登録有形文化財 伊原(正三)家住宅主屋、他2件
随所に趣向を凝らした京風の数寄屋建築
伊原正三(まさそう)家住宅は、大正5(1916)年建築と伝えられる数寄屋造の大型町家です。
建築に当たって施主の伊原正三は、貞重村(高屋町貞重)の大工の平賀氏とともに関西の名建築を見て回り、参考にしたと伝えられます。
住宅は、丘陵上に位置する白市の頂上付近を東西に走る栄町(さかえまち)の街路に北面して建ち、南は白市の町並みを見下ろす高台であることから、「岡伊原(おかいはら)」・「岡伊(おかい)」の通称で親しまれてきました。
大正期の白市のモダンな雰囲気を今によく伝える住宅として、高い価値を有する文化財です。
※民間所有の町家であり、イベント時を除き非公開です。
通常時の見学は外観にとどめ、所有者にご迷惑をかけることがないよう注意してください。
伊原正三家住宅配置図
登録有形文化財 伊原家住宅主屋

街路に北面して建つ入母屋造の2階建の主屋で、白市でも特に華麗な意匠の町家です。
正面に下屋(庇)を設けています。内部は東側に土間を設け、土間沿いに4室を配置しています。その西面には座敷、南面に化粧室を接続します。
各所に時代性豊かな数寄屋風の技法が駆使され、見るものを飽きさせません。
入母屋の小棟を重ね、繊細な格子が並ぶ表構えが特徴的な大型町家です。
※本施設は、通常時非公開です。
基本情報
- 名 称 伊原家住宅主屋
- 種 別 登録有形文化財(建造物)
- 員 数 1棟
- 所在地 東広島市高屋町白市1082
- 登録日 平成30(2018)年11月2日
- 年 代 大正5(1916)年頃
登録有形文化財 伊原家住宅茶室
主屋の南に位置し、四畳半の茶室と水屋、小間で構成されます。北に小縁を設けています。
野趣に富む数寄屋意匠で、旧家の近代の暮らしの一端を伝える文化財です。
※本施設は、通常時非公開です。
基本情報
- 名 称 伊原家住宅茶室
- 種 別 登録有形文化財(建造物)
- 員 数 1棟
- 所在地 東広島市高屋町白市1082
- 登録日 平成30(2018)年11月2日
- 年 代 大正前期
登録有形文化財 伊原家住宅門及び塀

主屋の西側に位置し、座敷の前庭と街路を区切る門と塀です。
来客を直接座敷に通すために設けられた門は切妻造のもので、前後に銅板葺の庇を設けています。扉の上部の欄間には蜘蛛の巣状の細工を施し、上層の屋根の下を土壁としてアールのついた楕円形の窓を開けるなど、装飾性が極めて高い門です。
塀も同様に上部を土壁とし、楕円形の窓を設けています。
和風意匠の近代的な創意が表れ、白市の歴史的景観を形成する貴重な文化財です。
※本施設は、通常時非公開です。
基本情報
- 名 称 伊原家住宅門及び塀
- 種 別 登録有形文化財(建造物)
- 員 数 1棟
- 所在地 東広島市高屋町白市1082
- 登録日 平成30(2018)年11月2日
- 年 代 大正5(1916)年頃
白市に関する文化財
この記事に関するお問い合わせ先
生涯学習部 文化課 文化財係
〒739-8601
東広島市西条栄町8番29号 北館2階
電話:082-420-0977
ファックス:082-422-6531
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更新日:2025年06月02日