令和7年6月11日開催
市長の定例記者会見を行いました。
発表事項
- 被爆80周年及び平和・非核兵器都市東広島市宣言40周年事業の実施
- 祝ユネスコ無形文化遺産登録 東広島市立日本酒大学記念イベント
「日本酒のまち東広島の誇り、伝統的な酒造りを未来へ」の開催 - 令和7年国勢調査員の募集
配付資料
会見の様子
会見録
発表
被爆80周年及び平和・非核兵器都市東広島市宣言40周年事業の実施
資料の「1概要」に書いてあるように、今年は原爆投下から80年、そして本市において平和・非核兵器都市東広島市宣言を行って40年の節目の年である。
この節目を迎え、東広島市原爆被爆資料保存推進協議会等とともに、様々な世代が参加できる平和関連イベントを実施する。
このイベントを通じて、1つは核兵器の廃絶と恒久平和の実現に向けたメッセージを発信し、次世代に継承する。もう1つは本市のまちづくりにおいて目指しているポジティブピースの実現につなげていくものと考えている。
米印に書いているが、平和・非核兵器都市東広島市宣言は、昭和60年6月27日に宣言した。市民が緑豊かな学園都市を守り、子どもたちに幸せな未来を保障していくため、核兵器廃絶と恒久平和を求めて宣言したものである。
それからポジティブピースは、今、広島大学とともにTown & Gownの取り組みを進めている。そして、Town & Gownが目指す都市像として、3つの大きなコンセプトを掲げている。1つはSDGs、そしてwell-being、ポジティブピースである。
このポジティブペースは、米印のところに書いているように、過去の戦争の実相を振り返り、将来に向けて継承しつつ、戦争や暴力の不存在を目指すといった、これまでの平和を希求する大きな考え方を継承しつつ、さらに社会の協調や調和といった持続可能な発展のための条件が整っている状態を目指そうというものである。
言葉を換えてみると、多文化共生、或いは人類共生などの考え方に基づいて、平和に向けた活動をやっていこうという主旨である。
[資料]2で、記念イベント原爆展Peace Week[ピースウィーク]について概要を説明する。
両括弧1に書いているように、[令和7年]8月1日から7日にかけて、東広島市市民文化センターの原爆被爆資料展示室等において様々なイベントを展開する。
主催は東広島市原爆被爆資料保存推進協議会、そして共催として東広島市、東広島市教育文化振興事業団である。
2番目に全体スケジュールを書いているが、[令和7年]8月1日から7日まで、企画展として「戦争の歴史から私たちの未来を考えよう」、そしてパネル展として「新生学園の歩み」「平和学習バス報告」「出前講座報告」。これまで取り組んでいることについてパネル展示をする。
[令和7年8月]2日には、「被爆体験伝承者が語る~英語でつなぐ記憶と平和~」ということで、英語による被爆体験伝承講話をしていただく。
以下、[令和7年8月]3日から7日にかけて、記念イベント或いは自主制作映画の上映等がある。次のページをご覧いただきたい。特別記念イベントとして「戦争、そして今を生き抜く子どもたち~戦争の孤児たちを支え続けた新生学園・園長に聞く」ということで、現園長の上栗哲男さんとNHKのアナウンサー出山知樹さんによる子どもたちが担う未来についての対談と、その前に上栗さんからお話を伺うものである。
それから2番目であるが、出山知樹さんの自主制作映画3作品の上映会である。
出山さんは平和活動をライフワークとするNHKのアナウンサーであるが、これまで3本の自主映画を作られている。
今回、昨年制作された最新作となる「明子」という映画を含め、これまで作られた「ヒロコの日記」「運命の背中」という3本の映画[上映]を市民文化センターで行う。
それから前の[1]ページに戻り、[令和7年]8月6日、まさに原爆の日には、賀茂高生と振り返る「平和学習バス」ということで、毎年の恒例になるが、賀茂高校生に平和記念公園で平和に関する学習をしていただき、それを学校内、或いは子どもたちに伝えていただくという取り組みをしている。この「平和学習バス」について、振り返りをしていこうというものである。
それから2ページに戻るが、「3平和パスポート」ということで、未来を担う子どもたちが主体性をもって平和の取り組みに関わる機会を増やしていくということが大変重要な時期になってきたと思っている。小中学生を対象に、市内の文化施設や平和活動団体が主催するイベント等へ参加すると記録できる平和パスポートである。[資料2ページ]右下にグリーン[緑色]のパスポートの表紙があるが、このようなパスポートを作り、市内の小中学校の児童生徒に配布の予定である。配布部数は1万8,000部である。このパスポートをどのように活用するかについては、実施方法に書いているように、[令和7]7月から11月に行われる平和関連イベント等に参加して、パスポートにスタンプやサインをもらう。そして、自ら学んだことの感想を記載できるような形になっている。
祝ユネスコ無形文化遺産登録 東広島市立日本酒大学記念イベント
「日本酒のまち東広島の誇り、伝統的な酒造りを未来へ」の開催
