市天然記念物 蓮教寺のアスナロ
幾たびの受難を乗り越えてきたアスナロの巨樹

アスナロは、日本固有の常緑針葉樹で、北海道から九州まで広く分布しています。
アスナロの葉はヒノキに似ていて、ヒバ(桧葉)と呼ばれることもありますが、一片の長さは5~7ミリでヒノキより大きくて分厚く、葉の先端は尖りません。
材は良質でヒノキと同じ香りがあり、湿気に強く、白アリに対する耐久性もあることから建築用材や、風呂桶、床柱(とこばしら)や長押(なげし)などの内装、仏像、家具などに重用されています。
このアスナロは、昭和56年に広島県教育委員会が実施した巨樹調査の結果、広島県内で一番大きいアスナロの木と記録されています。
巨樹であるがゆえに落雷にも遭いやすく、数度の落雷で枝の一部が枯れたため、その都度、枯れ枝を切り落としています。
昭和57年に危険防止のため切り落とした枝では、170年の年輪を確認することができました。
このアスナロは、幾たびの受難を乗り越え、生き永らえている貴重な巨樹です。

アスナロの葉
基本情報
- 名 称 蓮教寺のアスナロ
- 種 別 天然記念物(市指定)
- 員 数 1本
- 所在地 東広島市豊栄町清武2577(蓮教寺)
- 指定日 昭和50年3月1日
- 測定値 胸高幹囲:3.3m
樹高:17m - 分 類 ヒノキ科アスナロ属 常緑針葉樹 高木
この記事に関するお問い合わせ先
生涯学習部 文化課 文化財係
〒739-8601
東広島市西条栄町8番29号 北館2階
電話:082-420-0977
ファックス:082-422-6531
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更新日:2024年07月02日