平成21年度総務委員会行政視察報告
総務委員会行政視察報告
参加者:竹川秀明、新開邦彦、宮川誠子、狩谷 浩、石原賢治、渡邉國彦、杉井弘文、
執行部職員5名、事務局随行1名
平成21年11月4日(水曜日) 岐阜県岐阜市
「協働のまちづくりについて」
5日(木曜日) 静岡県浜松市
「資産経営の取り組みについて」
6日(金曜日) 財団法人救急振興財団(東京都八王子市)
「救急救命士の養成等について」
岐阜県岐阜市
人口
421,371人
面積
202.89k平方メートル
一般会計
1,394.7億円
調査事項 「協働のまちづくりについて」
協働のまちづくりの経過
平成15年度
岐阜市総合計画「ぎふ・躍動プラン21」の策定 市民参画部新設
“市民と行政の協働”を市政の重要な柱の一つに位置づける。
- 基本理念「市民と行政の協働」
- 基本計画「(仮称)岐阜市自治基本条例」の制定
「岐阜市協働のまちづくり指針」の策定(平成16年3月)
住民自治を展望しつつ、市民と行政が“協働のまちづくり”を共に進めるための共通の指針
“協働”とは、「市民がお互いに、そして市民と行政がそれぞれの持つ特性を活かしながら、補完し合い、協力し合い、社会的課題の解決に当たること」
- 「市民と行政の役割」「自治活動や市民活動の促進」「協働の11原則」などを示した指針
平成16から17年度
各種協働事業の実施 「市民が主役のまちづくり」への実効性を高揚
- 地域力創生モデル事業(平成20年から「地域力創生事業」に移行)
地域が主体的なまちづくりを進めるための組織・手法についての実証実験
行政は事業費の2/3、最高20万を3年間支援…平成16年から19年実績:合計9地区
- 岐阜版アダプト・プログラム
市民と行政が協働で公園や道路などの公共空間の美化活動や、整備についての企画をすることにより「快適な公共空間の創出」を図る。
団体活動数 76団体(平成21年10月現在)
- 「岐阜市NPO・ボランティア協働センター」の開設(平成16年7月)
市民活動の支援とNPOと行政の協働を推進する中間支援組織
- 市民活動支援事業
地域社会の課題解決を目的とする活動提案に対する事業費補助(公開審査)
平成16から18年:事業費の1/2(最高30万)3回を限度に支援
平成19から21年:事業費の2/3(最高20万)3回を限度に支援
6年間の合計…142団体応募、68団体を支援
- 「パブリックコメント手続」の導入(平成17年1月施行)
- 柳津地域自治区を設置(平成18年1月)
合併を契機に都市内分権モデルとして設置
- 「NPOとの協働事業推進のためのガイドライン」の策定(平成18年3月)
「市民と行政の協働」を進めるための共通の手順書として、その基本的な考え方や具体的な手法を整理したもの。NPOと岐阜市の双方からの協働事業を呼びかけ、協議する場を設定。
平成18年度
(仮称)岐阜市住民自治基本条例検討委員会の設置(平成18年5月)
条例素案作成について諮問(平成18年5月)
市民参画のもとに検討
「検討委員会」の開催(9回開催。公開)
「パブリックコメント」の実施(2回開催。寄せられた意見:117通441件)
「公開討論会」「市民意見交換会」の開催
(10箇所にて開催。約600人参加。寄せられた意見:264件)
「出前講座」の開催(20回開催。寄せられた意見:67件)
答申(平成19年1月) 議会へ提出(平成19年3月)
条例案の特徴的な内容
- 市民が主役となってまちづくりを進める「住民自治」の基本理念と制度などについて規定し、その枠組みを示すもの。(総合条例タイプ)
- 市民への参画のみにとどまらず、広く市民の自発的な協働のまちづくりが展開しやすい環境整備についても規定。
- 「新しいかたちの公共」=「協働で創り育てるみんなの公共」という「考え方」とそれを推進する「仕組み」を規定。
平成19年度
岐阜市住民自治基本条例の施行(平成19年4月1日)
- 「住民自治推進審議会」の設置
住民自治に関する重要事項を審査。協働のまちづくりの積極的な推進について市に提言。
- 「市民との協働推進本部」の設置
協働のまちづくりを全庁的な理解のもとに進めるための庁内組織。本部長:市長
- 「協働型市政運営行動計画」の策定
協働のまちづくりを行政施策に反映するためのアクションプラン
平成20年度