[資料]概要に書いているが、東広島市立日本酒大学は平成30年に設立した。主に市民の皆様を対象に、西条酒造協会や大学、酒類総合研究所と連携して運営してきた。
昨年[令和6年]12月に伝統的酒造りがユネスコ無形文化遺産に登録されたことを契機として、今年度はこの大学[日本酒大学]の講座を充実し、イベントという形にして、基調講演やパネルディスカッション、体験型の企画を交えた特別版という形で開催する。
これまで基本的には市民を対象としていたが、「日本酒のまち東広島」の魅力をYouTube等でも発信し、市民のみならず全国の皆さんに広く発信したいと考えている。
[資料]2にイベントの内容を記載している。タイトルは、「日本酒のまち東広島の誇り、伝統的酒造りを未来へ」である。
日時は[令和7年]8月9日、場所は東広島芸術文化ホールくらら小ホール及び諸室である。
内容について、基調講演として「酒造りの伝統と未来」ということで、講師は石川達也さん。石川さんは本市出身で、現在日本酒造杜氏組合連合会の会長、かつ広島杜氏組合の組合長でもある。[伝統的酒造りの]ユネスコ無形文化遺産登録に向けて大変な活躍をされた方である。この方から「酒造りの伝統と未来」と銘打ってお話をいただく。
それから2番目、パネルディスカッションとして「広島の伝統的な酒造りは、三浦仙三郎からその先へ」というタイトルで、パネリスト4名の方に出ていただく。食と酒を伝える編集者で大変活躍しておられる、広島出身の神吉佳奈子さんにコーディネーターをしていただく。パネリストは、1人は今田酒造本店の今田美穂さん。今田美穂さんは、皆さんご存知だと思うが、三浦仙三郎の流れを今田酒造本店の名で蔵を経営するとともに杜氏をしている女性である。[英国]BBCで「[世界に影響を与えた]100人の女性」として顕彰されるものがあるが、2020年に日本人として唯一選ばれたという、日本を代表する女性である。
それから、賀茂鶴酒造の椋田茂さん。椋田茂さんは若手の杜氏で頑張っておられる。
また、科学的な視点から酒類総合研究所の赤尾健さん、そして最近「真吟」という酒造りにおいては大変重要な精米機を作られたのがサタケであるが、サタケから新山伸昭さんに出ていただいて、いろいろお話を聞くというものである。
[資料]2ページに、各分科会としてくららの中でいろいろな展示を行う。
1つは、「広大生が考える利き酒スタイル」ということで、広島大学の学生が企画・運営を行う。冷酒と癇酒どっちがどうかというようなことをコンセプトに、利き酒をしていただく。
2番目は、「酒類総研 presents 伝統的なこうじ菌を知る・触れる・学ぶ」ということで、米麴をテーマとして、酒類総合研究所から科学的なお話と展示をしていただく。
それから3番目は「サタケの挑戦 動力精米機から最先端の精米技術へ」である。動力精米機を日本で初めてつくったのはサタケであり、最新鋭の精米技術ということで、現在「真吟」というものが効率的な酒造りになっている。
その他として、イベント終了後に日本酒大学に参加した皆さんとの懇親会も考えている。
なお、申し込みについては、定員180名で、うち半分は酒関係者の方をご招待ということになっているので、一般の方は90名程度入ることができるので、URLから申し込みいただけたらと思う。
令和7年国勢調査員の募集
今年は5年に一度行われる国勢調査の年に当たっている。国勢調査は大変重要な調査である。行政施策の基礎資料として活用されるほか、企業の市場分析や学術研究など様々な分野で利用されている。
国勢調査の対象者は、住民票の登録情報とは実は異なる。調査地点である10月1日で実際にその地域に居住している方が対象になる。本市は大学生が多く[居住しているが]、住民票を移していないケースが多々ある。
そうした実態を正確に把握するということは、本市の人口構成、或いは地域特性を反映した施策を打つためにも大変重要な調査である。
ちなみにどういう状況かを次のページの参考に掲げているが、過去4回の国勢調査の棒グラフはグリーン色である。それから住民基本台帳の数字がブルーの棒グラフである。
赤で書かれている数字がその差ということであるが、直近の令和2年においても、住民基本台帳では18万8,931人という数字に対し、実質的に本市にお住まいの方が19万6,608人。その差が7,677人であった。
様々な行政施策を展開するためには、やはりこのグリーン色の数字がどうかということが大変重要である。従ってこの数字を捕捉するということが非常に重要になってくる。
例えば、都市計画や福祉、防災など、あらゆる施策展開において、この生の数字というのが重要である。同時に、実はこの数字[国勢調査人口]は、国や都道府県からの交付金や補助金の配分基準になっているということもあり、我々とするとこの数字を掴んでおくことは大変重要なものであり、そういう調査が国勢調査であるという認識である。
このことから、調査票の配布・回収までを行う国勢調査員の存在は大変重要である。[資料]2番目に書いているが、[国勢調査員の]仕事内容と任期として、この[令和7年]8月から10月下旬にかけて、1日2時間から5時間程度働いていただく。実働日数として10日から15日で調査の支援を依頼しようというものである。
