特別な配慮を要するこどもへの総合的な支援制度の創設を求める意見書
特別な配慮を要するこどもへの総合的な支援制度の創設を求める意見書
近年、発達障がい等の特性を有する児童の増加が指摘されており、早期発見及び早期療育の重要性が一層高まっている。しかしながら、発達障がいの診断を担う専門医及び医療機関は依然として不足しており、診断までに長期間を要する事例が各地で生じている。このことは、適切な支援の開始の遅れにつながり、児童本人のみならず、その家族にも大きな負担を生じさせている。
文部科学省が令和4年に実施した調査によれば、全国の小中学校に在籍する児童生徒のうち、学習面又は行動面において著しい困難を示す者は8.8%に上るとされている。また、福祉現場においては、発達障がいを有する可能性のある児童は約1割に達するとの指摘もあり、支援ニーズは今後も増加・多様化することが見込まれる。
こうした中、発達障害者支援法(平成16年法律第167号)においては、発達障がいの早期発見及び切れ目のない支援の実施が国及び地方公共団体の責務として定められている。さらに、令和6年7月に改訂された児童発達支援ガイドラインにおいては、こどもの発達段階に応じた質の高い支援と家族支援の充実が強く求められている。
一方で、現場においては、診断前の段階からの支援体制が十分とは言えず、また、医療・福祉・教育の各分野における連携、専門人材の確保・育成及び地域における社会資源の整備についても課題がある。特に、放課後児童クラブや保育・教育現場等においては、発達特性に応じた支援を提供することができる体制が十分ではなく、地域間において差が生じている状況にある。
このような課題を踏まえ、発達障がい児及びその家族が安心して必要な支援を受けられる環境を整備するためには、診断体制の強化に加え、診断前からの切れ目のない支援体制の構築及び分野を超えた横断的な制度の再構築が不可欠である。
よって、国におかれては、総合的な支援制度の創設が実現されるよう、次の事項について強く要望する。
1 発達障がい児の早期療育を推進するため、専門医を含む専門的人材の確保及び養成並びに地域における支援サービス提供体制の整備に取り組む地方公共団体に対し、安定的かつ十分な財政措置を講じること。
2 発達障がいの診断を担う医療提供体制の充実を図るとともに、診断前の段階から適切な支援につなげる仕組みを含め、早期発見・早期療育が可能となる体制整備を国の責任において総合的に推進すること。
3 医療・福祉・教育の各分野の連携を一層強化し、放課後児童クラブ、保育所、学校等において発達特性に応じた支援が可能となるよう、専門人材の配置及び研修体制の充実を図るための制度の創設及び支援を講じること。
4 発達障がい児に対する支援について、地域間の格差の是正を図るとともに、切れ目のない支援を実現するための既存制度の見直しを含め、総合的支援制度の構築を検討すること。
以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。
令和8年6月8日
東広島市議会
【提出先】
衆議院議長 森 英介 様
参議院議長 関口 昌一 様
内閣総理大臣 高市 早苗 様
総務大臣 林 芳正 様
財務大臣 片山 さつき 様
文部科学大臣 松本 洋平 様
厚生労働大臣 上野 賢一郎 様
この記事に関するお問い合わせ先
東広島市議会 議会事務局
〒739-8601
東広島市西条栄町8番29号 本館9階
電話:082-420-0966
ファックス:082-424-9465
メールでのお問い合わせ
- このページが参考になったかをお聞かせください。
-

更新日:2026年06月12日