- 地域力創生事業
平成16年から取り組んできた地域力創生モデル事業を充実・拡大
- 「元気なぎふ応援基金」の創設・・・総額5億3,753万8,029円(平成21年10月15日現在)
市民の多様な思いによる寄付の受け入れシステム
- 「岐阜版ソーシャル・プロモーション」の推進
市民一人ひとりが社会課題を意識し、日常習慣の改善を積み重ねていく運動。
- 「行政革新度調査」で全国10位に!(日本経済新聞社 調査)
住民自治基本条例制定による市民参画度の向上が評価された
平成21年度
まちを育てるキャンペーン「みんなの素敵なぎふ運動」の展開
岐阜版ソーシャル・プロモーションの一環。「気づきと発見」・「共感」から「運動」へ
一人ひとりができることが市民全体では大きなパワーに。やらされる感覚ではなく、まちづくりへの主体的な参画。
組織体制及び主な業務
市民参画部
- 市民参画政策課
・市民参画施策、パブリックコメント制度、住民自治推進審議会、元気なぎふ応援基金等 - 市民協働推進課
・自治会関係、広報板設置補助、地縁団体法人化認可、地域力創生事業、アダプト・プログラム推進、市民活動支援、NPO活動支援、まちづくりセンター関連、生涯学習の推進、生涯学習「長良川大学」、出前講座受付、コミュニティセンター管理、生涯学習センター管理、平和啓発 - NPOボランティア・協働センター
市民活動支援事業、NPO活動支援、岐阜市NPO登録、協働事業協議の場 - (ハートフルスクエア-G)運営:岐阜市教育文化振興事業団
・各種生涯学習講座・市民自主講座・ボランティア養成講座の開講、施設の提供、生涯学習相談・ボランティア相談 - コミュニティセンター(8箇所)
・生涯学習等の活動拠点としての施設提供
委員の感想
- 市民と行政の信頼関係の構築が重要で、これがなければ協働のまちづくりは進展しないことがよく理解できた。職員自らが市民とともに汗を流す活動が紹介されうなづけた。市民の自発的な協働のまちづくりが展開しやすい環境整備が市全体で取り組まれていると感じた。
- 専門部署として「市民参画部」を創設するなど、市の協働のまちづくりに対する意気込みを感じた。住民のまちづくりに対する意識改革、良い事例の積極的紹介、地域のリーダー的人材の発掘・養成の必要性を感じた。
- 「職員が市民と一緒に汗をかく」という意識なくして市民協働は進まない、との言葉が印象的であった。市制120年の歴史と文化・風土・意識が市民協働の考え方にマッチし、歴史的背景の中で、市民協働のまちづくりが進んでいることが良くわかった。歴史・文化に対する誇り、故郷を愛する心が市民協働を進める上での中心軸であるのかもしれない。
- 市民一人ひとりの意識を変えることは難しいが、やらなければならない。また、長い時間かかると思うが、市民との十分な話し合い、協議を実施すべきであると感じた。
- リーダーの決意とリーダーシップがまず重要である(行政側、住民側)。市民の理解、職員、議員の意識改革が必要である。市民が「主役」である認識を共有し、市民が主役となって自発的にまちづくりを展開しやすいための環境整備や規程が必要である。「協働で創り育てるみんなの公共」という考え方とそれを推進する仕組みをつくる規程も必要である。
- 市民、議員の意識の高揚、行政の指導力が必要であると感じた。
静岡県浜松市
人口
824,023人
面積
1,511.17k平方メートル
一般会計
2,546億円
調査事項 「資産経営の取り組みについて」
1 浜松市の財産に関する状況
(1)財産の保有状況
土地 |
建物 |
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---|---|---|---|
行政財産 |
約1,323万平方メートル |
1,552施設(約254万平方メートル) |
|
普通財産 |
約817万平方メートル |
142施設(約9万平方メートル) |
|
合計 |
約2,139万平方メートル |
1,694施設(約263万平方メートル) |
(平成20年度末)
- 平成17年7月の3市・8町・1村による合併により、膨大な財産を保有することになった。
- 財産については旧市町村をそのまま引き継ぐ状況。
この他会計別の財産や数年後に解散予定の土地開発公社等の膨大な用地も一般会計の財産に!