調査員の募集内容については、資格は20歳以上で警察・公務選挙に従事していない方、募集人数は約1,000人、前回の国勢調査においても約900人の調査員に入っていただいて、先ほどの数字[国勢調査人口の結果]を掴んでいただいた。
報酬は約9万円で、これは2調査区・約140世帯を担当していただくと、約9万円の支給になる。調査区の数や世帯数によって少し変わってくる。
応募についてはWebと電話がある。Webはここ[資料中]にあるQRコード[二次元コード]から、電話はここ[資料]に書いている電話番号から応募していただく。
[令和7年]6月30日までが募集期間となっているので、できるだけ多くの人にこの調査に参加していただければと思う。
質疑
被爆80周年及び平和・非核兵器都市東広島市宣言40周年事業の実施
記者)被爆80周年の事業の中で「平和パスポート」というものを新たに取り組まれるが、これを活用することで子どもたちにどんなことを学んで欲しいと市長はお考えか。
市長)昨日の報道で、被爆者の方が5万人を切ったということがあった。これから10年が大変重要な時期になり、いかにこの被爆の実相がどうであったのかいうことを伝承していくということが大変大きな課題になってきていると思う。そういう意味で[被爆]80年或いは[平和・非核兵器都市東広島市宣言]40年という節目を契機として、若い世代にどのように平和について理解していただき、それ[平和]に向けたそれぞれの立場での活動をどう促していくかというのは我々の大変重要なテーマだと思っている。そういう意味で、今回特別の事業として企画し、約1週間かけて様々なイベントを行うこととした。
それ以外にも[令和7年]7月から11月の間で、いろいろな団体がそういうこと[平和関連イベント]を主催するということを通じて、子どもたちに平和の重要性というものをしっかり訴え、そしてそれぞれがそれに向けた活動のベースになればと思っている。
とりわけ、最近、国際安全保障環境が大きく変化している中にあって、大変重要な課題になっているということで、今回平和パスポートというプロジェクトを展開しようとするものである。
記者)これ[平和パスポート]は基本的には小中学生を対象にしたものか。一般の方が実施するものではないのか。
市長)今重要なのは何かと。一般の方はこれまでも様々な形で参画をしていただいたと思う。
若い世代がこれから未来に向けて、どのように平和な世界をつくっていくかという意識啓発が重要な課題と考えている。おそらくこれは家庭に帰られても、今日こんな所に行ったよということで、家の中でもこれ[平和パスポート]をもとにいろいろな会話が行われるのではないか、そういう効果もあるのではないかと思っている。
記者)直接この事業に関係することではないが、先日の定例会の初日に市議会から政策提言という形で被爆資料の保存や収集を求めるような決議案が出された。これを受けて、市としてはどういった取り組みを今考えているか。
市長)我々も[被爆資料の]保存、或いは外国人も多いという中で、そういう発信ということの必要性は感じていた。今年度の事業として、被爆証言の音声データのアーカイブ化などにも取り組んでいるところである。
外国人に対しても、[令和7年]8月19日に行う戦没者追悼式並びに平和祈念式典に参画していただくような取り組みを今年度から行っていくことにした。今回の提言の中で被爆証言資料の収集等を、保存体制への課題や展示活用の不足、伝達力の限界、或いは外国人に対してというような提言をいただいているので、今後来年に向けて政策の中でしっかりと中で議論しながら、この提言に基づく具体的施策として来年度から何かできればと思っている。
祝ユネスコ無形文化遺産登録 東広島市立日本酒大学記念イベント
「日本酒のまち東広島の誇り、伝統的な酒造りを未来へ」の開催
質疑なし
令和7年国勢調査員の募集
記者)前回は[国勢調査員が]約900人ということだったが、今回1,000人になった理由は。
市長)100人の違いがどうかというのはあるが、前回並みには確保したいということで目標を整理した。
記者)[令和7年]6月30日が締め切りということだが、[国勢調査員は]概ね集まってきているか。
市長)今のところ600人を超えるぐらいの方が応募していただいていると聞いている。
担当課)[令和7年]6月4日時点で620人。
記者)人数に足りない場合でも、その中で分担してやっていくのか。
市長)そうである。集まった皆さんで最大限、効率的な活動をしていただく必要がある。原因というのは、先ほど申したように、主に学生の皆さんで住民票を移していない方々をどう捕捉するかということであるので、アパートなどが中心的になってくると思う。そういう中で効率的に調査をしていくことを考える必要があると思う。
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更新日:2025年06月11日