食品ロスを防ぎましょう
食品ロスの現状
食品ロスという言葉を聞いたことがありますか?
食品ロスとは「食べられるのに廃棄される食品」のことです。
国内の食品ロスは、年間約643万トン(注釈1)で、世界全体の食料援助量(注釈2)の約1.7倍の量に匹敵します。
そのうち、家庭から出される食品ロスはその45%の291万トン(注釈1)、年間1人あたり約22.9キログラム(注釈3)を排出していることになります。
- (注釈1) 農林水産省「食品ロス量(平成28年度推計値)の公表について」より
- (注釈2) 世界の難民・国内避難民、自ら食糧を確保することが困難な女性、子ども、お年寄りを対象にWFPが行う食糧援助量。平成29年の援助量は380万トン。(WFP 国連世界食糧計画ホームページより)
- (注釈3) 291万トン÷12,699万人(平成28年4月1日現在人口【総務省統計局より】)=約22.9キログラム

食品ロス削減の理由
令和元年10月1日に「食品ロスの削減の推進に関する法律」が施行され、国や自治体、事業者で、食品ロスを削減する取り組みが進められています。その理由は大きく分けて3つです。
1 食べられる食品を捨てることは「もったいない」
世界では、約8億2000万人(国連WFPホームページより)が飢餓で苦しんでいます。
そのような中、食べられる食品を膨大に廃棄するのは、「もったいない」ことです。
2 環境への負荷を低減する
食品ロスの発生は、ごみの増量に繋がります。
水分を多く含む生ごみ類を、そのままの状態で収集・焼却するには、多くの燃料が必要となり、CO2等の温室効果ガスの排出に繋がります。
ごみ処理に伴う環境への負荷を低減させるためには、ごみ量そのものの排出量を削減しなければなりません。
3 ごみ処理費用の節減と処理施設への負担軽減
ごみの処理には多くの費用がかかっており、東広島市の平成30年度のごみ処理費用は、約22億円でした。食品ロスを含むごみを減らせば、ごみ処理費用の節減に繋がります。
また、処理するごみの量が少なければ、最終処分場の長期利用など、ごみ処理施設への負担も軽減されます。
食品ロス削減の効果
東広島市の平成30年度の1人1日あたりのごみの排出量は、986グラム。これを令和3年までに、850グラムにまで減量することを目標としています。
食品ロスをゼロにすれば、1人1日あたり、約63グラム(22.9キログラム(年間1人あたりの食品ロス量)÷365日=約63グラム)の減量を行うことができ、これは減量必要重量(136グラム)のうち、約45パーセントを占めます。
22.9キログラム(年間1人あたりの食品ロス量)÷365日=約63グラム
食品ロス削減の方法
家庭から出る食品ロスの現状
家庭から出る食品ロスの発生要因は、
- 過剰除去・・・食べられる部分まで過剰に除去して廃棄
- 食べ残し・・・食事として使用・提供されていたが、食べ残して廃棄
- 直接廃棄・・・消費期限切れや賞味期限切れにより、食事として使用・提供せずにそのまま廃棄
の順に多く発生しています。

農林水産省「食品ロス統計調査報告(世帯調査) 平成26年度」を基に作成
また、食品別に見ると、野菜の食品ロスが、約半分を占めています。食品ロス削減には、野菜の食品ロスを出さないように気を付けることが重要です。

農林水産省「食品ロス統計調査報告(世帯調査) 平成26年度」を基に作成
「過剰除去」を削減
- 野菜や果物の皮は必要以上にむかない
- 野菜の皮や葉など、食べられる部分は捨てずに調理して有効活用
活用例紹介
食べ残し」を削減
- 食べられる量だけ調理する
- 冷蔵庫に料理を眠らせたままにせず、優先的に食べる
- 作りすぎて余った料理を他の料理に作り替え、食べ切る
作り替え例紹介
「直接廃棄」を削減
- 買い物に行く前に、冷蔵庫にある食材をチェックし、買い過ぎない
- 冷蔵庫に残っている古い食材から使う
- 賞味期限を過ぎたものをすぐに捨てない
賞味期限とは、「おいしく食べられる期限」で、消費期限とは、「食べても安全な期限」です。
賞味期限を過ぎていても、すぐに食べられなくなるわけではありません。食べられるかどうか臭いや見た目から、自分で判断することが重要です。
外部リンク
食品ロスの現状や、外食時に実践できることなどが紹介されています。
一人ひとり、できることから始めてみましょう。
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更新日:2019年12月02日