「西条酒蔵群(さいじょうさかぐらぐん)」が国の史跡に指定されました!

銘醸地に残る近代屈指の酒造施設群

史跡 西条酒蔵群

西条酒蔵群は、JR西条駅前の西条酒蔵通り地区に広がる、近世に始まり、近代に発展し、現在も続く近代屈指の酒造施設群です。

この地区は江戸時代に旧西国街道の宿場町(四日市宿)として栄えた地区で、広島藩から認められた家が街道沿いの主屋の裏に小規模な酒蔵を設け、宿場町の細長い土地の中で酒造りを行っていました(白牡丹酒造延宝蔵)。
近代に入り、酒造業が免許制となって自由参入が可能になると、新規参入する酒造家が増加し、江戸時代と同様の配置で酒造業を営むようになります(賀茂鶴酒造一号蔵)。
明治後期~大正期にはJR西条駅の設置による販路拡大や醸造技術の発展等により酒蔵は規模を拡大し、町並みの背後の農地を利用して大規模な酒蔵が設けられるようになりました(福美人酒造大黒蔵)。
西条は全国でも有数の銘醸地として知られるようになり、広島県の酒造業の中心地として、県の醸造試験場も設けられました(旧広島県醸造試験場)。

西条酒蔵群はこうした我が国の近代酒造業の拡大の変遷を追うことのできる歴史的に重要な酒蔵群であり、その景観が良好に残る日本唯一の酒蔵群でもあります。
全国に銘醸地とされる地域は多くありますが、酒蔵が史跡に指定されるのは全国で初めてのことです。

基本情報

  • 名   称   西条酒蔵群(さいじょうさかぐらぐん)
  • 種   別   史跡
  • 員   数   1件   4か所
  • 内   訳   白牡丹酒造延宝蔵(白牡丹酒造株式会社)         ※非公開施設
                 賀茂鶴酒造一号蔵(賀茂鶴酒造株式会社ほか)  ※公開施設
                 旧広島県醸造試験場(賀茂泉酒造株式会社)     ※一部公開施設
                 福美人酒造大黒蔵(福美人酒造株式会社)         ※非公開施設
  • 所在地   東広島市西条本町708番1外6筆
  • 指定日   令和6年2月21日
  • 年   代   江戸時代~昭和初期
白牡丹酒造延宝蔵

白牡丹酒造延宝蔵(非公開施設)
延宝3(1675)年建設と伝わる西条最古の酒蔵

賀茂鶴酒造一号蔵

賀茂鶴酒造一号蔵(公開施設)
明治6(1873)年建設
近代に入り西条で最初に建てられた酒蔵

旧広島県醸造試験場

旧広島県醸造試験場(一部公開施設)
昭和4(1929)年建設
広島県の醸造研究施設

福美人酒造大黒蔵

福美人酒造大黒蔵(非公開施設)
大正14(1925)年建設
近代の西条で最大の酒蔵

配置図

史跡 西条酒蔵群 配置図

史跡 西条酒蔵群 配置図

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