(2)財産の現状
施設・本庁、区役所(6)、地域自治センターの設置(新設3ヶ所と旧庁舎活用)
- 旧市町村のシンボル的な存在であった施設の点在や設置目的など多種多様な施設が広域な市域に旧市町村単位で存在
- 施設の所管、本庁→区役所→地域自治センターの3層構造により維持管理が複雑化しており、非効率な状況が見受けられる。
- 利用用途が類似している施設、市民ニーズの多様化や社会環境の変化、事務事業の見直しなどによる施設利用率の低下や遊休化(庁舎の空きスペース・廃校は特に大きな課題)
- その多くは、昭和50年代に急速に整備され、今後10年から20年程度の間に大規模改修や建替えの必要性
土地・保有財産の40%は普通財産。山林を含め膨大な普通財産を所有している。
- 普通財産の中でも、様々な現状が見受けられる。
- 財産管理台帳による面積等を中心としたデータしか管理できていない。
- 不明財産も存在する。
- 地元等の要望により活用できない財産も存在する。
- 行政財産の中にも低利用の財産が見受けられる。
- 不動産的な価値が低い財産がほとんである。
(3)財産を取巻く環境
- 少子高齢化と人口減少の予測(地域の過疎化と人口集中の進行)
- 市民生活の多様化や少子高齢化による市民ニーズの変化
- 更なる行革の推進や事務事業の見直しによる施設の遊休化
- 公共施設における老朽化への対応と莫大な必要経費
- 厳しい財政状況による予算の抑制(ソフト事業の縮小・改修の延滞)
- 遊休財産の活用と新たな財源の確保
→ 抜本的な財産に関する取組みが不可欠
2 浜松市における取組み
(1)資産経営の主な取組み(平成20年度)
推進体制の構築(全庁的・組織横断的な取組み体制の確立と「ヒト・カネ・モノ」の連携)
- 組織の設置 平成20年4月 企画部資産経営課を設置
- 資産経営推進会議の設置(方針の作成、取組みに関する進捗管理、決定組織)
(2)推進環境の構築について
「資産経営推進方針」の作成
目的
財産の見直しや処分・活用、運営管理など⇒資産経営と位置付け
庁内・対市民への意識の醸成と経営的視点による保有財産の改革
構成
資産経営推進基本方針(全体の考え方や方針)
資産経営(保有財産の最適化に向けた経営的視点による、見直し・活用・運営管理などに関する取組み)
目指すべき資産経営のすがた
- 保有財産(土地・建物)の縮減と効率的な施設運営
- 既存財産の戦略的な有効活用の推進
- 安全で快適に利用できる施設やサービスの提供
ファシリティマネジメント(土地や建物などのファシリティを総合的に企画、管理、活用すること)を導入し、具体的な取組みの4つの柱を設定し、具体的な数値データのもと、様々な視点から施設を分析・評価することで、最適な施設のあり方を検討することが可能となる。
資産経営推進実施方針(具体的な取組みや考え方)
資産経営の具体的な推進手法の確立(施設評価の実施)
⇒短期、中長期的な視点によるマネジメントの確立
施設適正化計画、施設見直し計画の作成と資産経営推進会議による進捗管理
⇒着実な最適化への推進
個別方針(重要な案件等について)
遊休財産、旧庁舎、中山間地域の廃校・廃園の利活用、市施設敷地借用に関する方針
財産の調査とデータ一元化・・・委託事業
施設評価のための基盤整備
- 公共施設(建物)調査の実施
⇒各施設担当職員へのアンケート方式により約2,000ヶ所のうち約700施設
⇒うち業者による現地調査約120施設
- 財産基本情報+品質・財務・供給情報の一元化
- 資産管理のためのシステム導入 ⇒ データ管理・施設評価・個別カルテ作成
財産活用のための基盤整備
- 普通財産(土地)調査の実施
各区財産担当職員へのアンケート方式により約1,300ヶ所のうち約900ヶ所
財産管理担当と専門家との認識確認の意味も含めて
うち業者による現地調査約50施設
- 不動産基礎情報と一元化(財産活用のための基本データ)
