特集 つなぐ、つづく。東広島 環境保全

更新日:2020年02月25日

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「エコINNくろせ」事務局長の小原義昭さん(左)と会員の久賀谷 悟さん(右)

温室効果ガス抑制
農業通じエコ活動

 「エコINNくろせ」が、農業の副産物であるもみ殻を有効使用できないかとはじめたのが「もみ殻クン炭」作りです。平成22年、土壌学が専門の広島大学・安藤忠男名誉教授の提言を受け、土壌改良の取り組みの一つとしてスタートしました。大気中の二酸化炭素を取り込んだ植物を炭にして土の中に埋めることは、大気中の二酸化炭素の削減になります。もみ殻クン炭を作ることは、農業を通じた温暖化対策になるのです。「平成23年から令和元年までに、累計で約3万3,500kgを作成しました。これは、二酸化炭素の吸収量で換算すると約4万kg。分かりやすくガソリン量で計算すると、約1万7,300lを節約したことになるんですよ」と事務局長の小原さん。

臭いで害虫駆除
人と環境に優しく

 また、製造過程でできる「もみ殻クン炭酢」は防虫剤や除草剤として利用できます。「タマネギに付く根切り虫やハクサイに付くアブラムシなどの害虫は、クン炭酢液の臭いが嫌いなんです。これを10倍以上に薄めて作物にスプレーすれば、農薬を使わず駆除できると皆さん喜んでいます」と家庭菜園に使用している久賀谷さん。製造のノウハウは他地域に提供され、平成23年から現在までに、129人が同会保有のクン炭機を使用しました。もっと多くの人に伝えたい、人と環境に優しい活動の一つです。

もみ殻クン炭酢の写真

エコINNくろせ…平成18年3月に東広島市で最初の地球温暖化対策地域協議会として設立。次世代に良い環境を引き継ぐために、農業体験を交えた「環境学習」やもみ殻クン炭・竹炭作りを通じた「土作りプロジェクト」など、黒瀬町を拠点に活動している。


もみ殻クン炭…稲を収穫した際に出るもみ殻をいぶし焼きにして炭化したもので、腐葉土や苦土石灰のように土壌改良に役立ちます。土と混ぜると、土の水分保持力が高まり通気性も良好になり、土中の微生物のバランスもよくなります。土の表面を覆えば太陽光線が遮断され、雑草が生えにくくなります。

もみ殻クン炭の写真

ドラム缶式クン炭機の写真現在はドラム缶式クン炭機を8台を持ち、黒瀬以外の地域にも貸し出しを実施

もみ殻クン炭を田へまいて耕すの写真もみ殻クン炭を田へまいて耕すと、土壌を改良することができる

エコネットひがしひろしま

一緒にエコ活動を始めませんか?

 平成22年に設立されたエコネットひがしひろしまは、市民・団体・事業者と市が協力、連携して、持続可能な社会を目指したまちづくりに取り組むためのネットワークです。環境フェアなどの各種イベントへの出展、様々なワークショップ、省エネに関する啓発、自然保護活動などを行っています。個人、団体問わず、誰でも会員になることができるので、よりよい環境を未来の世代に引き継ぐための活動を一緒に始めませんか。

問い合わせ先

エコネットひがしひろしま(環境対策課内)☎(082)420-0928

この記事に関するお問い合わせ先

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東広島市西条栄町8番29号 本館5階
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