教育長再任のご挨拶(令和6年4月)

この度、令和6年第1回東広島市議会定例会におきまして、議会の同意をいただき、令和6年4月1日付けで教育長に再任されました。

あらためまして、その職責の重さを実感いたしますとともに、身の引き締まる思いであります。

さて、今年は市制施行50周年を迎える年であります。これまで先人たちが築き上げてこられた伝統をもとに、次の50年を見据え、AIやロボットをはじめタブレットを活用した授業づくりなど、子どもにとってより良い学びが生まれる節目としたいと考えております。

近年、学校と地域を取り巻く課題は複雑化、多様化しておりますが、学校現場や地域の文化行事などに赴かせていただくと、地域の皆様の、将来を担う子供たちの教育への熱い思いや、地域の発展を心から願う気持ちを感じることが非常に多くございます。

本市には、こうした関係者の皆様の力強い御支援や、学術研究機能の集積などの恵まれた教育環境に加え、緑豊かな里山、瀬戸内海の多島美などの風光明媚な自然景観、また、酒蔵と煙突のあるまちなみなどの文化的景観や国の史跡である三ツ城古墳をはじめとする多くの文化財などがございます。

こうした豊かな人的・社会的資源や自然環境を生かしながら、教育のICT化、「誰一人取り残さない」というSDGsの理念、人口減少という近年の課題も踏まえ、多様な個人それぞれが豊かで幸せな人生を築いていくための教育施策を、地域と共に展開していく必要があると考えているところです。

教育は、人の成長を支えるという営みですが、支える側も多くのことを気付かされ、共に成長するという点で素晴らしいものだと考えます。

人生100年時代をより豊かに生き、一人一人のウェルビーイングを実現していくために、学びを通じた人々の「つながり」や「かかわり」を大切にしながら、子どもたちだけでなく、教職員をはじめ教育に携わる誰もが夢や志をもって成長できる教育環境を整備し、学校、家庭、地域、企業等との連携・協働による社会総がかりでの教育を推進してまいる所存ですので、引き続き、皆様の御理解と御協力を賜りますよう、お願い申し上げます。

令和6年4月1日
東東広島市教育委員会教育長 市場 一也