- GISシステム導入 ⇒ 遊休財産のマッピング・データ管理・個別カルテ作成
- 普通財産の財産区分実施(資産経営課・各区財産管理担当)
残りの財産については平成21年度実施中(緊急経済対策事業を活用)
(3)平成21年度の主な取組み
施設評価の実施(一次・二次・三次・総合評価の実施)
公有財産現状調査及びデータ一元化業務委託結果をもとに約750施設を対象に実施
⇒施設別・分類別評価を行い「継続」「廃止」に仕分けする作業(残りの施設は平成22年度実施)
評価分類
- 継続 「継続」…施設の設置目的、内容を継続するもの
「改善」…施設継続するが、品質・供給・財務の劣る部分の改善を行うもの
「見直し」…他施設の機能(事業)等の集約化などにより、施設の統合や運営管理の一体化により継続していくもの
「管理主体変更」…公共施設としての位置付けを廃止し、地域自治会館として地元への管理主体を変更するもの
- 廃止 「転用」…現状での利用は廃止し、新たな位置付けで公共施設等により活用するもの
「貸付」…既存の建物のまま又は建物解体後に貸付を行うもの
「処分」…既存の建物のまま又は建物解体後に処分を行うもの
借地の場合、建物を解体し土地を返還するもの
遊休財産等の活用
積極的な遊休財産の情報公開と有効活用
- 遊休財産情報の一般公開 ⇒遊休財産のうち活用可能財産129ヶ所を市ホームページで公開
- 遊休財産の処分 ⇒第3者アドバイザーにより、まずは、公開の遊休財産129ヶ所を基に、不動産として価値のありそうな物件を選定。管財課と並行して一般公募を実施予定
施設配置適正化計画の策定
- 適正な所管の見直し
- 効率的な運営管理の検討
- より横断的な視点による施設配置の検討
委員の感想
- 推進体制・推進環境の構築などを通して財産の見直しや処分・活用、運営管理などが可視化できるようまとめられており、本市も、合併により増えた資産の有効利用、処分に当たっては、ムダにならないようにしなければと考えさせられた。
- 資産データの一元化による資産の有効活用は当然必要であり、特に遊休資産については、浜松市のように広く情報提供するとともに、市民の要望があれば利活用すべきと考える。
- 資産の有効活用等のために導入された資産総合評価システムは、全体を見る大局的な視点と、個々を見る視点とを同時に備えており感心させられた。基準となる物差しで評価することで、全体の中のどの位置にあるかを測ると同時に、施設利用者等からの視点で、個としてどういう価値を持っているかを測っている、いわば「木を見て森も見る」という発想を持つ職員の意識レベルの高さを感じた。
- 見直すべきところは見直し、積極的な投資、一部署による財産管理、徹底的な分析、公表、公募等による処分(売却)により財産は最小限にすべきと感じた。
- 一括管理は良いことであり、財産の調査・データの一元化も重要で、情報を統一的に提供できる。価格評価は、現実の価格とのギャップをどう整理するのか、活用する上での評価は市民と行政で視点が違う場合があるので、十分に市民の意見を聴かなければならない。この取り組みにより、メリットがなければならない。経費のみがかかったのでは意味がないと感じた。
- 資産の評価等課題が多く、現有資産の把握がまず第一だと思う。そのためには経費がかかるが、資産の運用が絡むので早く取り組む必要があると感じた。
財団法人救急振興財団(東京都八王子市)
調査事項 「救急救命士の養成等について」
1 救急振興財団(救急救命東京研修所)の概要
平成3年8月にプレホスピタルケアの充実と救命率の向上を目的とした救急救命士法が施行され、現場に到着した救急隊員が傷病者を病院または診療所に搬送するまでの間に医師の指示の下に一定の救急救命処置を行うことを業務とする救急救命士の資格制度が創設された。
