年度を通して時間短縮の効果が現れました。
R4年度平均46.3分、R5年度平均43.0分(3.3分の短縮)




救急隊は24時間365日、急なけがや病気の方を助けるために出動しています。今後も救急車が本当に必要な方のもとへ、1秒でも早くたどり着けるように、救急車の適正利用にご協力をよろしくお願いいたします。
この記事に関するお問い合わせ先
消防局 警防課 救急対策係
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更新日:2024年09月06日