それに先がけ、同年5月に、全国47都道府県の共同出資により財団法人救急振興財団が設立され、同年8月には全国で最初に厚生大臣の指定を受けた救急隊員を対象とした救急救命士の養成施設として、財団法人救急振興財団救急救命中央研修所が東京都台東区に設置され第1期(60名)の教育訓練を開始した。その後、救急救命東京研修所と名称を変更し、平成5年10月に東京都八王子市に新築・移転し、各期(6か月)200名、年間400名の教育訓練を行っていたが、救急救命士養成枠の拡充の要請に応えるため、平成10年度からは、研修生の受入枠を各期100名増員して、年間600名の教育訓練を行っている。
また、平成18年度からは、薬剤投与に関するカリキュラムを新たに設けるため、新規研修課程を各期7か月に延長して教育訓練を行っている。
研修所には、都道府県消防学校などで救急隊員としての専門基礎教育を修了し、かつ、一定の経験を有した救急隊員の中から都道府県の推薦を受けた消防隊員が入所し、救急救命士として必要な高度かつ専門的な医療知識と広範囲な救急救命処置を習得した後、国家試験を経て救急救命士として、第一線の救急現場で活躍している。
2 事業概要
救急隊員に対する高度な教育訓練の実施
全国の救急隊員を対象として、救急救命士の国家試験を取得させるために、研修所(東京都八王子市、福岡県北九州市)において高度かつ専門的な教育を実施している。
(1)救急振興財団の5つのポイント
- 現場での実践力が身につく(現場さながらのシミュレーション訓練の実施)
- 教官は経験豊富な現役救命士
- 全国ネットワークの構築(毎年開催の全国救急隊員シンポジウムなどを通じ旧交を深めるなど)
- 国家試験全員合格を目指して研修生をとことん指導
(苦手分野の早期発見、徹底的な反復練習による苦手分野の克服、習熟度に応じた個別指導)
入校前の事前学習や国家試験を想定した模擬試験の実施など徹底した反復練習により、ほぼ100%の合格率(平成21年度:東京研修所98.3%、九州研修所98.0%、両研修所平均合格率98.2%)を誇る。
- 前期課程は研修期間が実質1年(卒業後の特別講座や直前講座の実施)
(2)都道府県別救急救命士常時運用隊数の状況(「平成20年版消防・救助の現況」及び「救急振興財団調査」から)
広島県第10位89.8%(第1位宮崎県100.0%、第2位東京都99.2%、第3位大阪府99.0%)
(常時運用隊数【常に救急救命士が乗車している救急隊】114/救急隊総数127=89.8%)
救急隊員の知識及び技術向上のための研究会の開催並びに救急業務の充実強化に関する調査研究
地方公共団体が行う住民に対する応急手当の普及啓発の支援
国民の寄附による救急基金事業・・・平成19年度末残高 1億7,195万1千円
委員の感想
- 救急救命の最新知識、技術を習得するため、人材の育成及び養成を本市も計画的に進める必要があり、市の現状と将来のあり方について調査・検討することが大事であると感じた。
- 救急救命士の養成はもとより多くの地域住民による初期の応急手当ができるよう、消防機関が住民向けに応急手当講習会を多く開催すべきであると感じた。
- 日本の救急救命士のレベルは世界と比較し遅れているということ、救急救命士に許されている医療行為が少なすぎることや、高度な専門性を備えるための訓練ができるシステムになっていないということがよくわかった。「医師は救急救命士を信頼し、救急救命士は医師を尊敬する」という米国の先進システムを作った人の言葉が印象的であった。
- 救急医療の充実は地域の大きな資源である。消防隊員の中でモチベーションの高い人を研修させ、救命士を増やすことが重要であると感じた。
- 地域の救急救命のあり方は、救命士の大切な資源を活用するが、地域の安全・安心を守っていくことだということを認識することが大切である。現場をよく見て、市民のためにどこに予算を振り向ければよいか、市民の命を守ることが第一で、財政事情が悪いがゆえに選択と集中で考えなければならないと感じた。
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更新日:2010年02月24日